【4月・ベストファイター】難聴の古宮晴、無音の戦いにパニックの過去も、苦難乗り越えデビュー戦勝利
その苦悩を乗り越えるため、何も聞こえない状態での戦いに慣れるトレーニングを行った。具体的には「パニックになるのを防ぐために、スパーリングを沢山(補聴器を)外してやって、セコンドの指示が通らなくても落ち着けるように覚えた」と必死な努力で現在のように戦えるようになった。
古宮は試合中に、どのようなことを考えながら戦っているのか。「セコンドにつくジムの会長は中3の時からお世話になっていて、会長の言ってることは分かる。(インターバル時は)ジェスチャーもやって伝えてくれます。(試合中は)基本はセコンドは見ずに戦って、ブレイクがかかったときにセコンドをチラッて見ます」とラウンド間はジェスチャーで指示を受け、リング上では工夫しながら戦っている。
■目標は”最年少でのK-1王座戴冠”「障がいも持つ人に夢や希望を与えたい」
自身の努力で難聴という困難を乗り越え、リングの上で堂々と戦う古宮に今後のファイター人生の展望について聞いた。
古宮が掲げる大きな目標は”最年少でのK-1チャンピオン”だ。現在K-1においての最年少記録は、2017年2月に当時20歳であった、元K-1スーパーフェザー級王者・大雅(TRY HARD GYM)だ。その記録を超えるために「誰とは言わずに当てられた選手をどんどん倒していきたい」との意気込みを語る。
現在Krushでは、難聴の困難を乗り越えてKrushスーパーフェザー級(-60kg)級のベルトを巻いた郷州征宜(34=K-1ジム総本部チームペガサス)も活躍している。古宮にとって、郷州は「ベルトを獲って色んな人に夢を与えているので、憧れというか超えたいと思う選手」というように目指すファイターの1人だ。
目指す格闘家像について聞くと「やっぱりプロになったらアマチュアと違って1戦が大事になってくる。いかに色んな人、特に僕と同じ障がいも持ってる人に夢や希望を与えるかだと思う」と自身の試合で多くの人に力を与えていくとの決意を語った。
現在は新型コロナウイルスの影響で古宮の所属しているジムは閉鎖し、満足なトレーニングを行うことが出来ない状況が続いている。そのような中でも、古宮は外でのランニング、格闘技未経験者である父の持つミットに、軽くパンチを打ち込んで感覚を忘れないようにすることなど、コツコツと努力を積み重ねている。
最後に「今こういう大変な状況で、しんどい状況もありますけど、またコロナが落ち着いたら、自分の試合で皆さんを元気付けていきたいと思いますので応援よろしくお願いします」とファンにメッセージを送った。コロナが収束した後、古宮が多くのファンを熱狂させる姿に期待したい。
■受賞者・古宮が喜びを語る
改めて今回の受賞について、古宮は「メインイベントで出させてもらって、こうしてベストファイター賞まで頂くことができて、とても嬉しいです」との喜びを語った。
今回受賞した古宮には、イーファイトから記念の盾と、ゴールドジムからサプリメント3種類が贈られる。
▼古宮の4.4『KHAOS.10』大将戦、プロデビュー戦の動画
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