3月22日(日)東京・ディファ有明で開催された『WPMF JAPAN×REBELS』で、WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者・健太を退けたゲーオ。ヒジで額をカットされる不覚を取ったが、次回4月19日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館にて開催される『K-1 WORLD GP 2015 IN JAPAN』では野杁正明(K-1ジムEBISU小比類巻道場)と対戦する。健太戦での苦戦、防がれたハイキック、野杁戦へ向けてのトレーニングのことなどを聞いた。(取材日:3月23日)
PROFILE Kaew Fairtex |
■第1章 警戒されてもKO出来るのがゲーオのハイキックです
ーー3月22日に行われた健太戦の感想からお願いします。
「とにかく疲れました。コンディションがあまりよくなくて、実力の50%も出ていなかったと思います。健太選手は身体が大きいので、対抗するのに力を使いました。それが疲れた原因でしょうね」
ーー今回は契約体重が66kgでした。やはり重かったですか?
「特別問題はありませんでしたが、65kgの方がいいですね。KOで勝てると思っていたんですが、コンディションがよくなかったのでKOは出来ませんでした。それに健太選手は我慢強くて頑丈だったのもKO出来なかった理由です。ファンにKOを見せられなかったのは申し訳ないです」
ーーゲーオ選手はこれまで日本でやったムエタイルールの試合でも、それほど首相撲はやりませんでしたよね。今回多用したのはなぜですか?
「健太選手が前に出て来たので距離が近かったからです。どうしてもぶつかり合う距離になってしまったので、あそこで首相撲をやらない手はないと思いました。試合展開が接近戦主体だったので、そうなったんです」
ーーゲーオ選手得意の左ハイキックがほぼガードされていました。だいぶ警戒・研究されてきたと思いませんか?
「健太選手が警戒しているのは分かりました。でも1発だけヒットしましたよね。コンディションが不十分だったから倒せませんでしたが、100%のコンディションだったら間違いなくKOしていました。これからも対戦相手が警戒してくるのはもちろん分かっています。それでもKO出来るのがゲーオ・フェアテックスのハイキックですよ」
ーーヒジでカットされたのは人生で2度目(1度目は2009年6月、奇しくも同じディファ有明で対戦したジョームトーンにカットされた)とのことですが、今回はなぜカットされてしまったのでしょう?
「組み際にもらってしまいました。なぜでしょうね? いつもならもらわない場面でした。気を抜いたつもりはないんですけれど……」
ーー次回、K-1で対戦する野杁選手の試合映像をご覧になったそうですが、彼のテクニックのレベルはどう評価していますか?
「彼の技術レベルはかなり高いと思います。ムエタイで言うなら、4~5万バーツ(1バーツは約4円)は稼いでもおかしくない強い選手だと僕は認めています」
ーーファイトマネーの額で評価するのがムエタイらしいですね。でも、日本人には分かりにくいです。
「僕のルンピニースタジアムでのファイトマネーが6万バーツですから、それと比較してもらえれば分かりやすいでしょう?(笑)」
ーーえっ、ゲーオ選手は10万バーツ選手ではないんですか!?(※ムエタイではファイトマネー10万バーツが超一流選手の証とされている)
「今のムエタイで10万バーツを稼げる選手は数少ないですよ」
ーーでは、野杁選手のパンチ、蹴りのテクニックはムエタイのランカークラスに匹敵するということですね?
「ランキングに入るくらいの力を持っている、それくらいレベルの高い選手です」 ・・・
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