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【ベラトール】41歳の元UFC王者ティト、ソネンに一本勝ちで有終の美

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2017/01/21(土)UP

 

一本勝ちで有終の美を飾った元UFCヘビー級王者ティト・オーティズ

Bellator MMA
「Bellator 170 -SONNEN VS. ORTIZ-」
2017年1月21日(土・現地時間)アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス ザ・フォーラム 

ソネン(下)のバックを奪いチョークを仕掛けるオーティズ(上)

▼ライトヘビー級 5分5R
○ティト・オーティズ(アメリカ/元UFCライトヘビー級王者)
一本 1R 2分03秒 ※リアネイキッドチョーク
●チェール・ソネン(アメリカ)

息子(左)とともに入場するオーティズ(右)に場内から大声援が送られる

 かつてUFCで活躍し、現役引退から復帰を果たした大ベテラン同士の一戦。

 現在41歳のティトは1997年から2012年までUFCで活躍。2000年4月にヴァンダレイ・シウバを破り、UFCの旧ミドル級タイトルを獲得。その後、旧ミドル級は現在のライトヘビー級へと階級区分が変更され、2003年9月のライトヘビー級王座統一戦でランディ・クートゥアに敗れて王座陥落となった。その後も、ビクトー・ベウフォートやフォレスト・グリフィンから勝利を収めるなど活躍。2012年7月の試合を最後に引退を表明したが、2014年5月にBellatorで現役復帰を果たした。

約3年ぶりの現役復帰となるソネン

 対するソネンもUFCで活躍した39歳のファイター。岡見勇信やネイサン・マーコートに勝利を収め、2010年8月にミドル級タイトルマッチ、2013年4月にライトヘビー級タイトルマッチを経験している。禁止薬物の陽性反応を機に、2013年11月の試合を最後に現役を引退。その後はコメンテーターなどを務めていたが、昨年9月にBellatorで約3年ぶりとなる現役復帰を発表し、今回が復帰初戦となる。

 試合前、国歌が独唱されると会場のボルテージは最高潮に到達。騒然とした雰囲気の中、試合開始のゴングが鳴らされた。

 1R、ソネンのローキックに、ティトがワンツーから右ミドル、続けざまにタックルを仕掛けてテイクダウンを狙う。ソネンは尻餅をついた状態から首をとらえると、ティトはひっくり返るように仰向けの体勢に。体勢を立て直そうとしたところで、ソネンが上からがぶって潰し、再びチョークを仕掛ける。

 ティトはこれを凌ぐと、下からディフェンスを試みるソネンの足を抜いてマウントポジションを奪取。背を向けたソネンの首をティトはバックマウントから豪腕で絞め上げる。アゴの上から入っているようにも見えたが、ソネンはここでまさかのタップ。一本勝ちを収めたティトは両手を上げて歓喜した。

父のグローブを手にケージの中央に向かうティトの息子

 試合後、ティトはマイクを握ると家族やチームメイトに感謝の言葉を送った。そして、ティトの挨拶が終わると、隣にいた息子がティトのグローブをリング中央に置いた。これがラストマッチであったティト。渾身の一本勝ちで現役最後を飾った。

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パンチでハレック(右)を追い込む加藤(左)

▼ミドル級 5分3R
○加藤久輝(ALIVE)
判定3-0 ※29-28,29-28,30-27
●ハレック・グレイシー(ブラジル)

加藤(右)は鋭い眼光でハレック(右)を睨みつける

 空手をバックボーンとする加藤は、全日本空道体力別選手権大会で4連覇などの実績の持ち主。2013年3月にMMAプロデビューを果たし、相手を吹っ飛ばすパンチと豪快な投げ技で、試合を見た者に強烈なインパクトを残すことから“メガ・インパクト”の異名を持つ。Bellatorには昨年6月から参戦し、第2戦目でミドル級タイトルマッチも経験。前回はA.J.マシューズに初回TKO勝ちを収め、今回が第5戦目となる。

バックスピンキックを放つハレック(左)

 対するハレックはUFCの創始者であるホリオン・グレイシー(ヒクソン・グレイシーの兄)の3男で現在31歳。2007年にHERO’SでMMAプロデビューを果たし、柴田勝頼に一本勝ち。2013年のDREAMで迎えたプロ第3戦目で桜庭和志に判定勝ちを収めた。しかし、以降はMMAの試合から遠ざかっており、今大会は約6年半ぶりのMMA復帰戦となる。

飛び込んでパンチを放とうとする加藤(右)

 1R、ミドルキックやサイドキックを繰り出すハレックに、加藤がサウスポーの構えから鋭い左ローキックを返す。バックスピンキックを放つハレックだが、バランスを崩したところを加藤のパンチが襲う。ラウンド終盤には、加藤の左のスーパーマンパンチがハレックの顔面にヒット。たまらず倒れ込んだハレックに加藤は追撃のパウンド。ハレックが下から足関節を狙うと、加藤は深追いせず離れる。

 2R、お互いの出方をうかがい、手数が少ない両者に会場からはブーイングが起こる。レフェリーがいったん試合を止め、両者に口頭注意を与える。すると試合再開と同時に、加藤が強打で攻勢に。左ミドル、ハイ、左ボディの連打で、ハレックにケージを背負わせる。さらに、再び左のスーパーマンパンチから飛び込んでの左ミドルを叩き込む。

マウントポジションを奪ったハレック(上)

 3R、ようやくハレックが加藤に組み付き、テイクダウンを狙う。加藤はケージを背に堪えると、一瞬の隙を見て投げからハレックを転倒させる。加藤は一気に打撃で畳み掛けるが、ハレックはミドルをキャッチしてついにテイクダウンに成功。加藤はガードポジションで堪えるが、残り1分でマウントポジションを許してしまう。ハレックは腕十字を狙うが、加藤は組み付いたまま何とか凌いだところでタイムアップを迎えた。

 試合終了と同時に右手を高々と上げる加藤。終盤のピンチを乗り越え、判定勝ちを収めた。グレイシー超えを達成し、王座再挑戦へとまた一歩前進した。

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