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【RISE】寺山日葵が紅絹を振り切り女王対決を制す、那須川梨々は百花にリベンジ成功

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2019/11/09(土)UP

寺山(右)が紅絹の老獪さに苦しめられるも右ミドルでペースを握り女王対決を制する

RISEクリエーション
『RISE GIRLS POWER』
2019年11月8日(金)東京・新宿FACE

▼メインイベント(第7試合) SuperFight! −47.5kg契約 3分3R延長1R
〇寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEENミニフライ級王者、J-GIRLSミニフライ級王者)
判定3-0 ※30-29、29-28、30-28
●紅絹(NEXT LEVEL渋谷/RISE QUEENアトム級王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)

紅絹(右)はベテランらしい老獪な試合運びでコツコツと寺山の体力を削る

 寺山は今年9月に佐藤レイナとのRISE QUEENミニフライ級王座決定戦を制し、初代RISE QUEENミニフライ級王座を獲得。試合後のマイクで「尊敬する46kgの紅絹選手とチャンピオン同士の対決をしたい」と早速挑戦状を叩きつけていた。寺山と紅絹は2018年2月にJ-NETWORKのリングで対戦し、寺山が判定勝利を収めている。紅絹は寺山が自身の名を出したことを知ると「おー!!やろうぜ!!負けた借りはリングで返す!!」とSNS上で応戦。早くも女王対決が実現する運びとなった。

大技を見せる寺山(左)にも紅絹は冷静に対処

 1R、開始から足を使っていく紅絹。寺山は紅絹の行く手を阻むかのように蹴りを放っていくが、紅絹は足を止めず慎重に回っていく。リーチに劣る紅絹は距離を詰めたがるが、寺山は前蹴りを紅絹に当てていき、紅絹を近づけさせない。終盤になると、紅絹が蹴りに合わせて距離を詰め、右ローとパンチのコンビネーションを浴びせていく。しかし寺山も対応し、明確な差はない印象。

 2Rは1R同様、紅絹が寺山の周りをまわりながら距離を測っていく。寺山は前蹴りや右ミドルを当てていきペースを渡さないが、1Rに比べると互いに間合いが近づいている印象。徐々に紅絹のパンチが当たるようになるが、寺山もパンチを返し右ミドルで突き放す。

女王対決を制した寺山(中央)と那須川天心(左)、那須川弘幸代表(右)らTEAM TEPPENの面々

 3Rに入り、寺山との距離をさらに詰めていく紅絹。寺山の蹴りに合わせて入り込む紅絹のパンチがヒット。パンチを上下に散らす紅絹に寺山は紅絹の動きに対応しようとするが、徐々に紅絹のペースに。出入りが激しい紅絹に寺山もパンチを返し、紅絹へ傾くペースを渡さないよう抵抗。最後は互いに打ち合って3R終了。明確な差はないような試合展開だったが、ジャッジ三者とも寺山を支持。寺山から挑戦状を叩きつけた“女王対決”はミニフライ級王者・寺山に軍配が上がった。

 寺山は試合後にマイクを握ると「倒したいと言っていましたが、紅絹さんが強くてやりたいことができなかった」とベテラン王者紅絹の強さを賞賛。赤いRISE QUEENのベルトを腰に巻きながら「このベルトと一緒に成長していけたら」とさらなる成長を誓った。


那須川梨々(右)は昨年10月に敗北した百花に判定勝利、リベンジを果たした

▼セミファイナル(第6試合) アトム級(-46kg)3分3R延長1R
●百花(魁塾/NJKFミネルヴァ日本アトム級王者)
判定0-3 ※28-29、28-29、29-30
○那須川梨々(TEAM TEPPEN/2017年KAMINARIMON全日本女子-45kg級優勝)

那須川(左)はバリエーション豊富な攻撃で百花からペースを奪う

 那須川は”那須川天心の妹”として脚光を浴び、昨年6月にデビュー。プロ4戦目でRISE QUEENトーナメント決勝に臨むも紅絹に判定負け。しかし今年9月の再起戦では初のKO勝ちを収め飛躍を見せている。

 対する百花は関西を中心に30戦以上のキャリアを積み重ね、ガムシャラに前へ出て打ち合いを挑むことから“浪速の喧嘩小町”の異名を取る。百花は昨年10月に那須川のデビュー2戦目の相手を務め、後半に押し切り判定勝利。那須川が1年越しのリベンジを果たすか、百花が返り討ちにするか注目の一戦。

激しい打ち合いを見せた那須川・百花の両者は同時にバックハンドブローを打ち合うシーンも

 1R、リングの中央側に構える百花が重い右ロー。那須川はカットを狙いつつ右ストレートをカウンターで合わせていく。百花はローの合間に左右フックのコンビネーションも見せるが、那須川はガッチリガード。お返しとばかりにスピードのあるストレートを百花の顔面へ放っていく。

 2R、那須川が後ろ回し蹴りとバックハンドブローを放ち、変則的な攻撃でリズムを変えていくが、百花は冷静にカウンターを狙いパンチで応戦。那須川が前進しプレッシャーをかけ、下がる百花へ前蹴りを浴びせると百花もワンツーで応戦。那須川が距離をつかみはじめるが百花も負けん気の強さを見せ手数は減らない。

リベンジを果たした那須川は安堵の表情で応援に来た友人への感謝の言葉を述べた

 3R、前蹴りで距離を作り右ストレートを打ち込む那須川に百花も左右パンチで応戦。両者入り際にパンチを交換するが、離れ際は那須川が一つ手数が多い。百花の鋭いワンツーがヒットすると、那須川も右フックを返し一進一退。激しく攻撃を交換しもつれあいながら試合終了。決定的な大きな差は見えなかったが、プレッシャーをかけ続け距離をつかんだ那須川がジャッジに支持され判定勝利。1年前に敗北した百花にリベンジを果たした。

 判定を聞くと泣き顔を見せた那須川は、マイクを握り「もっと攻めが必要な試合だったと思うけど、リベンジ戦だったので勝ててよかった」と一安心。会場に響き渡った友人たちの応援へ「友達もたくさん来て、力になってくれて勝ててよかった」と感謝の一言を述べ、最後に「まだまだ課題があるけど、頑張るので応援お願いします」と次の戦いへ赴く姿勢を見せリングを降りた。

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