【パンクラス】大山峻護、引退試合で壮絶TKO負け
パンクラス
「PANCRASE 263」
2014年12月6日(土)東京・ディファ有明
▼メインイベント(第10試合) 無差別級 3分3R
○桜木裕司(掣圏会館)
TKO 2R1分03秒 ※セコンドからのタオル投入
●大山峻護(フリー)
PRIDE、HERO’S、DREAMなどの大舞台で活躍してきた大山峻護が引退試合を迎えた。柔道から総合格闘技に転向し、2001年2月にアメリカでデビュー。ヴァンダレイ・シウバ、ミルコ・クロコップ、ピーター・アーツらと戦ってきた13年におよぶ現役生活にピリオドを打つ。対戦相手には大山が「僕と同じ武道の精神を持つ」と評した桜木を指名した。
1R、桜木が大きい左右フックで襲い掛かり、大山はダウン気味に倒れる。桜木は一瞬躊躇し、大山は立ち上がるが眉間あたりから流血。大山は“もっと打って来い”というジェスチャーを見せるが、ドクターチェックが入る。再開後、両者はフックで打ち合う。
2Rも左右のフックをブンブンと振り回す桜木に大山も果敢に真正面から打ち合うが、桜木のフックにダウン。下から関節技を仕掛けようとするが上から桜木のパンチを浴び、背中を向けてしまう。そこへ桜木が追撃のパンチ連打。大山のセコンドから赤いタオルが舞い、桜木のTKO勝ちとなった。
大山はマイクを持つと、「試合を受けてくれた桜木選手、ありがとうございました。最後、キミと戦えてよかったです。ファンの皆さん、こんな僕を支えてくれた仲間たち、本当にありがとうございました。そして妻の純子がいたから戦い続けることが出来ました。
13年間ありがとうございました。こんなに負けて、怪我して、期待を裏切ってきた選手はいなかったと思いますが、ここまで戦えることが出来ました。もがき続けましたが、幸せな格闘技人生でした」と挨拶し、引退の10カウントゴングを聞いた。
控え室では、「やっぱり勝負師なので最後に負けたのは悔しい」としながらも、「桜木選手と心の勝負が出来た。テイクダウンして塩漬けにするような試合だけはしたくなかった。彼とこういう勝負がしたかったので、悔いはないです」とやりきった表情で語った。なお、大山は試合中に右肩を脱臼していたという。
▼セミファイナル(第9試合) ウェルター級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチ 5分3R
○レッツ豪太(総合格闘技コブラ会/第7代ウェルター級キング・オブ・パンクラス王者)
判定3-0 ※30-27、29-28、29-28
●近藤有己(パンクラスism/パンクラス・ウェルター級1位/挑戦者)
※レッツが初防衛に成功。
レッツは8月に、4年間負け無しだった修斗環太平洋ミドル級王者・村山暁洋に判定勝ちして王座に就き、今回が初防衛戦。挑戦者の近藤は2010年12月以来のタイトル挑戦となり、これまで無差別級・ライトヘビー級・ミドル級と3度王座に就いている39歳の大ベテラン。
1R、左右ローを中心に攻める近藤へレッツはパンチの連打を浴びせる。レッツはジャブを効果的にヒット。近藤はラスト10秒でパンチをまとめ、レッツも打ち合う。
2R、レッツがタックルでテイクダウンに行くが、近藤は立ち上がる。スタンドに戻るとレッツがジャブと左右フックを打ち分け、近藤はジャブに阻まれて入ることが出来ない。
3R、ジャブを出して回り込むレッツに近藤はロー。パンチはレッツの回り込みでかわされる。近藤は焦ったか、ローキックがローブローとなってしまい試合は一時中断。再開後、パンチで前に出る近藤だが、レッツはタックルでテイクダウンに成功する。上からパンチを落とし、近藤が立ち上がったところですぐに試合終了。
徹底したヒット・アンド・アウェーとテイクダウンでレッツが近藤を退け、初防衛に成功。レッツはマイクを持つと、「前回、次はチャンピオンにふさわしい試合をすると言ったんですが、自分としてはもうちょっとかなと。でも近藤選手が“チャンピオンにふさわしい器”と言ってくれたので、これからは自信を持っていこうと思います」と語った。
なおレッツには後日、WINボーナスとして40万円がパンクラスより贈られた。
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