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”KOは我慢した”井上尚弥、アフマダリエフ戦を判定、”ポイント取り”作戦に徹した理由は?

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2025/09/15(月)UP

井上は巧みなヒットアンドアウェイで完勝

 9月14日に行われたプロボクシング[世界S・バンタム級4団体タイトルマッチ](愛知・IGアリーナ)では、4団体王者・井上尚弥(大橋)が、挑戦者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に判定3-0(117-111,118-110×2)の完勝。KOではない、およそ5年ぶりの判定勝利だ。
 井上は試合後インタビューで、「何回いってやろうかと思った」と、倒しに行く気持ちとも戦っていたことを明かした。なぜポイントを重ねる作戦にこだわったのか。

【フォト・動画】井上尚弥、「えぐすぎるアッパー!」に強烈ボデイ!ハイライト動画も

 アフマダリエフもリオ五輪銅メダル。アマチュアのポイント制ボクシングでは高いレベルを持つが、井上のアウトボクシング+スピード、破壊力ある強打で始終優勢の展開となった。ポイントボクシングでも五輪メダリストに勝利する井上の凄さが改めて確認された。

井上の左アッパー!

 試合は中盤から井上がスピードで圧倒し、次々に鋭いパンチを入れる展開。しかしアフマダリエフの接近強打には、ヒラリヒラリとかわし切っては、更にカウンターを入れポイントを重ねた。

 井上は試合後インタビューで「作戦を最後まで実行した」「このように試合を運ぶと、常に意識してトレーニングしてきた結果が出た」と、プランを遂行できたことに満足気だった。

 井上は戦前の発表会見で「今回は判定決着でもいいんじゃないかと思っている。しっかりと勝ち星を取りに行く気持ちで、12Rをフルに戦いたい」と勝ちに徹すると宣言。
 なぜKOを我慢しポイント重視の作戦になったのか。前戦カルデナス戦でダウンは「過信から生まれたシーン」と語る。アフマダリエフのように打たれ強い相手に無理して行くと、倒せるかもしれないが、倒しにこだわりすぎるあまり強打を連打するあまり隙が生まれ、カウンターで倒されるリスクもはらんでいるのだ。

アフマダリエフの強打が井上を襲う

 アフマダリエフにこれまでプロで勝利したのはマーロン・タパレスのみ。23年4月に判定1-2の僅差だった。そのタパレスと井上は今回スパーリングを重ねた。そこで生まれた作戦でもあっただろう。無理に行けばダウンの可能性もある。事実、タパレスにKO勝利しIBF世界暫定王者となった岩佐亮佑が、次戦でアフマダリエフに5RでTKO負けしているのだ。

 井上は「最初はアフマダリエフの出方や戦い方を確認し、インプットしながら丁寧に進めていった。それによって自分の運動量、戦い方も引き出しを増やして上回っていく戦い方」「出入りとポイントをピックアップするボクシング」と試合プランを語る。

 KO勝利ではない判定勝利は、2019年11月のノニト・ドネア戦以来、約5年ぶりだ。

井上の左がヒット!

 井上は「倒しにいかないことがこれほど難しいんだな。何回いってやろうかなと思ったシーンがあった。そこをこらえて判定にもっていけたのが、自分の中で良かった」と、倒しに行きたい気持ちとの戦いもあったと明かす。

 9Rにはアフマダリエフがたびたび「来い」とジェスチャーで挑発。今年1月のキム・イェジュン戦の時には倒しに行ったが「今日は我慢」と耐えた。

 またアフマダリエフの強打について「100%インパクトの乗るパンチはもらってないが、もしもらえばパンチのある選手だなと感じた。そこだけは気を付けた」と警戒していたことをコメント。
 更に「アフマダリエフも実力者なので、倒しに行こうと思えば違う展開になっていた。判定で勝つボクシングをチョイスして良かった」「100点をつけてもいい」と、今回のパフォーマンスに後悔は無いと語った。

 なお今回のアウトボクシング的戦法については「今後は戦い方によって選んでいけばいいこと」「自分の中でKOというのも、ボクシングの醍醐味として大事にしている」と、続けるわけではなく状況に応じて選んでいくとした。

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