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【新極真会】緑代表が注目の日本選手紹介、日本王座死守は「空手版”ONE TEAM”」で

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2019/11/02(土)UP

男子は日本王座死守、女子は王座奪還を”ONE TEAM”でと語った緑健児代表

 11月9日(土)、10日(日)の二日間にわたって、武蔵野の森スポーツプラザにて開催される新極真会の『第12回全世界空手道選手権大会』。直接打撃制の素手によるフルコンタクト、体重無差別の過酷なトーナメントとなる。

 今回も海外からの強豪選手が名を連ねる中、新極真会所属の日本代表選手24名は全員がユースのメンバーが揃った初の世界大会となる。
  新極真会では15年前にユースジャパンという19歳以下の強化チームを作り、見事レベルアップに成功している。
 そのトップには島本雄二(29=全日本4度制覇)が君臨し、今回世界大会2連覇を目指す。過去、世界大会2連覇を達成したのは79年の第2回と84年の第3回世界大会を制覇した中村誠のみ。島本はこの偉業に並ぶか注目される。

4年前の15年世界の決勝で入来(左)の動きを止め優勝した島本。その後の大会で島本は入来に2敗している

 さらに新極真をはじめ300超の流派、団体が加盟するJFKO(公益社団法人 全日本フルコンタクト空手道連盟)が主催する階級別の全日本大会の優勝者らも代表選手として選抜。それにより、芦原会館、白蓮会館など強豪団体からも日本選手団として加わり全29名で海外選手に挑む。出場者総数は男子161名、女子43名の計204名。新極真会では過去最高101ヵ国と地域から強豪選手が出場する。
 今大会へ完全に世代交代を果たした日本代表だが、彼らの活躍と展望について新極真会の緑健児代表に話を伺った。
(聞き手:三次敏之)

島本に勝利経験もある加藤大喜の飛び後ろ回し蹴り、彼の活躍にも注目だ

――15年前に立ち上げたユース第一世代の島本雄二選手は今大会2連覇がかかっていますが、打倒、強豪外国人だけではなく、島本選手を脅かす日本人選手というと誰が挙がりますか?

緑 入来建武(24=18年JFKO国際重量級優勝、15年世界2位※島本とは2勝6敗)はじめ、加藤大喜(27=18年全日本3位※13年の全日本では島本に勝利し2位、18年JFKO国際軽重量級 優勝)、そして山本和也(25=18年全日本2位)、前田勝汰(26=15年世界4位、19年JFKO全日本軽重量級優勝)、落合光星(28=13年全日本優勝、19年JFKO全日本重量級2位※今大会125kgで最重量)、といった実績がある各選手たちですね。

――世界大会でも代表になってきた選手たちですね。それに続き、今回活躍が期待されるのは、どういった選手たちでしょうか。

今年のJFKO全日本の軽重量級決勝で前田と打ち合う江口雄智(左)

緑 まずは江口雄智(23)ですかね。168cmと小柄ながら無差別全日本でも3年連続ベスト8に入賞し、今年のJFKO全日本・軽重量級の決勝では(前出の)前田勝汰と競り合っています。判定で負けてしまいましたがいい試合をしました。彼は、私の道場(新極真・福岡支部)なのですが、年々実力をつけていて、この世界大会で小よく大を制す感動的な試合をしてくれると思います。
 そして100kgクラスでは清水翔希(25=19年JFKO全日本重量級3位)、さらに若手では小学校時代からドリームカップ(学生全日本的な位置付け)10連覇の後迫龍輝(18=19年JFKO全日本中量級優勝)といった名前が挙げられます。他流派で出場するJFKO重量級を2度制している山口翔大(29=白蓮会館/17、19年JFKO全日本重量級優勝)の活躍も楽しみです。

南原(右)は前回の世界大会決勝で果敢に挑んだが体格差も大きく一歩及ばず

――他流派の選手の名前が挙がったことで、JFKO(フルコンタクト空手連盟)の活動の存在も見逃せません。女子選手のレベルが高く大会実績も豊富。この世界大会でも注目されています。
緑 男子のテーマは王座死守、女子のテーマは王座奪還です。15年の前回大会で16歳ながら決勝まで進出した南原朱里(20)を筆頭に加藤小也香(26)、他流派の久保田千尋(23=久保田道場/18年全日本優勝)、菊川結衣(21=芦原会館/JFKO全日本軽量級5連覇)がインガ・ミクスタイテ(38=リトアニア/ヨーロッパ中量級5度優勝)、イリーナ・ワリエワ(31=ロシア/全ロシア無差別 優勝)を筆頭とする海外の強豪選手を迎え撃ってくれると信じています。

今年のJFKO全日本重量級で、今回の世界大会でも最重量(125kg)の落合光星(左)と戦う白蓮会館の山口翔大

――日本危うし! という言葉も聞こえてきますが男女とも日本が王座死守または王座奪還に向け、ファンの方々から応援している声が届いています。
緑 9月からラグビーのワールドカップが初めて日本で開催され、日本代表が『ONE TEAM』として戦うことで、たくさんのサポーターの心を掴んでいました。フルコンタクト空手も相手の選手とぶつかり合うという部分において、ラグビーと似ている部分があると思います。

