【K-1】”未知なる大型外国人”無差別級Tの見どころ&分析!“注目と意外な大穴”も=9.10横浜アリーナ
9月10日(日)横浜アリーナにて開催の『ReBOOT~K-1 ReBIRTH~』の[K-1 30周年記念無差別級トーナメント]は、海外から8名参加のワンデイで優勝が決まるため、波乱が多いことが特長のひとつ。とくに今回は、初来日の選手が大半ということもあり、誰が優勝してもおかしくないトーナメントになっている。ここでは、一回戦の見どころを追っていきたい。
【動画】この”無差別”強豪選手の恐るべきKO&スペシャルテクニックシーン
■K-1 30周年記念無差別級トーナメント・一回戦(1)/3分3R・延長1R
マハムード・サッタリ(イラン/TEAM ŌTA)
vs
クラウディオ・イストラテ(イタリア/Kombat Gym)
無差別級トーナメントの第1試合は、マハムード・サッタリとクラウディオ・イストラテの試合が組まれた。優勝候補の一角と見られているサッタリは、これまでの戦績は21戦20勝(12KO)1敗で、昨年の無差別級トーナメントの覇者だ。だが、昨年12月にルーマニアのステファン・ラテスクの強打を受けてプロ初黒星を喫し、10ヵ月ぶりの試合となる。
初のKO負け、試合のブランク、体重は最軽量90キロと不安要素があるサッタリ。しかも相手のクラウディオは“イタリアのビースト”と呼ばれ、最重量の110kgで戦績は82戦58勝(32KO)21敗3分。ステファン・ラテスクを2回も破っている強豪選手(Ionut Iancu)を破ったこともあるため、サッタリの天敵になる可能性は十分にある。サッタリが足をすくわれることがあるとすれば、ここだろう。とくに1Rは、豪腕フックを持つビーストから目を離してはいけない
■K-1 30周年記念無差別級トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R
シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY)
vs
ケリム・ジェマイ(ドイツ/ZAM-ZAM Ulm)
1回戦第2試合は、シナ・カリミアンとケリム・ジェマイが激突する。“イランの英雄”カリミアンは、2018年からK-1に参戦。初代K-1クルーザー級王座決定戦で優勝している。カリミアンも優勝候補の一人だが、サッタリと同じように、10カ月の試合ブランク、体重が最軽量の90キロが気になるところ。
対する“ドイツの爆撃機”ジェマイは、ISKA世界スーパー・ヘビー級王者で身長はカリミアンの2メートルから11センチ低い189センチだが、体重は105kgとガッチリタイプだ。これまで18戦して18勝(7KO)無敗の記録をキープしての初参戦となる。戦績だけならば、17戦15勝(7KO)2敗のカリミアンよりも上回っている。
長く伸びてくるジェマイの蹴り技は脅威だが、リーチのあるカリミアンに通じるかが勝負の鍵を握りそうだ。ここを突破すると、準決勝でサッタリvs.クラウディオの勝者と対戦することになるため、サッタリvs.カリミアンのイラン人対決実現の可能性もある。
■K-1 30周年記念無差別級トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
ミハル・トゥリンスキー(ポーランド/HW LOW-KICK)
vs
アリエル・マチャド(ブラジル/Hemmers Gym/Madison Team)
1回戦第3試合は、ポーランドのミハル・トゥリンスキーとブラジルのアリエル・マチャドの顔合わせ。じつは、K-1のカルロス菊田が「面白い選手」として挙げているのがミハルで、リトアニアのキックボクシング団体KOKのヘビー級王者だ。身長191センチ、体重110キロ、戦績は57戦42勝(12KO)15敗。蹴りとパンチの平均値が高く、トータル的に何でもできる器用な選手で、飛びヒザでKOした過去もある。
対するマチャドは、身長184センチ、体重95キロで、戦績は64戦52勝(36KO)12敗と勝率KO率ともに高く、キャリアも豊富で力強いパンチ連打を持っている。ミハルの蹴りとマチャドのパンチの攻防になる可能性は高く、ミハルがやや有利か。
■K-1 30周年記念無差別級トーナメント・一回戦(4)/3分3R・延長1R]
ヴァレンティン・ボルディアヌ(ルーマニア/Catalin Morosanu Academy)
vs
リュウ・ツァー(中国/唐山文旅驍騎ファイトクラブ/CFP)
1回戦第4試合の最後は、ルーマニアのヴァレンティン・ボルディアヌと中国のリュウ・ツァーが対戦する。ヴァレンティンは、2018年に旧K-1で活躍したアレクセイ・イグナショフを破ったルーマニアのヘビー級エース。身長193センチ、体重110kgで、戦績は24戦17勝(7KO)7敗。KOを狙うアグレッシブに攻めるスタイルから、“THE GUNNER(射撃手)”のニックネームを持つ。
対するリュウは、今年の中国キックボクシング選手権90キロ級で優勝し、2017年の中国全国散打準優勝の経歴がある。散打は、中国の立ち技伝統の武術で、この競技出身で活躍している選手は多い。カルロス菊田プロデューサーは「穴を挙げるならば、この選手」とリュウを指名した。リュウは身長195センチ、体重95キロ、戦績6戦5勝(3KO)1敗と一番キャリアは浅い。
この試合に関してはデータしか分からないが、カルロス菊田プロデューサーの予言が正しければ、中国のリュウはチェックしておいた方が良さそうだ。
以上が一回戦の見どころとデータになるが、ネット社会においてもデータが入手できない選手もいるため、誰がファイナルまで勝ち上がってくるか予想は難しい。サッタリが、無事に一回戦のクラウディオの試合で危なげなく勝つことができれば、2連覇達成の可能性は一気に上がることだろう。
はたして、大会当日はどんな結末を迎えることになるのだろうか。
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