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【ベラトール】ミルコがリベンジ成功、ネルソンとのタフファイト制す

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2019/02/17(日)UP

左ハイを振り抜くミルコ(左) Photo by Bellator

Bellator MMA
「Bellator 216」
2019年2月16日(土・現地時間)アメリカ・コネチカット州アンカスビル モヒガン・サン・アリーナ

▼セミファイナル ヘビー級 5分3R
○ミルコ・クロコップ(44=クロアチア)
判定3-0 ※30-27、29-28、29-28
●ロイ・ネルソン(42=アメリカ)

 日本の『RIZIN』で活躍中のミルコが、アメリカの『Bellator MMA(ベラトール)』に初参戦。地元の人気ファイターであるネルソンと対戦した。

 両者が拳を交えるのはこれが2度目。初対決は2011年10月に、MMA(総合格闘技)世界最高峰の舞台であるアメリカの『UFC』で行われ、その時はネルソンがミルコの強打に苦しみながらも、最後はグラウンドに持ち込み、バックマウントからの強烈パウンドで、3R1分30秒TKO勝ちを収めている。ミルコにとっては、7年越しのリベンジマッチだ。

 1R、ネルソンが左ジャブを突きながらジリジリと前進。ミルコがケージ際まで後退すると、ネルソンは一気にタックルで組みつく。体勢を入れ替えながら組みの攻防を展開する両者。ミルコはスペースができればすかさず左アッパー&エルボーを入れ、ネルソンがいったん離れると、強烈な左ミドルも叩き込む。

 2R、タックルを仕掛けてくるネルソンに対し、やはりクリンチからのヒザ蹴りと左アッパー&エルボーで応戦するミルコ。ネルソンがテイクダウンできずに離れると、ミルコは左インローと左ミドル、さらに伝家の宝刀、左ハイを振り抜く。

 ネルソンも粘り強くタックルを仕掛け続け、ミルコが離れ際にバランスを崩したところで、右フックと右アッパーをヒットさせる。さらにネルソンは首相撲に持ち込んで顔面ヒザ蹴り。ミルコもすぐに突き放して左ミドルを返す。

 3R、なおもネルソンが右フックや右アッパーを振るってしぶとくタックル。ミルコはこれを懸命にカットしながら左インローを返すも、途中で足を痛めたか、時おりバランスを崩したり、苦しそうな表情を浮べたりする。すると残り1分のところで、ついにネルソンがテイクダウンに成功。それでも落ち着いた様子のミルコはしっかりとガードを固めて試合終了を待った。

ミルコ(右)の足を抱え上げてテイクダウンを決めるネルソン(左)

 ミルコがタフなネルソンの追撃を振り切り、判定3-0でリベンジを果たすとともに、Bellator MMA初陣を飾った。

 試合後、マイクを向けられたミルコは「ロイはいつもタフで強い。そしてハードパンチャーだ。再戦というところで、フィジカル面よりもメンタル面で厳しところがあった。(44歳という年齢で戦うことについては?)何とも言えないね。加齢は誰も避けることができないだろう。でも自分は気分良く思う。それが一番大切なことだ」と語った。


リーチで勝るペイジ(左)の前蹴りがデイリー(右)のアゴをとらえる

▼メインイベント Bellator MMAウェルター級ワールドグランプリ 1回戦・第3試合 5分5R
○マイケル・ペイジ(31=イギリス)
判定3-0 ※三者とも48-47
●ポール・デイリー(36=イギリス)
※ペイジが準決勝に進出。

 昨年9月の『Bellator 206』で開幕した「Bellator MMAウェルター級ワールドグランプリ」。現在までに1回戦の2試合とリザーブマッチを終えたが、今大会では1回戦・第3試合として、ペイジvsデイリーのイギリス人対決が行われた。

 ペイジはテコンドーの五輪代表候補としてオファーを受けた経験を持ち、MMA(総合格闘技)は2012年にプロデビュー。現在までの戦績は13戦全勝(KO・TKO勝ちが8戦)と負け無しだ。両腕を下げた独特な構えと変則的なステップから繰り出す多彩な蹴り技、近年はプロボクシングでも2戦2勝というハードパンチが持ち味。

 対する対するデイリーは空手とムエタイをベースに持ち、その打撃の爆発力から高性能プラスチック爆弾の一種である「セムテックス」を異名に持つ。プロデビューは03年。『UFC』への参戦経験もある。戦績は実に40勝16敗2分を誇り、勝ち星のうちKO・TKO勝ちが30戦と、やはり強打が最大の武器だ。

 1R、ケージの中央で構えるペイジに対し、その周りを右方向へ移動するデイリー。このままコンタクトが無く2分半が過ぎたところで、構えをスイッチしたペイジがようやく横蹴りを放つ。しかし、以降は再び両者が見合った状態となり、観客はブーイング。終了間際にペイジは飛びヒザ蹴りを見せた。

 2R、見合った状態から突如の二段蹴りで意表を突いたペイジ。これがデイリーの鼻先をかすめる。ここまでまったく攻撃を出していなかったデイリーがついに動き、タックルで組みつく。いったんはペイジに突き放されるが、デイリーは粘ってテイクダウンに成功。ペイジは終了間際に立ち上がったところで、デイリーの左フックを喰らってぐらついてしまう。

 3R、パンチを放たんとするデイリーに対し、その場で少しジャンプして飛びヒザ蹴りの動きを見せるペイジ。両者の一瞬の攻防に観客がどよめき始める。変則的なステップワークを加速させるペイジ。デイリーは我慢強くジリジリと間合いを潰し、タックルで組みついてテイクダウンにまで繋げる。終盤にはデイリーの強烈な鉄槌がヒットする。

 4R、押され気味のペイジは右オーバーハンドと顔面前蹴りで仕掛けるも、再びデイリーのタックルに捕まりテイクダウンを許してしまう。ペイジは三角絞めの仕掛けからなんとか脱出。立ち際にはペイジの右ハイとデイリーのバックハンドブローが交錯する場面も。すると続く打撃戦でペイジの二段飛びヒザ蹴りがついにヒット。これを効かされたデイリーは、ペイジにテイクダウンされてパンチ連打を浴びてしまう。

 5R、デイリーが開始早々のタックルでテイクダウンに成功し、ペイジに傾きかけた流れを引き戻さんとする。しかし、ペイジは残り2分のところでデイリーの背後を取り、そこからチョークを狙いながらのエルボー猛打。デイリーはなんとか脱出して再びタックルを仕掛けるが、ペイジはこれを潰して上からパンチを振るった。

 勝敗の行方は判定に持ち込まれ、デイリーの予想外の戦い方に苦戦を強いられながらも、後半になんとか追い上げたペイジに軍配が上がった。

 これでペイジが準決勝に勝ち上がり、次は決勝進出を懸けて元Bellator MMA世界ウェルター級王者ドゥグラス・リマ(31=ブラジル)と対戦することが決定。デイリーに対しては毒を吐いていたペイジだが、リマには「彼のことは本当に尊敬している。戦うことができるなんて光栄だよ」と敬意を示した。

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