2024/03/07（木）UP
（最終更新：2024/03/07 16:48）

日本トップグラップラーの山田海南江

　3月9日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムで開催される格闘技イベント『ONE FIGHT NIGHT 20』の女子アトム級サブミッショングラップリングマッチにて、マイッサ・バストス（26=ブラジル）と対戦する、山田海南江（28=日本）が試合前のインタビューに応じ、「ここぞというチャンスをものにする」と語った。

【動画】山田のアグレッシブな攻め、極めの強さが光る柔術テクニック！

　山田は、女子レスリングで東京五輪金メダリスト2名を輩出した超名門・安部学院高校出身。18年全国社会人オープン選手権フリー50㎏級優勝などの実績を残し、柔術に転向。柔術では青・紫・茶と各帯で全日本選手権を優勝し、22年にはUWWグラップリング世界選手権 No-Gi 53㎏級でも金メダルを獲得している日本女子トップクラスのグラップラーだ。

前澤智から三角で一本勝ちする山田

　昨年12月の修斗女子大会に参戦し、元DEEP JEWELSアトム級王者の前澤智から三角絞めで一本を奪った。現在、柔術の黒帯を保持している。

　対戦相手のバストスは、柔術、グラップリング界で文字通り世界トップの強豪だ。日本を代表する軽量級のトップ選手、湯浅麗歌子からタップを奪ったことでも有名だ。IBJJF世界選手権では、48.5kg級で3度の優勝（19年、21年、22年）。昨年はルースター級の頂点に君臨した。

　急遽のオファーだったため、試合についての緊張や不安はないとした山田。「（オファーを）もらった段階で『すぐにお願いします』と即答し、そこから今日まで試合に向けてしっかりと仕上げてきました」と、とてもリラックスした表情。

世界トップの柔術家バストス＠mayssabastosより

　相手のバストスについて「世界的に凄い有名で本当に強くて。自分は今年（柔術の）黒帯になったばかりなのですが、プロで必ず戦うようになる選手だと思ってました。でもこんなにすぐにその機会がもらえたのは、経験として凄く良い事」と、最大級に称賛するも、「それでも勝つために色々としてきた」と、勝利への意欲は十分にある。

　しかし、相手は圧倒的な強さを誇るバストス。山田は「自分の強みであるレスリングでも正直多分難しいと思う。多分、組んだ瞬間にすぐ引き込んでくるか寝てくるはず。だからトップをやり続けて、もう本当にずっと攻め続けて、ここぞというチャンスをものにするしかない。もしかしたらチャンスなんてないかもしれない。自分が出し切れる部分を全部出してみます」と、最初から全てを出し切る気持ちで立ち向かうという。

　ONE初参戦にして最強のビッグネームに挑むこととなった山田。「チャンスだと思っています。（この試合を通して）自分を知ってもらうチャンス。そして、勝てたら一番オイシイ。その上で自分らしい戦いがしたい」と意気込んだ。

　果たして、日本女子トップグラップラーの山田は、いきなりのバストス戦でどの様な戦いを見せるのか、注目だ。

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