【ONE】青木真也「遊びじゃない」試合前会見で一喝した”生きろ”のメッセージ
9月10日(木)に東京・渋谷のShibuya O-EASTで『Road to ONE:3rd TOKYO FIGHT NIGHT』が開催される。8日に直前記者会見が都内で行われ、出場選手が登壇した。
大会のメインイベントでは、元ONE世界ライト級王者・青木真也(37=EVOLVE MMA)が、江藤公洋(31=和術慧舟會HEARTS)と対戦する。
会見に出席した青木は、スーツ姿や襟つきシャツの選手の中、一人黄色いTシャツに短パンというラフすぎる格好での登場。対する江藤は8月の発表会見と同じように、残暑の中キッチリとスーツで決めてみせた。
2日後に迫った試合の意気込みとして、格上の青木に挑む江藤は「良い試合をするためではなく、勝つための試合をするために準備してきました」と青木を食う気満々だ。対して青木はマイクを受け取ると「はい、よろしく!終わり」と短く吐き捨ててみせる。
二人のピリピリ感を目の当たりにしていた、大会特別ゲストの松井珠理奈が江藤に「青木選手は(対戦相手となって)存在が変わったか」と聞くと、江藤は「一緒に練習したこともあるし、強さも感じている。それは実際やることになっても変わらないですけど、その中で勝つためにどうやっていいのか準備してきた」と真っ向から受け止めるという。
松井は青木にも「(今回の)テーマは」と尋ねると、青木は「遊びじゃないからさ。これ(格闘技)で15年やってるけど、お前ら俺に言葉発せるやついるのか。色々偉そうにいってるけど、青木真也と口に出せるやついるのか。誰もいねえよ、勘違いするなよって感じかな」と、15年間格闘技界を背負ってきた孤高をナメるなとばかりに気を吐く。
この”勘違い”とは、後の囲み取材によると「だって逃げてんだもん。家族を食わせるため(格闘技から)離れます、負けが込んだから離れます。そんなやつらばっか同世代でコメントしてたり、俺の名前出すの違うでしょ。みんな結局並のやつら、ジムやります、しゃべる仕事やります、政治家やります。都合よく変えるわけ」というベテランならではのプライドのようだ。
会見に戻る。本日の司会の一人で、青木と同時期にデビュー、14年に引退した大沢ケンジ氏も「そういうことですね、なかなか簡単に名前を出せないですよね」と受けると、青木は「だから出すなよ」と一喝。すると大沢氏は「僕のしゃべりも控えたほうがいいかもしれない」と青木の剣幕に押され気味だ。
「うまくやっていけない人間たちの希望でありたい」(青木)
そんな青木が、今回の試合も含め格闘技戦で伝えたいものは「僕の場合は単純に”生きろ”ってメッセージ。すごく雑な言い方ですけど、どう生きるんだ。お前はどうこの世の中とケンカして、どう生きてくんだというメッセージを伝えたいですよね。それがないと伝えたいものが無い格闘技になる」と、”表現者”として主義主張を出していきたいと語る。
メッセージを誰に伝えたいかと問われると「ヒーローになりたいと思ってないから。世の中失敗したりだとか、コミュニティからあぶれたりだとか、そういうこと失敗することのほうが多いわけですよ。僕たちで言えば、ここにいる全員は強くはなくて、ただ強さに憧れて自分の弱さを認められない人間なわけですよ」と”弱者”ぶりも吐露する。
続けて「僕の場合は世の中からあぶれた人間だったり、うまくやっていけない人間たちの希望ではありたいと思ってます。順風満帆な人は見なくていいです」と”あぶれ者の一人”としてのたうちまわって見せると言い切った。
この青木の”覚悟”に対して江藤は、自分のメッセージとして「(自分は)試合に向かう中で、恐怖心を感じるタイプ。それを乗り越えて試合に向かう中で、どういうことになるか感じてもらえるか。恐怖を乗り越えていった先にある結果をどう感じてもらえるか」と正念場の怖さと向かい合う姿勢と結果を見てほしいと語った。
8月の発表会見では江藤の印象について「なんで俺がプロモーションしてやらないといけないの」と青木に言われてしまった。しかし江藤はマイペースに「自分は自分のストーリーが出来上がればいい。(最近は海外の試合が多かったが)今回日本の格闘技ファンの目につくので、自分を知ってもらい、おもしろいと思われる人間に将来的になれればいい」と、まずは勝って自身の物語を進めると淡々と語った。
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