井上尚弥、完勝で防衛成功！ピカソは果敢に攻め大健闘

2025/12/27（土）UP
（最終更新：2025/12/28 00:05）

　12月27日（日本時間）サウジアラビア・リヤドにて開催の［世界Sバンタム級4団体統一戦］では、王者・井上尚弥（大橋）が、挑戦者のWBA同級2位アラン・ピカソ（メキシコ）を判定3-0（119-109, 120-108, 117-111）で下し防衛成功。ピカソは井上の強打にも、ガードし前へ出て、健闘を見せた。

　試合は1R、ピカソがガードを高く、身長173cmの長身を。重心低く詰め寄る。井上はL字気味に構え、ボディジャブ。ピカソも積極的に上下のストレートを打つ。

　2Rになると、井上がいきなりギアを上げ、鋭いコンビネーション！ピカソの接近ボディも、井上は打たせる。
　ピカソは遠距離から右を入れるも、井上は強い左右ボディ、右フック！ピカソは後退する。しかし終盤はピカソも伸び上がるような左フックを入れ健闘。

　3R、ピカソはジャブ連打で前に出る。井上はロープを背負うと、ジャブから右フック。ピカソがボディ連打を入れると、井上は2倍、3倍のボディを打ち返した。

　4R、ピカソは声を出し、ジャブ、ストレート。井上もコンビネーションも、ピカソは懐深いガードで防ぐ。終盤はピカソがロープで上下にヒットさせる。

　5R、井上の強烈なコンビネーションも、ピカソのディフェンスが光る。ピカソが右ストレートで井上の顔を跳ね上げる場面も。しかし井上のガードの上からのパンチで、ピカソの体も揺らされる。

　6R、井上がプレッシャーを強め、ピカソをロープに詰め、上下に強いコンビネーション。ピカソのヒザが一瞬落ちる。
　中盤、ピカソが詰めては、飛び上がるようなフックを連打。しかし井上のボディでピカソがくの字に。井上の左ボディで、更にピカソ下がる。

 　7R、見合う場面が増え、井上がノーガード気味に腕を下げる。しかしピカソは乗らず、慎重にジャブを重ねる。すると井上も飛び込みのジャブ主体に変え、更に右を追撃。井上のヒット率が上か。

　8R、井上はジャブ主体に変更。更に時折ボディ、フェイントを混ぜると、ピカソが入れず手数が減る。しかしピカソもダッキングでクリーンヒットは避ける。後半、井上はステップを混ぜ、アウトボクシング気味に、ジャブを連打。

　9R、井上はどっしり構え、ジャブを重ねる。ピカソはストレートも、井上は見切ったか、ダッキングでかわす
。井上が詰め、右ボディを何度もヒット。しかしピカソは崩れず、返す。

　10R、井上はジャブ、近づいてはアッパー連打。しかしピカソも、すぐさまボディを返す。有効打は井上も、ピカソの”崩れずリターン”が光る。

　11R、井上は上下のジャブを打ち分ける。ピカソは後半、近づいて上下を打つ。出てきたピカソに、井上の左アッパー、左フックがヒットした。

　最終12R、井上の攻めに、ピカソはガード一辺倒。中盤からは、ピカソが詰めて左ボディを狙うが、井上が右フックで出ると、巧みにガードし下がる。後半はピカソが細かい上下を当て、12Rは、ピカソのヒットが上回るか。

　判定は一人がフルマークをつける完勝に。しかし井上はマイクで「今夜はよくなかったです、よくなかった」と、反省のコメントだった。

　更に「今年4試合こなし満足はしてるんですけど、疲れました。ちょっとゆっくり休みます」と小さく笑う。
　
　また、リングサイドにいるアレクサンドル・ウシクに向け「こんなんじゃまだまだ及ばないと思います。もっともっと腕を磨いて、（PFP）一位にふさわしい選手になりたいです」と声をかける。

　来年予想されている中谷潤人戦について「今夜お互い、無事に勝利できたと言うことで。来年大橋会長と色んな可能性を含め検討していきたい。日本のファンの皆さん、期待はしててください」と、中谷戦に向け意気を上げる。

　またPFPファイターのジェシー”バム”ロドリゲスとの対戦可能性について「彼が階級をスーパーバンタム級に上げてきて、タイミングが合うのであれば、待ち受けたいなと思っています」と”上がって来るならば”とコメントした。

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