ボクシングの王座戦で危険アクシデント！両選手がロープから転落、結果は負傷ドローに

2024/10/15（火）UP
（最終更新：2024/10/15 20:21）

　10月12日にサウジアラビア・リヤドのキングダム アリーナにてWBOグローバルライトヘビー級王座決定戦が行われたが、対戦した東京五輪銀メダルのベンジャミン・ウィテカー（27=英国）とリアム・キャメロン（33=英国）が5R終盤に組み合ったまま、リングロープ外のエプロンへ転落。ウィテカーが負傷により試合続行不可能となる危険アクシデントが起きた。試合結果はその時点までの判定決着となり、1-1のドローに終わった。また、ウィテカーは負傷し病院へ直行した。

【フォト＆動画】両選手がロープから転落の危険アクシデント！一人は足負傷で病院直行に

　世界ライトヘビー級4団体王座統一戦のアルツール・ベテルビエフvsディミトリー・ビボルの前座で実施された注目の一戦だった。

　ウィテカーは21年の東京五輪ボクシング ライトヘビー級で銀メダルを獲得。しかし納得せず、メダルをかけずにポケットへ入れたまま表彰式に出て、物議を呼んだ個性派だ。22年7月にプロデビューすると8勝無敗（5KO）をマーク、今年6月の前戦でエズラ・アレニェカを下し、IBFインターナショナルライトヘビー級王者に輝いたばかりだ。

　新しくWBOのベルト獲得と自身のベルトの初防衛に挑んだウィテカーだったが、試合は本人の予想外の事態に。一進一退の攻防で迎えた5R終盤、両者クリンチした状態で、キャメロンがウィテカーをロープまで押す形でロープ外に転落。二人ともに一回転した形で激しくエプロンサイドに落ちたが、リング外に落ちなかったのは不幸中の幸いだ。

　しかしウィテカーはこのアクシデントで右脚を負傷。試合続行不可能と判断され、それまでの試合内容の判定により、1-1（58-57、57-58、58-58）のドロー決着となった。

　ウィテカーは車椅子でリングを後にし、その後に救急車で会場近くの病院へ緊急搬送されたという。

　キャメロンの方は幸いにも負傷せず、試合後のインタビューで「ウィテカーは逃げた。奴は疲れていたし、これ以上戦いたくなかったんだ」と怒り。一方のウィテカーはコメントはないものの、悔しさからか、会場の板で設営した壁をパンチで殴って穴を開けたとの報道もある。不慮のアクシンデントとは言え、決着のつかなかった両者。再戦はあるのか。

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