【UFC】ホロウェイ弱体化か、「小さくまとまっては危険」と高阪剛が警鐘
12月15日アメリカ・ネバダ州ラスベガスのT-Mobileアリーナで『UFC245』が開催される。この大会は当日午後0時よりWOWOWにて生中継されるが、同番組で解説を務める、日本人UFCファイターの先駆けであり、現役総合格闘家である高阪剛(49)が見どころを語った。
今大会ではフェザー級タイトルマッチとして、同級王者マックス・ホロウェイ(27=アメリカ)vsアレクサンダー・ヴォルカノフスキー(31=オーストラリア)が行われる。
ホロウェイは、13年にコナー・マクレガーに判定で敗れて以降、破竹の11連勝。17年6月には王者・ジョゼ・アルドにTKO勝利し王座統一を果たした。同年12月にはアルド、また昨年12月には無敗の挑戦者ブライアン・オルテガをいずれもTKOに下し王座防衛している。
今年4月に同時2回級制覇を狙い、ダスティン・ポワリエとのライト級暫定王座決定戦に挑むが判定負け。しかし7月には元ライト級王者のフランク・エドガーに判定勝利し、フェザー級防衛に成功している。
対するヴォルカノフスキーはレスリングをバックボーンにし、15年6月にはオーストラリアの総合格闘技団体「AFC」 フェザー級王座をTKO勝利で戴冠。同年12月にはグアム・フィリピンを拠点とする「PXC」で当時の王者・矢地祐介に三角絞めで一本勝ちし王者に就いた。
UFCには16年11月に参戦し、粕谷優介、廣田瑞人といった日本人ファイターに勝利。直近の試合は5月のアルド戦で、判定で勝利している。現在17連勝(うちUFCは7連勝)という驚異の記録を持つ。
高阪は両者について「長身でリーチが長いホロウェイと、小柄でガッチリしたヴォルカノフスキーで体型は全然違う」としながらも「どっちも引かない、気が強いタイプ。そして両者ともにフィジカルが強くて、スタミナがあって、打たれても気にしない」と共通項を挙げる。
ホロウェイは前戦で、ヴォルカノフスキーと似たタイプの小柄なパワーストライカーであるフランク・エドガーに完勝しているが高阪は「ホロウェイは、エドガー戦で勝ちはしたんですけど、ブライアン・オルテガや ジョゼ・アルドを圧倒していた時の感じではなかった」とホロウェイの現在の強さに疑念を投げかける。
違いを見つけるため、エドガー戦の映像をあらためて細かいところまで観たという高阪。「ホロウェイの強みというのは、“オフバランス”と言って、態勢が崩れかけても強打が打てるところにあるんですよ。綺麗にまとまったボクシングやキックの技術だけじゃなく、“ なぜ、こんなところから打てるんだ?” というような打撃が、大きな武器になっていた。でもエドガー戦では、それがあまり見られなかったんですよね。極力正しい姿勢の時に打撃を打とうとしていた感じがあって」と持ち味が”修正”されていたと言う。
その原因として「これはあくまで憶測なんですが、エドガー戦の前に1階級上のライト級暫定王座決定戦でダスティン・ポワリエと対戦した時、もしかしたら無理な体勢から打撃を出し続けたことで疲れてしまったので、そこを修正する必要性が生まれたんじゃないかと思うんです」と、階級上での敗戦の影響を分析する。
さらに「ホロウェイは通常の打撃も物凄く強いんですけど、いわゆる“Xファクター”的な要素っていうのは、オフバランスの時に出す打撃で、それで今まで勝ってきたと言っても間違い ではないと思うんですよね。 それがもし鳴りを潜めて、小さくまとまってしまったのだとしたら、ヴォルカノフキーのようなガシガシくるファイター相手だと、危ないかもしれません」と”一番の武器”が鳴りを潜めた場合の危険を懸念する。
相手のヴォルカノフスキーについて「技術的にも基本に忠実でありながら、とにかくフィジカルが強いので、プレッシャーをかけた後の暴れ方が尋常じゃないですよね」と評する高阪。
さらに「両者ともに、打撃を効かされてから気合が入るタイプでもあるんですけど、気持ちの面で同じタイプ同士だと、追いかける側の方が有利なんですよ。だから個人的にホロウェイには元の雑っぽいけど、相手を完璧に効かせて仕留めるような戦いをしてほしいなとは思っています」と防衛戦は、ホロウェイが元の荒々しさを取り戻せるかどうかにかかっていると語った。
・12/15(日)午後0:00[WOWOWライブ]生中継
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)
・12/21(土)午前7:30[WOWOWライブ]リピート
(WOWOWメンバーズオンデマンドにて同時配信)
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