【ベラトール】元フェザー級王者ストラウス、交通事故からの復帰戦で涙の一本勝ち
▼メインイベント ライト級 5分3R
●サッド・アワッド(35=アメリカ)
判定0-3 ※28-29、27-30、28-29
○ブランドン・ガーツ(34=アメリカ)
アワッドは昨年10月の試合で元UFC世界ライト級王者ベンソン・ヘンダーソンに判定負け。一方のガーツは昨年4月にBellator MMA世界同級王者マイケル・チャンドラーに一本負け。
ともに再起戦となるが、アワッドはそれまで4連勝中だったのに対し、ガーツは3連敗を挟んでの1勝という状況だった。戦績はアワッドが23勝10敗で、ガーツが15勝8敗となる。
1R、身長で大きく上回るアワッドが前蹴りで牽制する展開が50秒ほど続いたところで、ガーツが突如、堰を切ったかのように左右フックを猛打。これを被弾したアワッドが腰から崩れ落ちてダウンする。ガーツはマウントから怒濤のパンチ&エルボー。アワッドは身を引き寄せて懸命にしのぎ、ガーツがポジションを移行しようとしたところで立ち上がる。
すると今度はアワッドがパンチの連打で仕掛け、これに下がることなく応戦したガーツと激しい打ち合いに。互いにパンチを効かせ合い、両者はいったん組みに落ち着く。そこから打撃戦に戻ると、スタミナ切れした様子のガーツに対し、アワッドがリーチを活かした前蹴りとヒザ蹴りでペースを握る。
2R、アワッドが前蹴りと左右ハイをさらに飛ばす。肩で息をしているガーツだが、アワッドが前がかりになったところで左ストレートをヒット。尻餅を着いたアワッドはすかさずタックルを仕掛けてしのぐ。以降の打撃戦でも圧力をかけるのはアワッドだが、いったん火が点いた時のインパクトはガーツ。アワッドはガーツの左右フックに背を向けてしまう場面も。さらに終了間際、アワッドが右ハイを空振りして転倒すると、ガーツはすかさず鉄槌を連打する。
3R、なおもガーツは動きを止めたかと思えば、突如パンチを振り回す攻め。アワッドは落ち着いてかわしながら前蹴りと左ジャブを当てていく。しかし中盤、アワッドはタックルをカットされ、ガーツの鉄槌を浴びてしまう。ガーツはここでスタミナを大きくロスして動きが落ちるが、アワッドの猛追を受けても最後まで果敢に殴り合った。
壮絶な打ち合いに観客は熱狂。すさまじい闘志を見せたガーツが勝利を収めた。試合後、勝利者インタビューのためケージに入った“ビッグ”ジョン・マッカーシー氏は、「両者がすべてを出し合い、勝ち負けをつけたくないと思ってしまうような試合だった」と熱戦を称えた。
▼ミドル級 5分3R
○ジョー・シリング(35=アメリカ)
判定3-0 ※三者とも30-26
●キース・ベリー(31=アメリカ)
シリングは2006年からキックボクシングとムエタイを主戦場とし、元GLORY世界ミドル級王者サイモン・マルクスや元RISEヘビー級王者・清水賢吾を破ったことがある実力者。08年からたびたびMMA(総合格闘技)の試合にも出場するようになり、14年には初参戦のBellator MMAでメルヴィン・マヌーフからKO勝ちを収めている。また加藤久輝と異なるルールで2度対戦しており(15年にMMA、16年にキック)、いずれもKO負けした。MMA戦績は3勝5敗。
対するベリーは05年にMMAでプロデビューし、戦績は15勝14敗1分1ノーコンンテスト。13年から6戦未勝利と厳しい状況が続いている。
1R、開始早々にシリングが強烈な右ローで足を刈り、ベリーは体勢が崩れたところで左右フックも喰らってダウン気味に倒れてしまう。上から鉄槌を落とすシリングに対し、ベリーは両足で突き放してスタンド。今度は組みの攻防からベリーがテイクダウンに成功するが、シリングは攻め込ませることなく立ち上がる。
顔面をカットして出血するベリー。シリングは時おりサウスポーにスイッチすると、鋭い左インローで着実にダメージを与えていく。ベリーも終了間際にタックルで2度目のテイクダウンを成功させ、意地を見せた。
2R、前に出ようとするベリーに対し、シリングは右ローで腿とスネをコツコツと蹴っていく攻め。ベリーはタックルで3度目のテイクダウンを決めるが、シリングのディフェンスを崩すことができずにスタンドに戻されてしまう。以降はシリングが打撃で攻め、終盤には強烈な顔面ヒザ蹴りから、左フック、右ロー、左アッパーのコンビネーションもまとめる。
3R、巻き返したいベリーは序盤にタックルで勝負を仕掛け、ここでテイクダウンから一気にマウントへ移行。ポジションをキープせんとするベリーであったが、シリングにブリッジで返されてしまう。ビッグチャンスを逃したベリーはシリングの強烈なエルボーを浴び続け、顔面が鮮血に染まった。
打撃戦の局面で優位に立ったシリングが判定勝ち。ベリーはテイクダウンからの好機を活かせず、厳しい敗戦となった。
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