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【柔道】ウルフ・アロンが初優勝、平成最後の全日本王者に

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2019/04/29(月)UP

決勝で対戦した2人は2年前の全日本準決勝でも対戦しウルフ(右)が後半攻めて勝利=写真は2017年の準決勝


 429日(月)、日本武道館にて全日本柔道選手権大会が行われ、決勝戦でウルフ・アロン(23)が延長戦で加藤は7年ぶりの全日本制覇に挑む加藤博剛(33)を技ありで破り優勝した。アロンは2017年に全日本選手権で2位、同年の世界選手権では100kg級で優勝しているが、全日本選手権は初制覇となった。

 決勝で対戦した加藤とは17年の準決勝でも対戦しており、延長戦で加藤が消極的な指導の累積でウルフが反則勝ちを収めている。その経験もあってか、優勝インタビューでは後半勝負だったと語る。

 アロンは優勝後「思っていたより何十倍も嬉しい(自分より大きな選手と戦い勝って)自信になった。決勝では序盤ではいいところを持たれてしまうとやられてしまうので、スタミナを削り後半攻めようと。思い通りの試合ができました。来年オリンピックの年で出られるか分からないので何としてでも優勝したかった」と語った。 

 決勝ではお互いなかなか組手が掴めない中、アロンが残り30秒で奥襟をつかみ技をかけようとするも投げられず。
 延長戦では加藤が開始早々巴投げに行ったがアロンは踏ん張る。アロンも積極的に圧力をかけ大内刈りを仕掛けるが加藤も膝をつき亀になり踏ん張る。再開後、積極的に攻めるアロンが支釣込足で技あり。延長戦では有効以上のポイントで勝利となるのでアロンが勝ち、作戦通り後半に攻め込み優勝を手にした。

 準々決勝で2人の優勝候補が破れる波乱。加藤とアロンは全試合一本勝ちで決勝へ

 昨年優勝でリオ五輪100kg超級・銀メダリストの原沢久喜(26)が太田 彪雅(21)に延長戦で袖釣込腰で技ありを奪われ敗退。

父直也と並ぶ小川雄勢の貴重ショット小川は昨年同様準決勝まで進んだが、ウルフに敗れた。写真は優勢が16年全日本に初出場し5位に入賞した時のもの


 4度目の優勝を狙う王子谷剛志(26)は準々決勝でここまで2試合連続で一本勝ちで進んできたウルフ・アロン(23)に延長戦内股で一本負けを喫して姿を消した。
 優勝経験のある加藤博剛(33) は3回戦でロス五輪およびソウル五輪の柔道金メダリストの斉藤仁の次男で高校生の斎藤立(たつる・17)に押さえ込みで一本勝ちで勝ち進み、準々決勝では支釣込足で16秒で影浦心(23)に秒殺の一本勝ちで3年連続でベスト4に進出。
 全日本を7度優勝した小川直也の長男の小川雄勢(22)は対戦相手が3回戦で両者反則失格となったため不戦勝で準決勝に進出した。父は平成最初の全日本王者で雄勢には平成最後の王者で締めるストーリーが期待されていた。
 
 準決勝は加藤の度重なる巴投げに太田は対処するが途中から足を痛めたか右足を引きずりながら消極的な試合展開。太田はまっすぐ立てないくらい痛がる表情。足の踏ん張りがきかず3分36秒、加藤が巴投げで一本勝ち。
 
 準決勝第2試合の小川vsアロンはお互い奥襟を上から掴もうとする。ウルフは掴んだと思えばすぐに技を仕掛ける。支え釣り込み足で小川が尻餅をつく場面も。攻め続けたアロンが大内刈りで3分28秒で一本勝ちを収めた。加藤、アロンともに初戦から全て一本勝ちで勝ち上がり決勝に進んだ。
 そして決勝戦でアロンが加藤に延長戦で技あり、平成最後の全日本王者となった。
 
 
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