【月間ベストファイター・5月】ボクシング特訓の成果で鮮烈な1R KO勝利を収めたぱんちゃん璃奈
毎月、サイト名の『イーファイト』にちなみ、より良い試合をした選手に贈られる格闘技月間ベストファイター賞。2021年5月のベストファイターは5月22日(土)に東京・後楽園ホールで行われた『KNOCK OUT 2021 vol.2』でJ-GIRLS&WMC日本の女子ピン級2冠王者、MIREY(35=HIDE GYM)に鮮烈な1R KO勝利を収めたKNOCK OUT-BLACK 女子アトム級王者ぱんちゃん璃奈(27=STRUGGLE)に決定した。
取材:安村発 構成:藤村幸代
PROFILE ぱんちゃん璃奈(ぱんちゃん・りな) 長いリーチから繰り出す蹴りを武器に、デビューから8戦全勝で2020年8月にタイトルを獲得。9戦目にはメインイベンターを務め、元ミネルヴァ・ピン級王者MARIに勝利した。2021年5月の10戦目では、2回目の対戦となるMIREYに右ストレートでKO勝利し、10戦10勝と無敗記録を更新。 |
選考理由
1、拳の怪我と手術から復帰し自身初の一撃KO勝利
2、怪我の休養と、コロナ禍での試合延期をプラスにレベルアップ
3、前戦の接戦から大きくレベルアップした戦いを見せた
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞されたぱんちゃん選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ® | マルチビタミン&ミネラル | アミノ12パウダー
BCAAなど体内で合成できない必須アミノ酸を8種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。 |
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贈呈:ゴールドジム
ベストファイター記念インタビュー
「明日、試合があるって言ってもムリだからね!」
そう言って泣きながらカップ麺をすする動画が地上波でも紹介され、大きな話題を集めた。本来、大会は4月25日に予定されていたが、緊急事態宣言の影響で計量半日前に延期が決定。右拳の靱帯負傷からおよそ半年ぶりの復帰戦で、コンディションもメンタルもこれ以上ないほど整えていたぱんちゃんにとってはショックと落胆が大きく、持っていき場のない感情を“泣きながらカップ麺”にぶつけたのだった。
5月22日にスライド開催された『KNOCK OUT 2021 vol.2』でセミファイナルに登場したぱんちゃんは、1R2分30秒でKO勝利。試合を決めた右ストレートには、延期を余儀なくされた1ヵ月分のうっ憤と、試合を待ち焦がれた半年分の思いが込められていた。
ただ、気持ちだけで相手を倒しきることはできない。そこで、KO勝ちに至るまでの自己研鑽の日々、戦略、技術向上の手ごたえなどをじっくり聞いてみた。
■ボクシング特訓と休養期間がもたらした自身の成長
昨年11月のMARI戦で右拳を負傷。手術後はしばらく休養期間が続いた。その間、ぱんちゃんが一番考えていたのが「ケガをしない身体づくり」についてだった。
「今までは勝てればケガをしてもいいと思っていましたが、実際にケガをしてみると、次に続かないということを痛感しました。そこで、むやみやたらに攻撃する手数勝負からカウンターを取るように意識を変えていきました。意識を変えたことで、テクニックを使って戦える選手に変わったのかな。それから、身体づくりのために食事に関しても根本から見直しました」
練習再開は手術の1週間後から。当然、右手は使えないため、ジャブや蹴りの強化を図り、並行して60kgの重量をかつぐスクワットで下半身強化にも着手。ついたパワーを打撃に乗せるべく、“体の使い方改革”にも取り組んだ。
「今まではパワーの使い方が下手で、鈴木(秀明)会長から『試合中ずっと力んでいる』と注意されていたのですが、パーソナルトレーナーや接骨院の先生など多方面の方の意見も取り入れ、力みなくパフォーマンスを最大限に出せるように意識して練習に取り組んできました」
手術後3ヵ月が経ち、拳のケガが回復した今年2月からは元ボクシング世界王者・内山高志氏のジム「KOD LAB FITNESS BOXING」の門を叩き、そこで紹介された佐々木修平氏のジム「EBISU K’sBOX」でボクシング強化もスタートさせた。佐々木トレーナーといえば、WBOスーパーフライ級王者・井岡一翔の指導でも知られる名伯楽だ。
「ボクシングジムで習うパンチは、打ち方や角度などがキックボクシングとは全然違っていました。そのまま試合で使おうとすると、距離が近くなり脚を狙われてしまう。なので、ボクシングジムで教えていただいたことを自分のジムに持ち帰って鈴木会長に伝え、キックでも使えるパンチに修正していきました」自身のパンチの打ち方はもちろんだが、対戦相手がボクシング経験者だった場合、その軌道の予測がつくようになったことも大きい収穫だったという。
進化を目指した半年間。4月大会はその成長を確認する大切な機会だったが、無念の延期となってしまった。しかし、「1カ月延期したことも幸いだった」と本人はあくまで前向きにとらえていた。
「この1カ月は『力まないで素早く打つ』をテーマに練習をしていました。それがあったからこそ、あのパンチが打てた。もし、予定通り4月に試合をしていたら、ダウンを取れたかもしれませんがKOはできていなかったと思います」
コロナ禍による試合延期は、昨年すでに経験済みだ。計量直前の延期決定はさすがに心が一瞬乱れたが、「マイナスにとらえても無意味。すべてをポジティブに」のマインドはすでに染みついている。
「振り返ってみると、昨年のMISAKI戦も4月から8月に延期されたことで、蹴りにもパンチにも自信がついて勝つことができたんだと思います。これからまた試合延期があったとしても、『自分が勝つ確率がどんどん上がるだけだ』と前向きにとらえることができるので、大丈夫です」
≫次ページは「KOした右ストレートの秘密、そして次戦のsasori戦へ決意
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