2010/03/21（日）UP
（最終更新：2010/03/21 19:45）

M-1MC＆クロスポイント合同興行
「REBELS 2」
2010年3月21日（日）東京・ディファ有明
開場10：30　開始11：00

▼メインイベント（第12試合）　スーパーフライ級　WPMF日本ランキング査定試合　3分5R延長1R　M-1ルール　※ヒジあり
○ウエンツ☆修一（スクランブル渋谷/J-NETWORKスーパーフライ級王者）
判定3－0　※49－48、50－47、50－48
●信末小僧（TeamKOYA/元NKBフライ級王者）

　旗揚げ戦では一階級上のバンタム級に挑み、一戸総太に不覚をとったウエンツ。今回は本来のスーパーフライ級で、元NKB王者の信末を迎え撃つ。信末は6勝（2KO）1敗1分の戦績を残し、NKBからフリーになっての第一戦。

　1R、ウエンツが右ローで先制し、信末の右ローにすぐ右ローを返す。圧力を掛けつつ右ローを蹴っていくウエンツ、信末は回り込んで行くが、ウエンツは距離を詰めて右ローから飛び込んでのヒジ。信末も右ローを返し、これが金的に。

　右、右と蹴って左ローにつなぐウエンツ。徹底的に左右ローを叩き込み、回り込む信末を追い込んでいく。オープンスコアはジャッジ三者とも10－10。

　2R、回り込む信末だがウエンツはコーナーへ追い詰めてロー、信末も右ローを返し、パンチを繰り出していく。ウエンツは組むとヒザ、信末は激しく暴れてウエンツのバランスを崩す。ローの蹴り合いからウエンツがボディストレート、そして右ロー。どんどん詰めていくウエンツが左右ロー、信末も右ローを返すがウエンツの積極性が目立つ。

　オープンスコアは10－10が1人、10－9でウエンツが2人。

　3R、コーナーに追い詰めたウエンツが飛びヒザ蹴りを発射！　これは防がれたがロー、パンチで前へ出て行く。左手を伸ばしながら追い詰めて行くウエンツ、信末は組むとウエンツをコカす。お互いにパンチを繰り出すがクリーンヒットは奪えない。ウエンツが入ってくるところに信末が4連打、ドッと盛り上がる応援団。ウエンツは右ローで反撃する。オープンスコアはジャッジ1名が10－9で信末を支持。

　4R、ウエンツは組みに行って信末をコカす。信末はパンチからロー、パンチから前蹴りと勢いよく攻め始める。ウエンツのローにパンチを合わせ、右ストレートを放つ信末。ウエンツは落とすような右ロー！　これで信末は足を上げ始める。

　右ローを徹底的に狙うウエンツに、信末はパンチとヒジ。ウエンツがボディストレートから飛びヒザ蹴り！　組んでのヒザ蹴りも。オープンスコアは三者とも10－9でウエンツのラウンド。

　 5R、組み付いたウエンツは首相撲でコカし、信末もコカし返すと、さらにコカすウエンツ。テンカオから組みヒザ、離れると左ロー。足を上げてローを防ぐ信末にウエンツは組んでコカす。右ボディストレートからテンカオ、そして組んでのヒザ。信末もパンチとロー、ヒジを返すがウエンツのローに組み付いてしまう。最大3ポイント差をつけ、ウエンツが判定で勝利をモノにした。

「メインを締め括れなかったんですけど、KO出来なくてすいません。でも、ヒジ、ヒザありのムエタイ最高！」とアピールしたウエンツは、「クリス、スイスに帰っても頑張って！」とプルボーにエールを送った。

▼セミファイナル（第11試合）　日タイ国際戦　　56kg契約　WPMF日本ランキング査定試合　3分5R延長1R　M-1ルール　※ヒジあり
○ノラシン・ギャットプラサーンチャイ（タイ/尚武会/元ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級王者）
判定3－0　※49－48、49－48、50－48
●梅野源治（PHOENIX）

　日本ムエタイ界のスーパールーキー梅野が、旗揚げ戦に続いてタイ人と対戦する。ノラシンは旗揚げ戦で梅野が世代交代を目論む藤原あらしを破り、ボクシングではあの長谷川穂積とフルラウンド闘い抜いたベテランだ。

「俺は現役、向こうは元チャンピオン。負けるわけにはいかない」と言い放つ梅野だが、ノラシンは今回の試合に備えて走り込みも行って真剣モードで臨んで来るという。

　梅野にとっては過去最強の敵、この壁を越えることが出来るか!?