――『ONE TEAM』というキーワードは世界大会の日本代表のキャッチフレーズにもあてはまります。
緑 新極真会は現在世界に10万人の会員がいます。その101ヵ国と地域の選手が日本で試合をする大舞台です。ラグビーに負けないくらいのファンの方々の熱い応援を期待しております。

――勝敗はもちろん大切ですが、世界大会という規模であったり4年に一度の大会ならではの醍醐味というものがあります。
緑 私も第4回大会で世界大会に初出場し、第5回大会で優勝することができました。海外の選手と戦うということって、とても意義のあることなんです。戦った者同士しか分かち合えない友情も芽生えます。また、世界大会で活躍した選手は自国に戻るとヒーローになる選手も多いんです。

――なるほど! 世界大会がゴールではなく、その先にドラマもあるということですね。
緑 そうです。世界大会から歴史がまた創られます。世界大会というのはKO(一本勝ち)が続出します。まさに一撃必殺がフルコンタクト空手の醍醐味の一つであります。ルールも分かりやすいと思いますので、観戦が初めての方も足を運んで頂ければ思います。最後になりましたが、男女とも日本代表選手は研鑽を積んできました。『人事を尽くして天命を待つ』男女ダブル優勝で幕を下ろしてくれることでしょう。選手たちに期待してください。

前回4年前の世界大会3で島本と戦うルーカス・クリビウス。日本では那須川天心が今年RISEで放ちKOし有名になった”天心キック”を189cmの身体で既に島本に放っている

 前回の緑代表のインタビューでは日本連覇を阻む強豪外国人について語ってもらった。体重無差別の大会だけに身長が190cm前後、体重も100kg前後の重量級クラスの選手の名前が多く挙がった。前回の世界大会でベスト8に3人、ベスト4の3位には1人入った。その3位となったのがルーカス・クビリウス(36=リトアニア/189cm、105kg)だ。2013年の世界ウェイト制の重量級では島本に勝利、15年の前回大会では島本が判定で破っている。外国選手たちもこの4年で実力をつけ今度こそ優勝を狙ってくる。そして新たな強豪も。日本は男女ダブル優勝なるか。選手たちの死闘に注目が集まる。

【緑健児代表が注目の男子外国人選手と今回名が挙がった日本人選手】
Aブロック=【日本】前田勝汰(26=15年世界4位、19年JFKO全日本軽重量級優勝/168cm、80kg)
Aブロック=【日本】清水翔希(25=19年JFKO全日本重量級3位/180cm、98kg)
Aブロック=【日本】山本和也(25=18年全日本2位/170cm、87kg)
Aブロック=【日本】山口翔大(29=白蓮会館/19年JFKO全日本重量級優勝/178cm、100kg)
Aブロック=マシエ・マズール(28=ポーランド/15年世界8位/全ヨーロッパ3連覇中/185cm、95kg)


Bブロック=【日本】入来建武(24=JFKO国際優勝=島本に勝利、15年世界2位/180cm、100kg)
Bブロック=【日本】後迫龍輝(18=19年JFKO全日本中量級優勝/171cm、77kg)
Bブロック=ナザール・ナシロフ(28=ロシア/15年世界6位/185cm、87kg)
Bブロック=ヴァレリー・ディミトロフ(38=ブルガリア/07年世界3位、13年カラテW杯重量級優勝/184cm、86kg)
Bブロック=パウリス・ジマンタス(19=リトアニア/19年全ヨーロッパ重量級2位/186㎝・98㎏)[大穴=緑代表インタビューでは経験は浅いがアンディ・フグよりもセンスは上に思えたと評価。今年のヨーロッパ大会では決勝で敗れたが、決勝までオール一本勝ち(KO)で勝ち進んだ]


Cブロック=【日本】落合光星(28=19年JFKO全日本重量級2位)182cm、125kg※今大会最重量
Cブロック=【日本】加藤大喜(27=18年全日本3位※13年の全日本では島本に勝利)177cm、87kg
Cブロック=エドガー・セシンスキー(25=リトアニア/15年世界7位/KWU世界優勝)192cm、92kg
Cブロック=ブライアン・ヤコブセン(40=デンマーク=11年世界5位)195cm、100kg
Cブロック=ルーカス・クビリウス(36=リトアニア=15年世界3位)189cm、105kg


Dブロック=【日本】島本雄二(29=全日本4度制覇/前回世界大会優勝/177cm、92kg)
Dブロック=【日本】江口雄智(23=19年JFKO全日本軽重量級2位)168cm、83kg)
Dブロック=ウラジミール・アルチュシン(30=カザフスタン/17年世界ウエイト制・軽重量級3位/178cm、88kg)

☆新極真会のイーファイト特集ページ(選手紹介やチケット情報、第1回世界大会からの伝説の動画集もあり。

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