【ボクシング】”ロマチェンコ魔法には惑わされない”中谷正義が勝利に自信、カギは左ボディブロー
元世界3団体ライト級統一同級王者のワシル・ロマチェンコ(33=ウクライナ/WBC同級1位)とWBO世界同級5位の中谷正義(32=帝拳)が6月26日(日本時間27日)、米ネバダ州ラスベガスのヴァージン・ホテルズ・ラスベガスにてワンマッチで対戦する。
この対戦を生中継すると昨日WOWOWが発表し、同時に中谷の独占インタビューが公開された。
▶︎【動画】ロマチェンコ魔法が発動! 初ダウン喫するもリナレスに逆転KO勝利
ロマチェンコは昨年10月にライト級3団体統一王者として、IBF王者テオフィモ・ロペスと対戦も判定負け。王座陥落し4団体統一はならなかった。試合前から右肩の痛みがあり、試合中はベストではなかったとする。ロマチェンコは試合後に右肩の手術を受け、今回が再起戦となる。
一方、中谷も19年7月に同じくロペスに判定負けを喫している。昨年12月にWBOインターコンチネンタル王座決定戦で9回TKOで勝利し再起した。中谷はロマチェンコvsロペスの試合を見て「ロマチェンコは、いつもの動きとは違ったと感じました。特に前半、手数が少な過ぎました」と語っている。
ロマチェンコは肩の手術を経てベストの状態で試合に挑んで来ると思われる。
■中谷は勝利に自信。カギは左ボディブロー
現在、3団体で世界トップ10内にランクされている中谷。目標は世界チャンピオンだ。そのためにも元3団体統一王者ロマチェンコ超えはしたいところだ。
中谷は「自分のなかでは(ロマチェンコ戦は)余裕の通過点という位置づけです(笑)。楽勝だと思っています。これは誰と戦うときもそうです」という。
中谷はロマチェンコの魔法が崩れてきていると言う。
ロマチェンコの強さについては「一番はロマチェンコにしかできないボクシングをしている点で、それが強味だと思います。たとえば左右にクルっと回って打つとか。それで相手は対策が立てられなくて圧倒されていたんだと思います。でも、最近はその魔法が解けている感じがします」とし、スピードに対しても「そこまでパンチが速いとは思っていません。たしかに(パンチの)回転と足は速いけれど、パンチそのもののスピードは他の選手とそれほど変わらないと思います。出入りのスピードがあるから速く感じる、速く動いているように見えるだけで、そこに惑わされなければ速さは感じないんじゃないかと思います」とロマチェンコの魔法に対抗していくと話す。
では、中谷のアドバンテージは何か。
中谷は「体の大きさと距離、ロングレンジで戦える点です。でも、それは僕の長所であり短所でもあるんですよ。ロマチェンコとすれば遠い距離はしんどいかもしれないけれど、懐に入れば得意のボクシングができるので有利でしょうね。だから僕とすれば自分の距離と体の強さ、それにパンチ力を生かして戦いたいですね」という。
中谷は一番自信を持っているパンチは右ストレートと左ボディブローで「当たれば倒せる」と言う。ロマチェンコ戦でカギになるパンチを挙げるとすれば「左ボディブローですね。僕が自信を持っているパンチなので、それを打っていきたいですね」と語った。
これまでロマチェンコから唯一ダウンを奪ったのは、中谷と同じ帝拳ジムのホルヘ・リナレスだ。ロマチェンコが前に出てきたのに合わせての右ストレートだった。結果、ロマチェンコ魔法が発動し逆転KO負けとなったが、ただし、ロマチェンコのこれまでの試合中に何度かボディを攻められ手数が止まった場面を目にしてきた。左ボディをうまく使えば倒すことも可能かもしれない。
中谷は最悪なパターンとして「ロマチェンコが1ラウンドからポイントを取りに来て、懐に入らせないようにするけれど入られてしまう展開」を警戒するが、前半勝負で行くと言う。「KOという意味ではなく、前半でペースを握れるかどうか、それが勝敗に繋がると思っています。もちろんうまくいけば倒せるかもしれないし、倒せなくても判定で勝てるような組み立てをしていきたい」とし「自信しかありません。ぶっ倒します!」と意気込んだ。
中谷正義(帝拳)vsワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)のライト級12回戦は6月27日(日)午前11時からWOWOWプライムで生中継する。またその前週には、井上尚弥vsマイケル・ダスマリナスのWBA、IBF世界バンタム級タイトルマッチを6月20日(日)午前10時30分からWOWOWプライムで生中継する。
【選手データ】
・ワシル・ロマチェンコ(32=ウクライナ/元世界ライト級3団体統一王者、現WBC世界同級1位、WBA,WBO世界同級2位、IBF世界同級5位)身長:170cm、リーチ166cm、左ボクサーファイター、戦績:16戦14勝(10KO)2敗、KO率62.5%
・中谷正義(32=帝拳/元東洋太平洋同級王者、現WBOインターコンチネンタル王者、現WBO世界同級5位、WBC世界同級7位、IBF世界同級10位)身長:182cm、リーチ180cm、右ボクサーファイター、戦績:20戦19勝(13KO)1敗、KO率65%
▶︎【動画】ロマチェンコ魔法が発動! 初ダウン喫するもリナレスに逆転KO勝利
●編集部オススメ
・【動画】これがロマチェンコ魔法の発動! 初ダウン喫するもリナレスに逆転KO勝利
・ロマチェンコvs.中谷正義が6.26に正式決定、ロマに初の日本人が挑む
・6.19井上尚弥、ダスマリナスには長丁場想定も「何もさせずに勝つだけ」6.19ラスベガス
・【フォト・グラビア】井岡の表彰式で目立ちすぎのラウンドガールは、まさかのミスマガジン(写真10枚)
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
TwitterでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!
Follow @efight_twitインスタグラムでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!