【レベルス】「働くの無理」だったハチマキ、アニソン音楽家のように誰かの人生を変えたい
8月3日(金)東京・後楽園ホールで開催される『REBELS.57』で約1年9カ月ぶりに復帰する、元REBELS-MUAYTHAIライト級&スーパーライト級の二階級制覇王者ハチマキ(32=PHOENIX)の試合前コメントが主催者を通じて届いた。
少年時代は運動嫌いでゲーム・アニソン・格闘技のオタク。趣味が高じて高校時代にボクシングを経験し、2007年12月にキックボクサーとしてプロデビューしたハチマキ。連勝と連敗を繰り返し、2013年7月に20戦目にしてREBELS-MUAYTHAIライト級王座を獲得。2015年1月には水落洋祐を破り、スーパーライト級王座を奪取して二階級制覇に成功。2016年11月の不可思戦を最後に、病気の治療のためリングを離れていた。
ハチマキにとって、2017年は最悪の1年だった。体調不良のために練習も満足に出来ず、試合から遠ざかった。ハチマキは「去年は本当にどうしようもなくて、何度もキックボクシングを辞めようと思いました」と語る。
休養中、就職活動をしたこともあった。「キックを辞めて、何をしようか、と考えて。これは『新しいことをやれ』という神の啓示なんじゃないか、って。それでリクルートに登録して、就活セミナーに足を運びました」という。
しかし、「セミナーの前夜はしっかりと7時間寝て、万全の体調で臨んだんです。だけど、耐えがたい睡魔に襲われて寝ちゃったんです。椅子に座っているとまぶたが重くなってきて、それで『俺、働くの無理』と思いました」
30歳までまともな職歴の無い人間にはブラック企業しかないとジムオーナーに言われ、「トレーナーなら今までやってきたトレーニングの経験が生かせますし、資格も持っていれば一つの売りになるんじゃないか、と思って、勉強して認定パーソナルトレーナーの資格を取りました」というハチマキ。
現在は平日は運送会社で契約社員として働き、昨年から土日をパーソナルトレーナーとして指導に充てている。パーソナルの様子をSNSにアップすると、みるみるうちに体が変わっていくクライアントの様子が大きな反響を呼ぶなど順調に成果を上げている。
だが「まだどこかに『復帰したい、試合をやりたい』という気持ちもあって、そういう気持ちを切らさないように対戦した選手が出場する大会にチケットを買って見に行ったりもしました」と、復帰への気持ちを切らさないようにしていた。
今年に入り、本格的な練習を再開。すると去年苦しめられた体調の波も無くなり、日に日に調子が良くなっていった。そのタイミングで復帰戦のオファーが来たという。
相手はWMC日本ライト級王者の翔・センチャイジム(35=センチャイムエタイジム)。戦績は58戦を数えるベテランだ。これまでNJKFライト級王座、蹴拳ムエタイライト級王座など合計5本ものベルトを獲得してきた。ハチマキとは2014年5月に対戦し、パンチ&ローキックで前に出るハチマキを翔が2R2分57秒、ヒジ打ちでKOに仕留めている。
相手を最初に聞いた時ハチマキは「『マジすか!?』です。復帰戦で、以前にKO負けしている相手ですから。でも、この試合にちゃんと勝てば『ハチマキはブランクがあったけど戻ってきたんだな』と思って貰えると思うので」とオファーを受けた。
4年前の自分と違う、という自負もある。「翔選手はサウスポーですけど、翔選手と試合した後、サウスポーとはかなりキャリアを積めて、当時よりはサウスポーに慣れていると思います」と、サウスポーのゴンナパーや渡辺理想と戦ってきた経験を生かす。
キックボクサー・ハチマキとしての目標は「自分の試合で誰かの人生を変えてやりたい、と思ってます。一人でもいいので『ハチマキさんの試合を見て、頑張ってこういうことをしました』とか、いい影響を与えたいですし、そんな試合がしたいです」と熱く語る。
「これまでもインタビューで話していることですけど、僕は好きなアーティストのライブに行って、衝撃を受けて、それで今まで頑張ってこれました。梶浦由記さんとKalafinaに人生を変えて貰ったと思っていて」と、「機動戦士ガンダム」関連の楽曲の製作等で有名な音楽家や、アニメソングボーカルユニットなどの名を出す。
最後に「復帰戦に向けては、僕は派手な試合は出来ないですけど、今回の欠場期間に『どんなものにも終わりが来るんだな』と強く感じましたし、今まで以上に1戦1戦を大事に戦っていきます」と、強敵とのリベンジ復帰戦に向け意気込んだ。
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