K-1電撃参戦の京太郎、参戦理由と”K-1とボクシングの二刀流プラン”を熱弁
■練習不足も「とんでもない不安ですが、私はやりたい」
気になるのは、実にK-1には10年ぶりの参戦となる京太郎の練習環境やK-1ルールへの適応具合だ。
現在の練習状況について聞かれると「K-1のヘビー級といえば、試合が決まらないと練習しない人ばかりで…僕もこの2年間はほとんど家に居て、全く練習してなくて(苦笑)。先日、(練習で)蹴った両足の皮が剥けるということで、緊急事態で不安です。何と、2ヶ月しかないです」。
2年間、全く練習していないとは言い過ぎではあろう。京太郎は2年前の18年9月にOPBF東洋太平洋でV4、WBOアジア太平洋ではV3を達成し、19年12月にWBO世界ヘビー級5位でWBOインターナショナルヘビー級王者のダニエル・デュボア(13戦全勝12KO)戦に向け3週間の米国スパーリンクキャンプを行うなど、練習を重ねてきている。2RでKO負けしたものの、その2ヶ月前には後楽園ホールで6回KO勝ちしている。
そんな京太郎だが「とんでもない不安ですが、私はやりたいと思います。こういう格好で(会見に)出て来たので、この方が自分を追い込めるし、良い結果出るんじゃないかと思います。先日、卜部の兄貴(卜部弘嵩)に会いましたけど、K-1に出たら芸能人と結婚できるということで、私はちょっとそれを楽しみにしております(笑)」と不安要素もあるが、良いパフォーマンスが見せられると笑顔で話す。
■京太郎、未来の格闘技のために “K-1とボクシングの二刀流” を見据える
”戦うのが好き、格闘技が好き”という理由で格闘技を続ける格闘家もいる中、京太郎は「一度も戦いたいと思ったことはない」との思いもあるが、「やれと言われればやるのが格闘家」と戦う者の血が確かに流れている。
さらに、京太郎は「なぜ、こんな苦労してK-1に来たかというと」と切り出すと、「僕はボクシング界に、凄くお世話になって、K-1界にもお世話になっています。また(K-1に)お世話になる中で、僕は(ボクシング界に)まだ恩返しが出来ていないので、(K-1とボクシングの)両方で試合をやっていきたいというのは話をして、(日本ボクシング)コミッションにクリアを出していれば僕は良いと思います」と語る。
ボクシング引退理由には国内ではヘビー級の人材不足のためなかなか試合が組まれないこと、さらにコロナ禍でいつ試合が組まれるかもわからないというのが所属していた角海老ジムの発表だ。さらの日本プロボクシング業界での現行ルールではその他格闘技などの競技と同時進行で競技を続ける事は禁止されており、ジムの発表では「一度ライセンス返上し、再び格闘技(K-1 など)へ挑戦する。後に国内外問わずプロボクシング業界で試合となった際には、改めてライセンス所得申請しプロボクサー復帰する」としているように手続きを踏めば再びプロボクシングに参戦できる。世界ヘビー級王座を目指していた彼にとって、ボクシングの大きな話が来れば再びボクシングのリングに上がるのだろう。2015年には当時のWBC世界ヘビー級王者デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)の対戦相手の候補に上がったが実現しなかった。
最終目標としては「10年後にプロを目指す人が、格闘技で選択肢が広がればいいと思っています。歳を食っていろんな格闘技をやって思うのは、10年後に子供たちが、もしかしたら格闘技をやる子は減っているかもしれないですけど、それ以上に格闘技の選択肢をいろんな団体もあるんですけど、増やしてあげられたら」と未来への指針も胸に秘めている。
続けて、「両方(K-1とボクシング)に上がるために、どこにも角が立たないようにしていますし、両方が自分の夢。それをやらせろとは言わないですし、お願いするのは、K-1さんにもボクシングコミッションさんにも(していく)。(皆さんが)知っているかは分からないですけど、僕はそのように動きたいです。そして、10年後に選択肢が増えるなら、いいなと思います」と、格闘家の今後の選択肢を増やすための活動に力を入れていきたいと熱い思いを話した。
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