2017/01/27（金）UP
（最終更新：2017/01/29 17:16）

ミットにパンチを打ち込む野杁（右）

　2月25日(土) 東京・国立代々木競技場第二体育館にて開催される『K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ～初代ライト級王座決定トーナメント～』に出場するNDC -66kg王者・野杁正明(K-1ジムEBISU小比類巻道場)が、1月27日（金）都内の所属ジムで公開練習を行った。

　野杁はシャドーボクシングで体を動かしたあと、2分1Rのミット打ちを披露。小比類巻貴之会長が持つミットに、強烈なパンチと得意の左ミドルや三日月蹴りを叩き込み、快音を響かせた。

「追い込みもスタートしました。準備期間が長かったこともあり、順調にきています」と充実した表情を浮かべる野杁。昨年11月にフランスで開催されたビッグマッチ『Nuit Des Champions』（略称＝NDC）で、30戦29勝(15KO)1敗の戦績を誇っていた強豪エディ・ネイト・スリマニ(フランス)を3RでKO撃破し、同団体の-66kg世界王座に就いた。

　世界タイトル獲得後の凱旋試合となる今大会、野杁は18歳にして40戦38勝（11KO）2敗を誇るユネス・スマイリ（モロッコ/T’oude Westen/Gym Hoofddorp）と、スーパー・ライト級（-65kg）ワンマッチで激突する。スマイリについて、野杁は「若い選手特有のガツガツしたタイプで、コンビネーションを得意としています。イリアス選手（Enfusion 世界-67kg王者イリアス・ブライド）と仲が良いということもあり、戦い方も少し似てる感じです」と分析。

三日月蹴りを突き刺す野杁（右）

　そのうえで、「結果的にはKOで勝たないといけない相手だと思います。僕が目指しているのはゲーオ選手（K-1スーパー・ライト級王者ゲーオ・ウィラサクレック）が持っているベルトなので、こんなところでつまづく訳にはいかない。ちゃんと圧倒的な差をつけた結果を残さないといけないと思います。僕の中では2RくらいでKOできるんじゃないかなと想定しています」と、K-1スーパー・ライト級タイトルマッチにつながるKO勝ちを描く。

　しかし、過去に格下と想定した選手に足元をすくわれた苦い経験も。2015年4月の大会で、当初対戦が予定されていたゲーオの負傷欠場により、急遽代役に抜擢されたマサロ・グランダーにまさかのKO負けを喫している。

「あの時も確か『KOで勝たないといけない』とか、今回と同じようなことを言っていましたよね」と苦笑いを浮かべる野杁。「でも、あの時とは僕もレベルが全然違うので、今回は安心してください（笑）。油断していたら、足元をすくわれると思っていますし、僕は世界のベルトを獲りましたが、挑戦者の気持ちは忘れていないです」と、同じ轍を踏まないように気を引き締める。

　一方、野杁がその名を口にした王者ゲーオは、4月22日（土）に元Krush -65kg王者・山崎秀晃を挑戦者に迎えて王座防衛戦を行う。これまでも度々、ゲーオへの挑戦を公言してきた野杁だが、「どうしてゲーオ選手にこだわるかと言うと、日本人無敗ですし、一度負けていますし、ベルトを持っているからです。でも、4月のタイトルマッチでもしゲーオ選手が負ければ、日本人無敗でもなくなりますし、ベルトを持っている訳でもなくなります。もちろん、いつかはリベンジしたいという気持ちはありますが、僕が目指しているのはK-1のベルトなので、山崎選手が勝てば山崎選手に挑戦することになります」と、あくまで目指しているのはK-1のベルトだと強調した。