　1R、右ローで先制する梅野だが、ノラシンはスネでしっかりとカット。ならばと梅野はワンツーから右ロー。右のボディストレートを突き刺して前蹴り、そしてすぐに右ロー。ノラシンの前蹴りをキャッチしてコカそうとした梅野だが、ノラシンはバランスを保つ。梅野のパンチをよく見てカウンターの右ストレートを返すノラシン。梅野は間一髪かわす。重心を後ろにかけて完全にカウンター狙いのノラシン。

　強烈な左フック、左ボディを繰り出すノラシンに梅野が下がる場面も。オープンスコアは10－10。

　2R、梅野の右フックに左フックを被せてくるノラシン、梅野の空振りを誘って左フック。前蹴りとローで誘うノラシンは後ろ重心で完全にカウンター狙いの体勢。梅野は組んでのヒザ＆ヒジに活路を見出そうとしたが、ここでノラシンが右フックと右ヒジ！　バランスを崩した梅野に連打！　梅野もヒジで応戦するが、ノラシンはヒジとフック、ボディへのパンチでラッシュをかける！　

　大ピンチの梅野は組んでのヒザで逃れようとする。ノラシンのヒジと梅野のヒジが激しく交錯、ノラシンは強打を振るい続けてヒジも繰り出す。梅野は前蹴りと左ミドルで距離をとり、何とかこのピンチを凌いだ。オープンスコアは三者とも10－9でノラシン。

　3R、ノラシンは右ローを連発してパンチで前に出る。梅野はヒジを振って左ロー。両手を伸ばしてパンチを防ぎながら右ローを蹴る梅野に、ノラシンはハイキック。

　組んだ梅野はヒザの連打、ノラシンもヒザを返し、梅野の崩しにも動じない。それでも梅野はヒザ蹴りから離れ際に右ヒジ！　これがクリーンヒット！　さらにもう一度組んでのヒザからまた右ヒジをクリーンヒットさせる。

　ボディストレートを放ってくるノラシン。梅野がヒザから右ヒジ。ノラシンが蹴ってくると、梅野はバカにしたように腰を振っておどける余裕を見せる。しかし、10－9で梅野につけたのはジャッジ1名のみで2名は10－10。

　4R、梅野は左ストレート、左ジャブを出しながら突っ込んでのヒジ。しかし、ノラシンもカウンターの右ヒジ！　

　フック、アッパーで攻めてくるノラシンは自分の攻撃が終わると前蹴りを多用して距離をとる。組み付いていく梅野だが、ノラシンはいいところで組ませない。ワンツーで梅野を離し、ジャブで距離をとる。梅野は組んでのヒザ蹴り、ノラシンは前蹴りと横前蹴りで突き放し続ける。オープンスコアは10－10、 10－9で梅野、10－9でノラシンと三者三様。

　5R、パンチで打ち合う梅野にノラシンもパンチで打ち合うと見せて右ハイキック！　左フックから右ミドル、梅野も左ミドルを返すが、次のミドルは軸足を払われて転倒させられる。

　ノラシンは右、左とミドルを放って突き放し、前蹴りと右ローで梅野のバランスを崩していく。梅野はフックから組み付いてヒザ蹴り連打。

　ラスト1分、膝の裏を蹴る足払いのようなローでコカしに来るノラシン、そして前蹴りで突き放す。梅野は組み付いてのヒザ蹴りからヒジ。ノラシンも首相撲で応戦する。ラスト10秒、組んでのヒザ蹴り連打にいった梅野だが、逆転はならず。判定3－0でノラシンが勝利し、梅野は10戦目にして初黒星をつけられた。

▼第10試合　日タイ国際戦　62kg契約　3分3R延長1R　M-1エクステンションルール　※ヒジあり
○カノンスック・ウィラサクレック（タイ/WSRフェアテックス/M-1フェザー級王者）
判定3－0　※30－28、30－28、30－28
●大江和也（HIMI/MA日本ライト級2位）

