2022/12/14（水）UP
（最終更新：2022/12/14 21:30）

会見に出席した柴田勝頼

　12月28日（水）東京・両国国技館で開催される、アントニオ猪木さん追悼興行『INOKI BOM-BA-YE×巌流島 in 両国』の記者会見が14日に都内にて行われ、猪木さんが創設した新日本プロレス所属のプロレスラー・柴田勝頼が出場することが発表された。対戦相手は、UFCなどMMA参戦経験も持つプロレスラーのトム・ローラー（アメリカ）。
　これまでの会見では、純粋なプロレスラーの出場が発表されなかったことで「令和猪⽊軍」総監督の小川直也が激怒、話題となっていたが、ようやくプロレスラーの参戦が決定した。

【フォト】小川直也が「何でプロレスラーが一人も出ねえんだよ！」と激怒、柴田勝頼の過去のMMA試合写真も

猪木さんのポスターの前でポーズをとる柴田

　会見に出席した柴田は「猪木さんに呼ばれて、ここに来ました」とコメント。「自分にしかできないやり方でアントニオ猪木の弔いをさせていただきたいと思います。闘魂の火は消したくない、それが一番です」と想いを語った。

　また、生前の猪木さんと思い出を振り返り「ビンタされた方が多いかもしれないですね。色んなタイミングで関わらせていただいて、それで柴田勝頼というプロレスラーが存在しているので、新日本プロレスのみならずプロレスラーとしてしっかりやりたいと思います」とした。

　先日の会見では「令和猪⽊軍」の総監督を務める小川直也が「何でプロレスラーが一人も出ねえんだよ！」などと激怒していたが、本日の会見で谷川貞治プロデューサーは、猪木さんが亡くなった後、大会の構想をしていた時に柴田から真っ先に参戦希望の連絡があったことを明かした。

谷川プロデューサー（左）と柴田が握手

　柴田は、今回の試合決定に至るまでに「色々うまく話が進まなかった部分もありました。俺、辞めてでも出ようかな、くらい思っていました。ここにきて色んなことがクリアになり、大会にこぎつけました」と説明した。

　この一戦は新日本プロレス提供試合として「頭部への攻撃を禁止したUWFルール」で行われるが、頭部への攻撃禁止は、新日本プロレスから出された条件だという。「自分としては何でもいい。頭部とかこだわっていない」と語る柴田だが、谷川プロデューサーは「（新日本プロレスは）1月4日に東京ドーム大会がありますから、選手を一週間前に猪木ボンバイエに貸してくれというのは、無理なお願いなのは重々承知です」とも言ったように、大きな試合直前の参戦がこのルールの条件となったようだ。

　柴田は98年に新日本プロレスへ入門し、NEVER無差別級王座、IWGPタッグ王座、ブリティッシュヘビー級王座を獲得、NEW JAPAN CUP 2017で優勝するなど活躍。
　03年にはK-1ファイターの天田ヒロミとキックルールで対戦、04年には武蔵と異種格闘技ルールで戦った。05年以降は『Dynamite!!』や『DREAM』などでMMAにも参戦し、桜庭和志、秋山成勲、桜井“マッハ”速人、石井慧ら強豪と戦った経験も持つ。

柴田勝頼vsトム・ローラーの試合が決定

　対するトム・ローラーは07年に総合格闘家としてプロデビュー、08年からはUFCにも出場し、前戦は昨年6月の『PFL』で判定勝利を収めている。MMA戦績は11勝8敗。
　MMAと並行して17年からプロレスラーとしても活動し、20年より新日本プロレスに参戦、その翌年には初代NJPW STRONG無差別級王者に輝いた。

　柴田はこの試合で「自分にしかできない新日本プロレス」を見せたいと語っているが、果たしてどのような戦いとなるのか。

　なお、本大会はU-NEXT、DMM TV、SPOOX、RIZIN STREAM PASSにてPPVでライブ配信されることが決定。大会内で行われる猪木さんの追悼セレモニーは、YouTubeなどでも無料公開を予定しており、谷川プロデューサーは「“日本全国一億人のダー”みたいな、道行く人も、何かしている人も、立ち止まって『1、2、3、ダー！』ができるような」企画を考えているとした。

＜決定対戦カード＞
▼新日本プロレス提供試合　30分一本勝負　UWFルール（頭部への一切の攻撃は禁止）　無差別級
柴田勝頼（プロレス/日本）
vs
トム・ローラー（プロレス/アメリカ）

▶次ページは【フォト】小川直也が「何でプロレスラーが一人も出ねえんだよ！」と激怒、柴田勝頼の過去のMMA試合写真も