【UFC】最多防衛王者デメトリアス・ジョンソンついに陥落、五輪金メダリストが新王者に輝く
Ultimate Fighting Championship
「UFC 227」
2018年8月4日(土・現地時間)アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス ステイプルズ・センター
Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/Zuffa LLC via Getty Images
▼セミファイナル UFC世界フライ級タイトルマッチ 5分5R
○ヘンリー・セフード(31=アメリカ/UFC世界フライ級1位/挑戦者)
判定2-1 ※48-47、47-48、48-47
●デメトリアス・ジョンソン(31=アメリカ/UFC世界フライ級王者)
※ジョンソンは12度目の防衛に失敗、セフードが新王座に就く。
ジョンソンは2012年9月の『UFC 152』でUFC世界フライ級王座を獲得して以降、ジョセフ・ベナビデス、アリ・バガウティノフ、堀口恭司、レイ・ボーグといった並みいる強豪を次々と撃破し、UFC史上最多となる実に11度の王座防衛を果たしてきた。今回が12度目の防衛戦でさらなる記録更新を狙う。
対するセフードは2008年の北京五輪でレスリング男子フリースタイル55kg級の金メダリストに輝いた実績の持ち主。その後、総合格闘家へと転向し、2013年3月にプロデビュー。2014年12月からUFCに参戦し、2016年4月にはジョンソンの王座にも挑戦したが、初回TKOで敗れている。今回はその絶対王者を相手に、約2年3カ月ぶりのリベンジマッチとなった。
1R、ジョンソンは左右に構えをスイッチしながらローやミドルを飛ばす。さらにジョンソンは勢い良く右オーバーハンドも振るうが、これはセフードが左フックのカウンターで迎え撃つ。終盤にはセフードに右ミドルをキャッチされて尻餅を着いたジョンソンが、立ち上がり際に左右フックを被弾する場面も。
2Rも終盤まで一進一退の打撃戦が続き、ジョンソンは強烈な左ミドルでたびたび快音を響かせ、セフードがカウンターの右フックを振るう。すると、セフードは残り1分半が過ぎたところで組みつき、足を掛けて巧くテイクダウンに成功。セフードは立ち上がろうとするジョンソンを上から潰してラウンド終了を待った。
3R、ジョンソンが積極的に前に出て右ローを蹴っていくが、セフードにタックルを合わされて尻餅を着く。すぐに立ち上がったジョンソンは左右ローを蹴っては離れるヒットアンドアウェーを展開。セフードのタックルから、ジョンソンは背中を許したり尻餅を着かされたりする場面もあったが、いずれも素早い身のこなしで捌き続けた。
4R、セフードに右ミドルをすくわれたジョンソンはテイクダウンこそまぬがれるが、バランスを崩したところで左右フックを被弾。ダメージが無い様子のジョンソンは再びヒットアンドアウェーで右ロー、右ボディストレート、左ミドルを繰り出す。しかし、残り2分のところでジョンソンはセフードにタックルでテイクダウンを許し、トップをキープされ続けてしまう。
5R、なおも左ミドルと右ローを入れては離れるジョンソンに対し、カウンターの左右フックや追いかけながらの右ストレートを繰り出すセフード。どちらも決定打が出ない状況が続く。しかし、残り2分のところでやはりセフードはタックルから組みの攻防に持ち込んでテイクダウン。ジョンソンもすぐに立ち上がって打ち合いを仕掛けるが、セフードに左右フックの連打で押し返されたところで試合終了となった。
コツコツと打撃をヒットさせたジョンソンに対し、テイクダウンを重ねたセフード。勝敗の行方は判定に持ち込まれ、2-1のスプリットでセフードに軍配が上がった。11度の防衛記録を誇ったジョンソンはついに王座から陥落することとなった。
試合後、セフードは「夢がかなった。レジェンド街道爆走中だったデメトリアス・ジョンソンにKO負けして、それから2年後にこの結果さ。今、ここにこうして立てた自分は次のメインイベント(コーディ・ガーブランvsT.J.ディラショーのバンタム級タイトルマッチ)の勝者と戦いたいと言おう。俺にはその価値があるはずだ! オリンピックのチャンピオンになり、そして今はUFCのチャンピオンなんだ!」と高らかに吠えた。
一方、敗れたジョンソンは「素晴らしい試合だったと思う。自分のゲームプランもあったんだが、セフードは体格も大きくてタフだし、思うように戦わせてもらえなかった」と清々しい表情で試合を振り返り、今後のことを尋ねられると「3人目の子どもが生まれるんだ。ひとまずはそれを見届けるよ」と答えた。
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