【ボクシング】“五輪銅”37歳・清水聡が引退示唆、世界初挑戦もTKO負け「プロに来てバランス崩れた」

2023/07/25（火）UP
（最終更新：2023/07/26 10:12）

　7月25日（火）東京・有明アリーナにて開催されたボクシングイベント『WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ』（井上尚弥vsフルトン）のアンダーカード［プロボクシングWBO世界フェザー級タイトルマッチ］で、同級王者のロベイシ・ラミレス（29＝キューバ）に挑戦した清水聡（37＝大橋）だったが、5R TKO負けで王座戴冠とはならなかった。
　清水は試合後インタビューで引退を示唆した。

【フォト】ラミレスがアッパーでダウンを奪う連続写真

　清水は2012年ロンドン五輪ボクシング男子バンタム級銅メダリストで、王者ラミレスは2012年ロンドン五輪ボクシング男子フライ級、2016年リオ五輪バンタム級の金メダリスト。今回は五輪メダリスト対決としても注目を集めていた。

　また、清水にとっては初の世界戦だったが、今回世界王座を獲得すれば、37歳と134日で国内男子選手最年長記録となるところだった。

　試合後の会見で、清水は「こんな大きい試合を大橋会長に組んでいただいたのに、結果を出して恩返したかったですけど、残念です」とコメント。

　ラミレスのパンチ力、スピードについては「想定内です。速い上手いっていうのはオリンピック金メダリストなので」とイメージ通りだったようだ。

　それでもうまくいかなかった原因は「何年か前から身体がうまく動かなくなった。出来ないなりに頑張って、アマチュアを長くやりすぎたのか分からないですけど、プロに来てからバランスが崩れてしまった」と数年前からの不調を明かした。

　続けて「本当は自分の硬いパンチを、身長とリーチを活かして、圧力をかけていけばいいんですけど、それがなぜか出来なくなってしまった。悪いなりに出来ることをやってたんですけど、ラミレス選手が強かったですね」とラミレスの実力を認めた。

　パンチのダメージ蓄積に関しては「ほぼほぼもらってたのが目から上なので、多少はダメージが溜まってると思うんですけど、耐えられないほどではなかったです。5Rのアッパーで一気にダメージが溜まったんじゃないですかね」と振り返った。

　これがラストマッチになるかという質問には「そういう方向にはなると思います」と答えた。

　最後に清水は「周りの人の応援だとか、いつも見てもらってる松本トレーナーとか、大きな声援があったのは聞こえたので感謝したいですね」と声を詰まらせながら語った。

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