【シュートボクシング】大物日本人対決は鈴木が制す!敗れた宍戸は…
▲鈴木博昭(右)が右ハイでKOを狙う
シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING2012~Road to S-cup~ act.3」
2012年6月3日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始17:30
※オープニングファイト開始17:15
▼メインイベント(第10試合) エキスパートクラス 65.0kg契約 3分5R無制限延長R
○鈴木博昭(ストライキングジムAres/SB日本ライト級王者)
判定3-0 ※50-48、50-48、49-47
●宍戸大樹(シーザージム/SB東洋太平洋ウェルター級王者)
鈴木は、石田光洋、西浦ウィッキー聡生、不死身夜天慶といった総合格闘家を次々と撃破。今年2月には菅原悠次とのSB日本ライト級王座決定戦を制し、初のタイトルを獲得した。4月大会では、昨年11月に宍戸を下した元修斗世界ライト級王者・リオン武をKOし、現在5連勝中とSBで最も勢いのある選手といえるだろう。
対する宍戸は、2月のシリーズ開幕戦でウォーレン・スティーブルマンズに敗れ、昨年6月のトビー・イマダ戦、11月のリオン武戦に続いて、58戦のキャリアの中で初の3連敗を喫した。プロデビュー以来、「3連敗したら引退」を公言していたためその去就が注目されていたが、今秋開催の『S-cup2012』へ向けて再びリングに上がる。大物日本人エース対決、生き残るのはどっちだ!?
1R、サウスポーの鈴木に宍戸は右ミドル、鈴木は右フックで宍戸をロープまで吹っ飛ばす。豪腕パンチを叩きつける鈴木に、宍戸はブロックする場面が目立つ。回り込みながらローを蹴る宍戸だが、ローブローとなってしまい試合は一時中断。
再開後も鈴木は豪腕パンチとハイキックで襲い掛かり、タックルからの投げも狙う。横蹴りからのバックブロー、横蹴りからのバックキックと距離を取って戦おうとする宍戸。
鈴木が組み付いて投げを狙うと、逆に足払いで鈴木を転倒させる。
2R、左右ローと前蹴り、横蹴りを出して回り込む宍戸。鈴木は左右フックと変則的なカカトで引っ掛けるような蹴りを繰り出す。組み付いた数奇が一本背負い、これはシュートポイントにならず。宍戸の前蹴りに鈴木は顔面前蹴り、ロープ際まで追い詰めていって右ハイキック。
3R、宍戸の右ミドルに強烈な右ストレートを返す鈴木。左へ回り込みながら右ロー、左インローを蹴る宍戸に、鈴木はタックルからの投げを見舞う。宍戸はパンチ連打からバックブロー、快音を発して右ミドルが何発も当たる。
鈴木がタックルに来ると鈴木はフロントチョーク、鈴木は宍戸の足を持ってディフェンスする。宍戸が右ミドルでややペースをつかみはじめたか。
4R、鈴木は前蹴りからパンチの乱れ打ち、宍戸は右ミドルと右のボディブローで応戦する。パンチを連打して前に出る鈴木が左フックで宍戸を仰向けに倒してダウンを奪い、宍戸は「ダウンじゃない」と抗議するが、カウントが数えられる。ここから鈴木は一気にパンチでラッシュ! 宍戸は打たれるがボディブローとフロントチョークで反撃。徹底的にボディを打つ宍戸。鈴木は前蹴り、ハイキック。
5R、右ローと右ミドルを連打する宍戸を、左右フックで押していく鈴木。宍戸は首投げを狙うが失敗。鈴木は顔面前蹴り、顔面へのヒザ蹴り。宍戸は組んでの投げに逆転をかけるが鈴木はディフェンスする。宍戸が右ミドルとボディブロー、鈴木は左フック。宍戸はパンチで前に出ようとするが、鈴木のパンチで押し返される。宍戸が勝負をかけた胴廻し回転蹴りは空振りに。ラスト10秒で両者が激しくもつれ合い、勝敗は判定に持ち込まれた。
判定はジャッジ三者とも鈴木! これまでシュートボクシング(以下SB)の屋台骨を背負ってきた宍戸を鈴木が乗り越えた。
試合後、鈴木は「宍戸さんとはジムが違うが、同じジムの先輩という気持ちでいたので最初は“やらない”と言っていました」と、本当は宍戸とは戦いたくなかったと心情を吐露。「足を怪我していたのでパンチと投げでいこうと思っていた。宍戸さんは粘り強く、先輩の意地を見た」と試合の感想を語った。
そして今後の目標については「Krushの梶原龍児選手が目立っているのでやりたい。今まではSBのホームリングでやらせてもらっていたので、今度はSBの看板を背負って他団体に乗り込みたい」と、他流試合を希望した。
一方、これで4連敗を喫してしまった宍戸だが、試合後のリング上で鈴木に「俺ももうちょっと踏ん張るからお互いに頑張ろう」と語りかけたことを明かし、「自分ではこれで終わったという感覚は正直ないです。チャンスをいただけるならもう1回頑張りたいと思います」と再起を目指すことを誓った。
また、両者の言葉を受けてシーザー武志会長は「鈴木が他団体の選手とやりたいならやらせたい。宍戸はもう1回、イチから頑張ってやるしかない」と総括した。
▲鈴木悟(左)をフロントチョークスリーパーで絞めたトビー・イマダ
▼セミファイナル(第9試合) エキスパートクラス 70.0kg契約 3分5R無制限延長R
○トビー・イマダ(アメリカ/Throwdown Elite Training Center/S-cup2010準優勝)
KO 2R終了時 ※フロントチョークスリーパー
●鈴木 悟(Unit-K/バンゲリングベイ・スピリット/SB日本スーパーウェルター級王者)
鈴木は、2月の開幕戦でボーウィー・ソーウドムソンと対戦して激しすぎるド突き合いの末に勝利。4月大会ではアンディ・サワーに敗れはしたが、一歩も引かない真っ向勝負を繰り広げた。対するトビーは、今回でSB7戦目。昨年11月の「SHOOT the SHOOTO2012」でサワーに敗れたが、宍戸、ボーウィーなどを撃破しており、SB外国人ファイターの中でもトップクラスに位置している。
S-cup出場を目標に掲げる鈴木はトビーをクリアーできるのか。それとも、トビーが変幻自在の投げ技で鈴木を撃破するのか。
1R、両者軽快なフットワークで距離を取る静かな立ち上がり。鈴木はジャブ、トビーは右ロー。鈴木は右ボディストレートを狙い撃ちするが、組んだトビーはスタンディングの肩固め! これは崩れてブレイク。
トビーのパンチをかわしながらジャブを打つ鈴木に、トビーはたびたび組み付いていく。組んだトビーはクリンチアッパー。組み付きをフェイントしての右アッパーも繰り出す。
2R、鈴木の右ストレートにトビーが右フック、そのままトビーは左右フック連打で前に出て、組み付いて投げを狙う。トビーは左右フックから肩固め。技をかけられた鈴木は倒れてしまい、故意であったとして減点1が与えられた。
しかしその直後、組んだトビーを鈴木がバックドロップ! シュートポイント2点を獲得した。
アッパーとフック、さらに組んでのヒザ蹴りで襲い掛かるトビー。鈴木はブロックを固めてヒザを防ぐが、トビーはフロントチョークスリーパーにチェンジ! ヒザを着きそうになった鈴木をトビーが吊り上げ、レフェリーが試合をストップ! トビーが上手さを発揮して絞め技によるKO勝ちを飾った。
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