【UFC】王者ホロウェイ、無敗の挑戦者オルテガにTKO勝ち
Ultimate Fighting Championship
「UFC 231」
2018年12月8日(土・現地時間)カナダ・オンタリオ州トロント スコシアバンク・アリーナ
Photo by Josh Hedges/Zuffa LLC/UFC
▼メインイベント UFC世界フェザー級タイトルマッチ 5分5R
○マックス・ホロウェイ(27=アメリカ/王者)
TKO 4R終了時点 ※ドクターストップ
●ブライアン・オルテガ(27=アメリカ/同級1位・挑戦者)
※ホロウェイが2度目の防衛に成功。
ホロウェイは昨年12月のUFC世界フェザー級タイトルマッで、元絶対王者ジョゼ・アルドの挑戦を退け、初防衛に成功。その後は負傷欠場が相次ぎ、今回の試合が約1年ぶりの復帰戦にして2度目の防衛戦となる。戦績は19勝3敗で現在12連勝中だ。
挑戦者のオルテガは柔術をバックボーンに持ち、戦績は14勝1ノーコンテストと無敗を誇っている。
1R、パンチの打ち合いが続き、構えを頻繁にスイッチするオルテガに対し、ホロウェイの右ストレートや右フックが次々にヒット。オルテガは強烈な一発をもらった直後にタックルを仕掛けるが、ホロウェイは尻餅を着いてもすぐに立ち上がる。打撃戦で劣勢を強いられていたオルテガも、終了間際にクリンチからのヒザ蹴りと離れ際での右ハイを返す。
2R、ホロウェイが左ジャブの連打から右ストレートと右フックで有効打を重ね、さらに攻勢を強める。顔面が血に染まったオルテガは、時おり右フックや右アッパーでカウンターを狙うが、ホロウェイほどのビッグショットはない。
3R、パンチを交錯させる場面が増え、オルテガの左フックからの右ストレートがついにクリーンヒット。オルテガは後退するホロウェイに左右フックも浴びせ、タックルでテイクダウンを奪う。ホロウェイはすぐに立ち上がって打ち合いにいくが、オルテガのバックスピンエルボーを被弾。ここから両者の打撃の応酬がさらに激しさを増す。
4R、構えをスイッチするようになったホロウェイは、ワンツーや左右フックが再び当たり始めて盛り返す。さまざまな角度からパンチを打ち込まれ続けたオルテガは、足元がふらつきケージを背負う。終盤にはホロウェイがオルテガのタックルをカットしてマウントを取る場面も。
右目の下が大きく腫れ上がったオルテガは、4R終了後のドクターチェックで試合続行が不可能に。TKO勝ちで2度目の防衛成功となったホロウェイは、試合後の勝利者インタビューで次なる挑戦者を求めていることや、ハワイ大会の開催を熱望していることを興奮気味にアピールした。
▼セミファイナル UFC世界女子フライ級王座決定戦 5分5R
○ワレンチナ・シェフチェンコ(30=キルギスタン/同級1位)
判定3-0 ※三者とも49-46
●ヨアンナ・イェンドジェイチェク(31=ポーランド/元UFC世界女子ストロー級王者/挑戦者)
※シェフチェンコが新王者に輝く。
UFC女子フライ級では昨年12月に初代王座決定戦が行われ、ニコ・モンターニョが王者に輝いた。当初は今年9月にシェフチェンコを挑戦者に迎えての初防衛戦が行われることになっていたが、モンターニョが前日に体調不良に陥ったため、試合は急遽中止に。その後、モンターニョは王座剥奪となったため、今大会で新王座決定戦が組まれることになった。
再びチャンスを掴んだシェフチェンコは、昨年9月のUFC世界女子バンタム級タイトルマッチで、王者アマンダ・ヌネスに判定2-1で惜敗。1階級下の女子フライ級で迎えた2月の再起戦を一本勝ちで飾り、今回の階級転向2戦目でUFC王座の初戴冠を目指す。
対するヨアンナはUFC女子ストロー級の絶対王者に君臨したが、昨年11月に迎えた6度目の防衛戦でローズ・ナマユナスにまさかのTKO負けを喫し、王座を失った。今年4月のダイレクトリターンマッチでも判定負けとなったが、7月の再起戦では勝利。1階級上の女子フライ級で戦うのは、今回が初めてだ。
1R、シェフチェンコはパンチの交錯から組みつくと、テイクダウンを決めてサイドを取る。シェフチェンコは押さえ込みながらエルボーとパンチ。ヨアナも体を捻って立ち上がる。続く組みの攻防でも押し込むのはシェフチェンコだ。ヨアンナは終盤の打撃戦でバックスピンキックを被弾する場面もあった。
2R、巻き返したいヨアンナは左ジャブからの右ストレートを中心に手数を増し、蹴りも上下左右に散らすが、空振りも多い。一方、シェフチェンコは相手の動きを見ながら、右フック、右エルボー、左右ミドルをしっかりと当てる。ヨアンナは後半に右ミドルをキャッチされ、テイクダウンから押さえ込まれる厳しい状態が続いた。
3R、さらに前がかりになったヨアンナは前蹴りを空振りしたところで、シェフチェンコが電光石火のバックスピンキック。その完璧なタイミングに観客は思わずため息をもらす。ヨアンナは強打をもらって鼻から出血するが、それでも手数は落とさない。シェフチェンコはヨアンナにカウンターの右ハイを合わされ、ヒヤッとする場面も。
4R、ヨアンナの左ミドルをキャッチしてテイクダウンするシェフチェンコ。ヨアンナは立ち上がってもケージに押し込まれる状態が続く。
5R、左右フックの交錯から組みの攻防になれば、パワーで勝るシェフチェンコがヨアンナを押し倒す。ヨアンナも最後まで闘志を切らさずに打撃を振るい続けたが、決定機を作ることはできず。シェフチェンコが判定勝ちでUFC王座の初戴冠を果たした。
シェフチェンコは「私はこの瞬間をずっと待っていた。キルギスタンはもちろん、自分を支えてくれた世界中の人たちに感謝したい。このベルトはとても重たい。真のプロフェッショナルであるヨアンナと戦って掴んだからこそ、私にとってより価値があるものなのだと思う」と、勝利者インタビューに答えた。
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