山田虎矢太、10戦無敗でSB日本王座奪取!目指すは、双子の兄・彪太朗とのダブルチャンピオン【1月-2月・ベストファイター】
毎月イーファイトのサイト名にちなんでより良い試合をした選手に贈られる、格闘技月間ベストファイター賞。2023年1月-2月のベストファイターは、2023年2月12日(日)東京・後楽園ホールにて開催された『SHOOT BOXING 2023 act.1』の「SB日本スーパーバンタム級タイトルマッチ」で、植山征紀(龍生塾ファントム道場)をKOし新王者となった山田虎矢太(シーザージム)に決定した。(2023年3月25日UP)
PROFILE 2003年1月18日生まれ(2o歳)東京都出身 山田虎矢太(こやた)は双子の兄(二卵性)・彪太朗(こたろう)とともに、小学3年生からシュートボクシング(SB)を始める。 |
選考理由
1、10戦無敗でSB日本スーパーバンタム級王座を戴冠
2、左フック一撃で王者を担架送りにするインパクトを残した
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞された山田選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC–Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
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贈呈:ゴールドジム
ベストファイター記念インタビュー
■負けることを前提にして弱点を埋めるタイプ
山田は9戦無敗でタイトルマッチ挑戦の話が届いた時は、「正直、決まった当初は緊張しました。ベルトは小さい頃から憧れていましたので、やっと決まったかと思いつつも、周りの方々の応援を感じ、ここで勝つか負けるかで今後が大きく変わってくると思いました」と大一番を迎え、気が引き締まったという。
山田は自分のことを「負けることから考えるタイプ」と分析する。「双子の兄も同じだと思いますが、自分の足りないことを埋めていくタイプですね」と明かし、弱点を消しながら戦略を緻密に組み立てていく性格のようだ。
試合中はアグレッシブに戦っているように見えるが、「今のパンチをもらったら負けてしまうかもしれない」と考えてしまうこともあるようだ。無敗で勝ち進む裏には、こうした葛藤もあるのだろう。
今回のタイトルマッチは、山田にとって初の5ラウンドとなったため、不安はあった。だが山田は、「練習ではこれまで3ラウンドのだったものを5ラウンドに増やし、スタミナもつけてきましたが、戦略や試合の組み立てに不安はありました。実際に3ラウンドまでは自分が勝っていたと思いましたが、相手が4ラウンドから前に出てきたため苦戦しました」と振り返る。
1、2ラウンド、山田と植山はカーフキックを蹴り合い、パンチの交換となる。植山は様子を見ている印象で、山田がアグレッシブに仕掛ける攻防となった。経験で山田を上回る植山は、後半勝負と睨んでの戦略だったのだろう。
「植山選手はもっとガンガン前に出てくると思っていましたので、想定外でした。見ている相手に対して、自分から強引に攻めていくとリスクがあるので、自分もつい見てしまう場面が多かったです」と山田は、長期戦に少し不安を抱えての序盤となった。
■3Rにバックブローで出血させて勝機を見つける
2ラウンドまでにパンチを当てていた山田は、自分がリードしている実感を持ちつつも迎えた3ラウンド、植山のバックブローをかわし、逆に同じ技をヒットして植山を出血させた。
このバックブローで手応えがあった山田は、「ここはチャンスだと思いました。最初は植山選手のパンチをもらわないことを意識していましたが、今度は自分のパンチを当てることだけを考えるようになりました」と勝負に出た。
だが、4ラウンドに入ると植山の逆襲を受けてしまう。「チャンピオンの意地を感じました」と山田は、植山のパンチを被弾する場面が出てくる。さすがにチャンピオンは、勝負どころを感じていたのだろう。出血で視界が狭くなる中、パンチを当てて巻き返したところはさすが植山だ。
それでも山田はパンチを被弾しても、意外にも冷静だったという。「たしかにパンチを被弾して劣勢に見えたかもしれませんが、焦りはなく、自分が攻撃することを考えていました」と打たれる中でも集中できていたことを明かした。
その理由について聞くと「これまで自分が戦ってきた選手の中でも植山チャンピオンは、一番攻撃力が高く殺傷能力があるため、攻撃をもらってはいけないと思っていました。そのため、集中力が高まっていたのだと思います」と振り返った。
▶次ページ「得意の左フックを初めて試合で披露」/「他団体の選手とも戦っていきたい」/「減量13kg、将来階級を上げる可能性も示唆」
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