井上尚弥の採点表、8R豪快KOも7Rは全てフルトンに取られた理由とは
7月25日、井上尚弥(30=大橋)が、WBC&WBO世界Sバンタム級王者スティーブン・フルトン(29=米国)に8R1分14秒KO勝利し、2団体統一王者となった。
序盤から前に出た井上、左のジャブ、ボディストレートを軸に右の攻撃で試合を組み立てた。ジャッジ3人の採点表も井上が圧倒的だった。
【フォト】これがジャッジ3人の採点表、井上vsフルトンの写真ギャラリー(20枚)
採点表ではジャッジ3人のうち2人が、6Rまで全て井上に10-9をつけた。残る1人も6Rまでだと5R以外は井上の10-9とつけた。
7Rは全てフルトンが取った。フルトンは接近戦を挑み、右フックやボディを井上に入れた。その理由は何か、井上の動きに後半はフルトンが慣れてきたのか。
試合後会見で井上は「慣れてきたというか自分がペースを落としたというか、前半1、2、3、4Rというのはペースを譲らず戦って、そこからはフルトンが出てくる、出て来なきゃいけないという展開を作りたかったので、自分が少しフルトンにペースを落として合わせるじゃないですけど、戦いたかったので」と語っていた。
相手がディフェンスばかりしているうちは相手の隙は生まれない。攻めさせたときにガードは開く。
そして8R、フルトンがじわりじわりジャブを打ちながら前に出てくる。そして突然のボディストレートからの右でぐらつかせ左フックでダウン奪取、その後ラッシュをかけTKOとなった。
井上は「突破口は左のボディジャブ。前半は(左ボディジャブを)単発で持っていきながら、フルトンが落ちてきて、自分も距離間に慣れてきた所に、自分の右を当てようと。一瞬の隙をついた」と、序盤からの布石が8Rに見事にはまったと会見で明かしていた。
この圧倒劇、次戦はWBAスーパー&IBF同級王者マーロン・タパレスとの試合になると見られる。年内4団体統一なるか。
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