　昨年9月、大和哲也に敗れるまで10戦10勝2KOと無敗街道を突き進んでいた大江がREBELSで復帰戦を迎えた。対するはVS日本人戦績15戦11勝（9KO）4敗と圧倒的な勝率を誇るカノンスック。その勝ち星の中には前田尚紀、大和哲也、TURBO、石川直生から奪った勝利も含まれている。

　1R、サウスポーのカノンスックは圧力をかけていき、さっそく得意の豪腕パンチを放っていく。大江は左ヒジ、カノンスックのローに右ストレートを合わせる。

　飛び込んでの右ヒジを放つ大江だが、カノンスックはしっかりガードして左ローを放つ。飛びヒザ蹴りで入る大江にカノンスックが右ヒジを2発！　大江は16cmの身長差を活かしてハイキック、前蹴り、飛び込んでの左ヒジ。カノンスックもヒジを繰り出す。

　2R、カノンスックは大江の蹴り足をとって、足払いで豪快に宙を舞わせる。前に出て左ローから右フック、大江は前蹴りを取らせてジャンプしてのヒジという変則的な攻撃を見せる。

　大江がヒジのあと組んでくるが、カノンスックはその度に首相撲でコカす。大江の右ストレートには右フック、大江が飛びヒザ蹴りから組み付くと右ヒジを見舞う。

　3R、カノンスックの左ローに左ハイキックを合わせる大江。これに怒ったカノンスックが左ハイキックからパンチでラッシュ、板倉もパンチで応戦し、試合は一気にヒートアップする。両者ヒジを繰り出し、カノンスックが左フックから左ミドル！　カノンスックは大江の攻めに合わせて左ミドルを狙い打ち、大江もロープに詰めてヒジの連打！　カノンスックは首相撲でコカす。カノンスックのヒジに大江もヒジで応戦、ラストに大江が右フックから右ヒジを当てて試合終了。カノンスックが2、3Rの攻勢で判定勝ちを収めた。

▼第9試合　日タイ国際戦　　67kg契約　ＷＰＭF日本ランキング査定試合　3分3R延長1R　M-1エクステンションルール　※ヒジあり
○板倉直人（スクランブル渋谷/元・全日本ウエルター級3位）
TKO　2R2分36秒　※左ローキック
●ペッダムロン・トゥー・ガーハン（タイ/トゥーガーハン/元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級10位）

　アントニオ猪木を崇拝する異色のキックボクサー板倉は猪木の入場曲『炎のファイター』で入場。今回が2度目のVSタイ人となる。ムエタイ界の燃える闘魂はタイ人のチャイスー（折れない心）を打ち砕くことが出来るか？

　1R、サウスポーの板倉は左手を前に出しながら近付いていき、左ロー。ペッダムロンは右ローを返す。左手で距離を測りながらの左ロー、ペッダムロンは時折前へ出て右ローと右ミドル。板倉の右ローをスネでカットし始めたペッダムロンだが、板倉は右ローの後、続けてすぐに右ミドル。

　この二段攻撃にペッダムロンは引っ掛かる。

　2R、前に出る板倉が左ロー、すぐにペッダムロンが右ローを返す。ローの蹴り合い、ペッダムロンは前蹴りで板倉の左ローを封じ、右ストレート。

　すると板倉は左ストレート、ペッダムロンが右ミドル。板倉がワンツーから左ロー、ペッダムロンが右ミドルを返すと板倉も左ミドル、そして左ストレートを直撃！　明らかに左ローを嫌がるペッダムロン。パンチで前に出る板倉にペッダムロンも右ストレートで応戦！　

　ロープ際での打ち合いになるが、板倉が長いリーチを活かした右ストレートアッパーから左ロー！　これでペッダムロンがダウン！　立ち上がるも、足元がフラついてしまうペッダムロン。レフェリーが試合をストップし、板倉が見事なKO勝利を収めた。

「元気ですかーっ！　元気があればKO勝ちも出来る。REBELS.1が1月23日でいち、に、さん。今日もなんと3月21日。ゴロがいいじゃねぇか、このヤロー！　皆さんのおかげでい試合が出来ました」と猪木の物真似マイクパフォーマンスでウケをとった板倉は、いち、に、さん、ダーッ！　で高らかに勝利の雄叫びを挙げた。