【ボクシング】”モンスター”井上尚弥も安堵。弟・拓真が完勝で暫定王座獲得
12月30日(日)に東京・大田区体育館で行われたトリプル世界戦でのWBC世界バンタム級暫定王座決定戦で、井上拓真(23=大橋、同級5位)がペッチ・CPフレッシュマート(25=タイ、本名タサーナ・サラパット、同2位)を3-0の判定で破り、暫定王座を手にした。
世界三階級制覇を成し遂げ現在WBAバンタム級王者に君臨する“モンスター”井上尚弥の弟である拓真は、元OPBF(東洋太平洋)スーパーフライ級王者。2年前にバンタム級で世界挑戦が決まっていたが、拳の負傷で挑戦を見送った過去がある。
対するペッチは48戦全勝(33KO)と、12戦全勝(3KO)の拓真の4倍の戦績を持ち、ここ10戦はすべてKO勝ち。ペッチというリングネームは「ダイヤモンド」の意味で、まさに“ダイヤモンドの拳の男”だ。
サウスポーのペッチは1Rから終始、右ジャブ、左ストレート、そして大ぶりなフックやボディ・ストレートを振りながら前に出続けた。
拓真はバックステップしつつ、ジャブを出し、右ストレートやボディを入れていく。
拓真のフットワークと上体を振る巧みなボディワークで、ペッチのパンチはボディ以外、空を切ることが多い。
ペッチは前に出続けるも、パンチがなかなか当たらないため、10Rから作戦変更。かまえをサウスポーからオーソドックスにスイッチした。だが、これで逆に拓真のコンビネーションが入りやすくなった。11R終盤、拓真は左右にステップし、ワンツー、フックなどのコンビネーションを叩き込む。
最終12R、ペッチは再びスイッチしてサウスポーに戻す。しかしそれでも劣勢は挽回できず、ほとんどのパンチは空を切るかブロックされる。拓真はジャブや右ストレートを入れ、終了のゴングが鳴る直前には、連打で攻めた。
結局ジャッジ3者とも117-111という大差のスコアで、3-0で拓真が判定勝利し、暫定王座に就いた。
セコンドに付いていた兄・尚弥も、判定結果を聞いて安堵の表情を見せた。
拓真はリング内でのインタビューで「サイコーです! 皆さんのおかげで最後まで頑張れました!」とファンに感謝。「映像で見たよりペッチ選手の頑張りがすごかった」と相手を讃え、「これはまだ暫定ですから、まだまだ。この内容ではナオに並んだとは言えない」と偉大なる兄に負けない真の王者になりたいという思いを新たにした。
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