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【UFC】ベテラン戦士マスヴィダル、新世代強豪ティルに敵地で逆転KO勝ち

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2019/03/17(日)UP

渾身の左フックを叩き込むマスヴィダル(右) Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC/UFC

Ultimate Fighting Championship
「UFC Fight Night 147」
2019年3月16日(土・現地時間)イギリス・ロンドン O2アリーナ

▼メインイベント ウェルター級 5分5R
●ダレン・ティル(26=イギリス/同級3位)
KO 2R 3分05秒
○ホルヘ・マスヴィダル(34=アメリカ/同級11位)

 ティルは2015年から『UFC』に参戦している期待の新世代。ドナルド・セラーニやスティーブン・トンプソンといったベテランの強豪たちを破り、昨年9月に自身初となるUFC世界ウェルター級タイトルマッチに臨んだが、当時の王者タイロン・ウッドリーに一本負けし、プロ19戦目にして初黒星を味わうこととなった。今回の試合は母国で迎える再起戦となる。

09年11月の『戦極』で、北岡悟(下)からTKO勝ちを収めたマスヴィダル(上) Photo by eFight

 対するマスヴィダルは08年から09年にかけて日本の『戦極』に出場した経験を持つベテラン。UFCには13年から参戦し、ライト級戦線でマイケル・キエーザやダロン・クルックシャンクといった実力者たちから白星を挙げてきた。15年からウェルター級に階級を変更し、一時は3連勝を飾るなど好調であったが、直近の2試合で連敗。今回の試合は17年11月のトンプソン戦以来、約1年半の戦線離脱を経ての復帰戦となる。

 1R、開始直後にマスヴィダルは一気に突進して右インローを蹴るが、これがティルの下腹部にヒットしてしまいブレイクがかかる。試合はすぐに再開され、今度はサウスポーのティルが右ジャブを突きながらぐんぐん前進し、間合いを取ろうとするマスヴィダルに渾身の左ストレートを喰らわせる。

1Rは鋭い左ストレートでティル(左)がマスヴィダル(右)を追い込む

 この一撃でマスヴィダルはダウン。上からコントロールせんとするティルに対し、マスヴィダルは足を突き上げたり体を捻ったりしてなんとかスタンドに戻す。以降の打撃戦も、ティルが左ストレートと左ボディでマスヴィダルをケージ際に追い込むなど優勢となった。

 2R、なおもティルはマスヴィダルのガードの隙間から左ジャブの連打を突き、左ストレートでフィニッシュを狙う。劣勢のマスヴィダルは勢い良く右ストレートを振るうも、これを突き放さんとしたティルの手の指が目に入るアイポークを受けてしまう。マスヴィダルのダメージ回復を待って試合再開。直後にマスヴィダルが右ストレートからのタックルでテイクダウンを成功させるが、ティルはすぐ立ち上がって攻めを許さない。

 しかし、この攻防から試合展開が変わり、左ストレート狙いのティルに対し、マスヴィダルがキレのある左右フックのカウンターをヒットさせ始める。そして、緊迫感のある間合いの測り合いの中、マスヴィダルはオーソドックスからサウスポーに構えをスイッチし、右ジャブのフェイントから電光石火の左フック。これが見事に決まり、ティルは後方にばたりと倒れて失神した。

 マスヴィダルが復帰戦で強豪相手に値千金の逆転KO勝ち。マスヴィダルの白星獲得は17年1月のセラーニ戦以来、約2年ぶりとなった。一方、ティルはタイトルマッチから2連敗とり、母国で復活の狼煙を上げることができなかった。

 試合後、マスヴィダルは「ダレンはタフでとても良いファイターだ。自分にとってはこれ以上にない相手で、前半は厳しい戦いを強いられた。彼はまだ26歳。これからもどんどん伸びてくるだろうから注目してほしい」と敗者を労い、静まり返っていた観客も拍手を送った。

 また、試合については「1Rは彼のものだ。彼のタイミングに手を焼いた。だが2Rは落ち着きを取り戻し、リズムをつかむことができた」と振り返り、「この腰にベルトを巻きたい。まだ1敗しかしていなかった3位の相手を倒したんだ。相応しい結果は出したと思う」と、王座挑戦もアピールした。

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