12月ベストファイター堀口恭司、カーフキックに空手を応用、そして次なるターゲットを語る
■“カーフキック”との出会いは?
意外なことに、堀口は所属するATT(アメリカン・トップ・チーム)内でカーフキックが流行ってから、自分も意識するようになったという。カーフキックは米国では2012年頃から見られ、それはカテル・キビスコーチがATTで教えたことが始まりと言われている。また、朴光哲は堀口が「KRAZY BEE」時代に高橋遼伍のカーフキックを当てさせなかったと言っていたが、堀口は「クレージービー時代の時はステップを使っているので、キックとかを距離でかわしてたんですよ、余裕で。」と当時は意識はしていなかったという。
「ATT行ってカーフキックが今から2、3年前ですかね、流行り出して、たまたま、練習スパーで打ち合ってた時に軽くカーフキックを貰いました。痛かったのは痛かったんですけど、ダウンする程ではなく、動き出そうとしたらその時、動けなかったんです。足が麻痺している感覚で。それで“これは何ですか?”と尋ねて。具体的に自分の武器にしようと思ったのはその2、3年前の出来事がきっかけですね」と、実はここ最近であったことを明らかにした。
■カーフキックは空手の技術を応用
堀口の試合後、YouTubeでカーフキックが話題になり、多くの格闘技選手や専門家らがYouTubeでカーフキックの蹴り方と対策などアップ、そして堀口も年が明け14日に、惜しみなくYouTubeでカーフキックの蹴り方と受けなどの対策方法を公開した。
堀口は「今、トレンドにもなっているし、みんな知りたいかなぁと思ったので。なんか、秘密にしているとかはないので」と語る。そこで普通のカーフキックと違うところは空手の入り方、遠距離、見えにくい角度からの入りを応用したと語った。
堀口の空手の1学年先輩に17年の全日本空手道選手権大会(全空連)優勝の渡邊大輔がいる。渡邊は15年のプレミアリーグ沖縄の試合で、足払いで相手のふくらはぎを効かせてしまったことがある。同じ道場でもあり、空手時代からカーフキックまたは、それと共通する練習はしていたかと聞くと「もちろん」と即答。しかし「その当時はカーフキックを知らなかったので、カーフキックの練習はしていませんが、渡邉さんとは色々な練習を一緒にしました。日本に帰ってきたときに、タイミングが合えば、一緒に練習をします。今回は2週間の隔離があったので、できなかったです」と話す。
その空手と共通する練習といえば、突き、蹴り、足払いにも使う踏み込みだ。
カーフを蹴るときに踏み込んで蹴る理由を聞くと「踏み込む際にパンチと同じ入り方、別の技(蹴りなど)との同じ入り方をすることにより、何がくるのかわからない。そういうのを狙ってましたね」という。また、空手のトップ選手もインタビューすると踏み込むことで攻撃を上下に散らしての攻撃が決まりやすいのだと言う。また、空手では膝を曲げ低く蹴ることでパワーが生まれると言うが、堀口がカーフを膝を曲げ低い姿勢で蹴る理由を聞くと、「それもありますし、カーフで蹴る部分は低い位置にあるので、そのために高さ調整を行う。サッカーボールを蹴るような感覚です。そのためにちょっと遠くを蹴るって感じですかね」と答えた。
■21年の目標と今後について?
今年の目標について質問すると「ベラトールのベルトを取り返して、盛り上がる試合をやって行きたい。多分、ベラトールだとアメリカでやることになるでしょうね、もちろん、RIZINで、日本でやることも楽しみです」とコメント。
そうなると今、対戦したい相手は現ベラトール・バンタム級王者のフアン・アーチュレッタ(33=米国)になるが、「相手の印象は寝技も立ち技もできるので、相性はいいのかな、総合の試合がしっかりできるのかなと思います。戦術プランとか立ててないので、(展開は)まだ分かりませんが、KOか一本でしっかりと決める試合をしたい。実力が自分の方が強いと思っているので、やはり挑戦したいです」と、再び2団体王者への自信を見せる。
ところでUFCバンタム級王者ピョートル・ヤン(ロシア)が堀口が所属するアメリカントップチームに来ることについては
「面識が全然ないので、ヤン選手がどんな感じの選手かあまりわかっていないので何とも言えないです。機会があれば練習したいですけどね。普通に練習で来ているのであれば、自分とかと練習することもあるだろうけど、そこはまだわからないです。(しかしヤンには)あまりチームメイトにはなって欲しくないですね。もし将来的にまたUFCで試合をすることになるとしたら、やることになると思うので、チームメイトと試合するのはやだなっていう。ただ自分の次の目標は返上したベラトールのベルトを手元に戻すことなので、まずはそこに向けてしっかり練習していきたいと思います」とターゲットをしっかりベラトールに定めている。
気になる3月14日の東京ドームの開幕戦出場については、「膝の様子とかを帰って練習して確かめて、その後かなって感じなので、現実的に考えて3月の東京ドーム大会出場は無いですかね」と次戦はもう少し先になりそうだ。
理想的な試合ペースは「年間2、3試合が理想。そのくらいのペースが身体が壊れずにできるかなと思う。実際、今回1年4ヶ月間休んでいたけど、試合勘は狂っていなかったので。このペースなら行けるなって感じです」と語った。
次戦はベラトールか、そこでいきなりのタイトル戦になるのか、今年の堀口にも目が離せない。
■ベストファイター賞を受賞した感想
「すごくありがたいです。評価してくれているんだなって、思いました」
■日頃使用しているサプリメントについて
「自分はハレオのハイパーリロードという回復系とプロテインを飲んでいます。でも、基本はあんまり飲まない。バランスの良い食生活を心がけています」
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