【ムエタイスーパーファイト】ピンサヤームが引退試合でTKO勝ち、有終の美飾る
MuayThai SuperFight
「Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.5」
2018年9月24日(月・祝)愛知・名古屋国際会議場イベントホール
▼メインイベント 第7試合 59kg契約 3分5R
〇マキ・ピンサヤーム(真樹ジムAICHI)
TKO 3R ※右ローキック
●tatsu魅(TEAM武心會/NJKFフェザー級王者)
日本での戦績25戦20勝3敗2分という輝かしい実績を残したピンサヤームの引退試合。ピンサヤームは引退する選手とは思えない見事な動きを披露した。
ゴング直後いきなりジャンピングハイキックで牽制するピンサヤーム。これには場内も驚きの声が漏れた。サウスポーのtatsu魅は前足を狙って細かいローキックでタイミングをうかがう。ピンサヤームは大きく踏み込んで右ローを蹴るがすぐにtatsu魅の左ストレートが飛んできてヒヤリとする場面も。
2R、ピンサヤームはパンチから入って右ロー。tatsu魅の奥足に的を絞る。tatsu魅はローで牽制しコンパクトな左ストレート。それでもピンサヤームを右ローで奥足狙い、お互いローを蹴り合う展開に。
そして3R、ジワジワとプレッシャーをかけるピンサヤームに対して前足へのローや左ストレートで迎え撃つtatsu魅だが、ピンサヤームは下がらずミドル、右ストレートを返す。ピンサヤームはさらに距離を詰めパンチからローのコンビネーション。これが効いたか、ガクッとヒザを折るtatsu魅。
そしてtatsu魅が下がりながら蹴った右ローをキャッチしてピンサヤームが右ハイ一閃。これがクリーンヒットし、tatsu魅はダウン。再開後もハイキックでグラつかせ、tatsu魅をコーナー際に釘付けにすると、パンチから奥足狙いの右ロー、さらにパンチを追撃し逃がさない。
必死に耐えるtatsu魅だがピンサヤームのパンチから右ローのコンビネーションで再びダウン、それでも立ち上がるtatsu魅だったが、再開後も奥足へのローを受けてダウンし、ピンサヤームのTKO勝利となった。
有終の美を飾ったピンサヤームはその後、リング上でテンカウントゴングを受け大声援と共にリングを去った。
▼第6試合 セミファイナル True 4U スックムエマンワンスック115ポンド(スーパーフライ級)王座決定戦 3分5R
〇カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/キング・ムエ/現ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級6位)
判定3-0 ※49-48、49-48、49-47
●タナデー・トープラン49(タイ/元ルンピニースタジアム認定フライ級1位)
※福田が新王座に就く。
「True 4U」は毎週金曜日タイ時間18:00からタイ・チャンネル24で生放送されている興行で、タイの大手プロモーション・ペッティンディーが主催している。今回の試合にも、ペッティンディープロモーションから立会人が来場した。
この試合は、通常のタイでの試合の通り3分5Rインターバル2分で行われた。序盤、お互い本場のスタジアムでの動き通りゆっくりとした立ち上がりだが、福田のローキックのクリーンヒット数が多い印象。
2Rに入り、福田はフェイントからジャブ、ローへとつなぐ。タナデーは鋭い右ミドルを返すが福田はキャッチし、左フックから右ローのコンビネーション。ジワジワとプレッシャーをかける福田に対し、タナデーはロープを背負ってタイミングを計り前蹴り。しかしこれも福田にキャッチされ、左ボディーからまた右ローを狙い撃ち。このローが効いたかタナデーはサウスポーに構え直し、福田を撹乱する。
3Rからムエタイの定石らしく両者前に出て勝負をかける。首相撲では両者一進一退だが、離れれば左ミドル、近づけば左縦ヒジでタナデーが試合をコントロールし始める。しかしこのラウンド終盤、福田も首相撲で良い体勢を作るようになりタナデーのアゴが上がる。
そしてムエタイで最重要ラウンドとなる4R、福田はワンツーから入りロープ際に追い詰めるが、タナデーはまたしても左縦ヒジを強振。これがクリーンヒットし後退する福田。さらに追い討ちをかけるタナデーだが今度は福田がカウンターの左縦ヒジ。大きくバランスを崩すタナデー。
組んでも体格でやや上回る福田がタナデーの下にもぐりこみガッチリとロック、ヒザを連打し有利を印象付ける。下がりながら左ミドルを狙うが福田はしっかりとカットし左フックから右ヒザのコンビネーション、完全にペースを握られたタナデーは一転し前に出てミドル、ヒジで挽回しようとするが今度は福田がうまくフットワークを使いながら左フック、カウンターの右ヒザを当てる。
5R、あとがなくなったタナデーは前に出てパンチ、ヒジを振り回し逆転を狙う。タイでの試合ならばここは下がって攻撃をかわす、いわゆるリードした方がポイントを守ってディフェンシブなうまさを見せる“外す”という状態になるであろう福田だが、日本での試合を意識してかタナデーに呼応し両者激しい打ち合いに。
時折タナデーのヒジがクリーンヒットし、あわやという場面もあったが福田も落ち着いて左ヒジでタナデーの目上をカットさせる。ラウンド後半、ようやく福田も距離をとりディフェンステクニックを見せつけ試合終了。判定3-0で福田が王座を獲得した。
この試合直後から、LIVE配信を見ていたタイ関係者からすぐにオファーが。同じペッティンディーグループに属するラジャダムナンスタジアム興行『スック ワンミッチャイ』のプロモーター、ミットナコン氏からは11月上旬からスタートする、CPグループ(タイ最大の財閥CPチャローン・ポカパン)がスポンサーにつき、優勝賞金が50万バーツというランカーが出場するトーナメントに優勝候補として出場が打診された。
また、この日来賓として来場していたラジャダムナンスタジアム総支配人プライ氏は「12月26日のスタジアム生誕記念興行に今年も出場させる。115ポンドのタイトルマッチも可能だろう」と言及した。
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