2021/08/21（土）UP
（最終更新：2021/08/21 23:52）

黒田（右）が判定勝利で準決勝に進出した

▼第7試合　第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
●小巻海斗（真樹ジムAICHI）
判定0-3　※三者とも9-10
◯黒田勇斗（K-1ジム心斎橋チームレパード）
※本戦判定は30-29、28-29、29-29

　小巻は、今年2月のKrushに欠場選手の代打で緊急参戦。44・ユウ・ウォーワンチャイを序盤から圧倒して、KO勝利を収めた。前回5月大会では小倉尚也に敗れたものの、小倉と一歩も退かない打ち合いを繰り広げている。

小巻（左）はアグレッシブに攻める

　対する黒田は、今年5月のK-1バンタム級日本最強決定トーナメントで優勝した黒田斗真の兄。これまで王者クラスの選手と試合を重ね、現K-1フェザー級王者の椿原龍矢とも拳を交えている。

　1R、黒田が左ローを走らせ、左ジャブを多用。小巻はガードを固めて前進、右ストレートを見舞う。中盤以降は、黒田がワンツー、左フック、右ローと手数を出していく。

小巻の前進に、黒田はヒザ蹴りで対抗する

　2R、小巻が左フックで飛び込むと、黒田は左ミドルでボディを狙い、左ローをヒットさせる。小巻が圧力を強めると左フックを強打、近距離では左右のフックをボディに叩き込む。落ち着いて左ミドルを蹴る黒田。

　3R、小巻が前進して左フック、細かいパンチを黒田のガードの上から放つ。黒田はスピードのある左ミドルをダブルで放ち、小巻の前進には右のテンカオで対抗する。本戦では決着が付かず、延長戦に突入する。

小巻（右）も果敢に最後まで攻めた

　延長R、小巻がガードを固めて前に出る。黒田は右ミドルで快音を響かせ、左ジャブで牽制。小巻はそれでも前に出て右アッパー。黒田のミドルとヒザ蹴りの手数の印象が良い。ジャッジは3者とも黒田を支持。黒田が延長にも渡る接戦を制した。

　勝利した黒田は、2週間前に祖母が亡くなったことを告白し「絶対に負けられなかった」とコメント。さらに「僕は絶対にチャンピオンになるので、これからも黒田兄弟の応援をよろしくお願いいたします」と語った。

内田（左）がダウンを奪っって勝利、1回戦を突破した

▼第6試合　第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R
●小倉尚也（スクランブル渋谷）
判定0-3　※28-29×2、27-29
◯内田晶（チーム・タイガーホーク）

小倉（左）も最後まで前進し続けた

　小倉は、K-1のカリスマ武尊に憧れて格闘技を始め、17年からK-1 JAPAN GROUPに参戦。持ち前の強打を武器に16勝（8KO）8敗の戦績を誇る。対する内田は14年からKrushに参戦するが連敗も経験。思うような結果が残せない中、21年5月には強烈な右ストレートでKO勝利。今回のチャンスを掴み取った。

　1R、小倉が左の前蹴り、インローを蹴りながら前進。内田はスイッチしながら左のハイキックを蹴る。ワンツーを見舞う内田に、小倉はじりじり圧力をかけて左ボディフック。

　2R、内田が左ハイキックを放つと、小倉が右のオーバーハンドを見舞う。小倉が左ボディフックを放った際に、バッティングが発生。インターバル後、遠い距離から内田が右ストレートをクリーンヒット。小倉が下がったところに、左ミドルからパンチの連打で最初のダウンを奪う。再開後、パンチの打ち合いを仕掛ける小倉。

　3R、右目の辺りから出血している小倉だが、左右のフックで前に出続ける。内田は左右にスイッチしながら左右のミドルを放つ。終盤、右フックをヒットさせた小倉がパンチのラッシュで巻き返しに出る。しかし、内田も右ストレートを返しながら小倉の連打に耐える。最後まで果敢にパンチを出し続けた両者。会場から大きな拍手が贈られた。ジャッジは3名とも2Rにダウンを奪った内田を支持。内田が1回戦を突破した。