【ベラトール】元UFC王者リョート・マチダと対戦決定のチェール・ソネンが悩み吐露
6月14日(金・現地時間)アメリカ・ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン(MSG)で開催される総合格闘技大会『Bellator 222』の記者会見が、4月9日(火・同)に行われた。
『Bellator MMA(ベラトール)』が殿堂MSGで大会を開催するのは、2017年6月以来2度目。好カードが期待される中、すでにベラトールのスコット・コーカー代表が8日(月・同)にSNSでアナウンスした通り、リョート・マチダ(40=ブラジル)vsチェール・ソネン(42=アメリカ)の大物ベテラン対決が、この日の会見で正式発表となった。試合はライトヘビー級で実施される。
リョートは03年のプロデビューから日本で活躍した後、07年に世界最高峰の『UFC』へ初参戦。09年にはプロデビューから15戦全勝という破竹の勢いで、UFC世界ライトヘビー級の頂点に立った。10年に迎えた2度目の防衛戦で、マウリシオ・ショーグンに敗れて王座陥落となったが、以降も伝統派空手(松濤館流)ベースのファイトスタイルを持ち味に、人気選手の地位を築いてきた。
昨年5月にビクトー・ベウフォートからKO勝ちを収めた試合を最後に、UFCを離れてベラトールへの移籍を決断。同年7月の新天地デビュー戦では、元Bellator MMA世界ミドル級王者の強豪ハファエル・カルバーリョを相手に、苦戦を強いられながらも判定勝ちしている。
会見に出席したリョートは今回決まった試合について、「過去に実現できなかったということもあり、私自身がかねてから望んでいたものだ。だからベラトールがオファーをくれた時には、ソネンと戦うと即答したよ」と話し、迷いなく対戦を承諾したことを明かした。
そのうえで、「ソネンは自分にとってタフな相手であると同時に、この競技におけるレジェンドだ。試合で全力を尽くすことこそが、彼に対する最大の敬意となる。全てを投じて勝利をつかみたい」と強い意気込みも語った。
一方、ソネンは97年に母国アメリカでプロデビュー。03年と04年にはパンクラス参戦のため来日した経験を持つ。UFCには05年に初参戦し、一時は他団体に主戦場を移したが、09年から復帰。10年と12年にアンデウソン・シウバのUFC世界ミドル級王座、13年にはジョン・ジョーンズのUFC世界ライトヘビー級王座に挑戦し、いずれも敗れはしたが、トップ戦線で活躍する存在となった。
その後、禁止薬物の使用が発覚したため一線を退き、近年はコメンテーターとして活動していたが、17年に約3年間のブランクを経てベラトールで現役復帰することを表明。復帰後はティト・オーティズ戦で一本負け、ヴァンダレイ・シウバ戦とクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン戦(ヘビー級ワールドグランプリ1回戦)で判定勝ち、エメリヤーエンコ・ヒョードル戦(同準決勝)でTKO負けという状況だ。
ソネンは会見で、「誰もがレスラーと戦うのを嫌がるが、マチダはそのレスラー達をも仕留めてきたレスラーキラーだ。ラシャド・エヴァンス、ライアン・ベイダー、マーク・ムニョス。今朝も3時まで起きて20回ほど過去の試合を見ていたんだが、彼はステップを駆使しながら動き回るし、どうすれば距離を縮めることができるのか、まだ攻略法は見つかっていないんだ」と話し、リョートのファイトスタイルに頭を抱えている様子。
また、「いらつくと同時に気持ちが締まってきたし、何より攻略法を探すことに興味をそそられている。しかしながら自分のジムには彼のような動きをする人間はいない。それだけ彼のスタイルは他と異なるものなんだ」とも強調する。
過去にリョートに敗れたことがあり、ソネンの所属ジム「Team Quest」の同門だったランディ・クートアとダン・ヘンダーソンの2人とも連絡を取ったと言い、リョート攻略のための策をなんとか思案しているところであることを明かした。
リョートが新天地ベラトールでの2戦目を勝利で飾るか。それとも、ソネンがリョート攻略法を見つけて再起を果たすか。
なお、この日の会見で発表された対戦カードと参戦選手は、以下の通りとなっている。
<決定対戦カード>
▼175ポンド(約79.38kg)契約
ディロン・ダニス(25=アメリカ)
vs
マックス・ハンフリー(30=同)
▼ウェルター級ワールドグランプリ 準決勝
ネイマン・グレイシー(30=ブラジル)
vs
ローリー・マクドナルド(29=カナダ/Belltor MMA世界ウェルター級王者)vsジョン・フィッチ(41=アメリカ)の勝者
▼ライトヘビー級
リョート・マチダ(40=ブラジル/元UFC世界ライトヘビー級王者)
vs
チェール・ソネン(42=アメリカ)
<参戦決定選手>
ヘザー・ハーディ(37=アメリカ)
Photo by Bellator
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