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【ボクシング】比嘉大吾、16連続KOの日本新記録に”使命感”=野木トレーナー

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2018/04/11(水)UP

ロサレスの練習を視察する具志堅会長と野木トレーナー(右)

 4月15日(日)横浜アリーナにて行われるWBC世界フライ級タイトルマッチで、王者・比嘉大吾(22=白井・具志堅スポーツジム)に挑戦する同級2位のクリストファー・ロサレス(23=ニカラグア)が10日(火)都内で公開練習を行い、比嘉を指導する野木丈司トレーナーも視察。ロサレスのシャドーボクシングを見て、「キビキビ動いてレベルが高い。動きのバランスもいい」と高評価し、「お互い、これから(試合までの数日)のコンディションの仕上げ方が大事ですね」と、愛弟子・比嘉の最終調整に気を引き締めた。

ロサレスの縄跳びを見る具志堅会長と野木トレーナー

 ロサレスが世界4階級制覇のローマン・ゴンサレスと42Rのスパーリングをこなしてきたことについては、「比嘉対策としては、一番いいんじゃないですかね」と警戒する。

 たしかにロマゴンは比嘉と身長・体格が似ており、38のKO勝ちがあるハードパンチャーで、名王者だから仮想・比嘉として、この上ないパートナーだろう。

 ただ、10cmロサレスが長身であることに関しては「(比嘉の)初防衛戦も2度目の防衛戦も、相手は(ロサレスと)同じくらいなので、背の高い相手は苦手じゃないですから。中に入るのが一つの鍵ですね」と、いつも通りインファイトで攻略すべしという。

計量まで今日を含めてあと5日、リミットまで残り500gまで絞ってきた。

 ロサレスはシャドーボクシングで、非常にスムースにオーソドックスからサウスポーにスイッチを見せたが、「スイッチの速さ、忙しさ(頻繁さ)は、(比嘉が世界王座を奪った相手)フアン・エルナンデスの方が、もう少し忙しかったんで」と、特に問題なしとする。「サウスポーとのスパーリングも少しやりましたが、全く苦にしてないんで大丈夫だと思います」

 前回、比嘉は故郷・沖縄での防衛戦に1R KO勝利したが今回はどうか、と尋ねると「1R(KO勝ち)の可能性がないわけじゃない。でも長いラウンド、世界戦のすべてのラウンド(12R) 戦うことも想定してやってきました」と、長期戦対策もしてきた。

 今、比嘉は減量の最後の追い込みに入っている。

「頑張ってやってます。口数が少なくなってますね」と野木トレーナー。試合直前、減量がきつくなると口数が減るのが比嘉のいつものパターンだ。「今日からホテルに泊まり始めました。これから2、3日、苦しい思いはすると思います」

 時には減量苦からパニック障害に陥ったりしながらも、比嘉は世界王座奪取、2度の防衛を果たして来たのだ。

 今回KO勝ちすれば、16連続KOで日本新記録となることについて、野木氏は「比嘉は意識してますね。それが一番のモチベーションになってます。使命感みたいなのもあるんじゃないかな」と語った。

 ロサレスについては「ニカラグアのボクサーらしい体型、リズム、バネですね。(短い期間で)うまく成長して来てるなと、ここ何試合かを見て感じます」と、1試合ごとに進化を感じているという。

 ただ、「レベルアップの早さは、比嘉の方が上だ」とも。

「(比嘉の成長ぶりは)世界的にも類を見ないくらい。ボクシングを始めて、まだやっと6年たったところです。全世界の世界王者の中で、一番短い(キャリア)。これは特筆すべきところじゃないですか」と、愛弟子の進化・吸収の速さに感心する。

 前回のV2からわずか2ヵ月での防衛戦。比嘉は今回も進化を見せてくれるだろうか。(稲垣收)

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