【修斗】宇野薫が3年半ぶりの涙の勝利、倉本一真は驚異のジャーマン8発で根津優太を粉砕
▼セミファイナル 第10試合 バンタム級5分3R
●根津優太(&MOSH/同級世界2位)
TKO 3R1秒 ※コーナーストップ
○倉本一真(修斗GYM東京/同級世界6位)
根津は強烈なローキックを武器とするストライカー(打撃主体の選手)で、2014年3月に第4代修斗環太平洋フェザー級王座を獲得。2015年5月のラージャ・シッペン戦で勝利した後は、約3年の間、韓国のMMA団体『ROAD FC』に参戦し世界の強豪と渡り合う。昨年5月に修斗へ復帰し、魚井フルスイングに判定勝利。同年7月には平川智也、今年5月には祖根寿麻を下し、現在3連勝中と波に乗る。
対する倉本はレスリングの高校王者や大学王者を経て自衛隊に進み、2012~2014年全日本選手権グレコローマン60.59kg級で優勝、2013年世界選手権60kg級で7位入賞を果たしたワールドクラスレスラー。プロデビューから現在6連勝中。昨年11月の岩鬼戦ではジャーマンスープレックス4連発という離れ業をやってのけインパクトを残した。
1R、スタンドで挑む倉本にストライカーの根津が右ロー、左ジャブでペースをつかむ。タックルもガブって切り寝技へは持ち込ませない。しかし根津ペースで進むと思われた1R中盤、根津を捕まえた倉本はグラウンドへ引きずり込み、バックを取るとジャーマンスープレックスで根津を投げ飛ばす。逃げる根津を追い、バックを取ってはその後もジャーマン4連発。息も絶え絶えになった根津をラウンド終了直前もジャーマン。このラウンドだけで計6発のジャーマンで根津を投げ飛ばした。
2R、接近する倉本にヒザ蹴りを打ち込む根津だが、それをつかみグラウンドへ。倉本から逃れようと放った根津のヒザ蹴りがローブローとなり一時中断するも再開。直後の根津のヒザ蹴りをつかんでテイクダウン。すぐさまバックを取った倉本は再びジャーマンで根津を投げ飛ばす。背後に回られてはジャーマン封じのため前に倒れ込む根津だったが、倉本のガッチリと組んだ手は外れずこのラウンド2発目のジャーマン。目がうつろになった根津を仕留めにかかる倉本はパンチのラッシュを見せるが、根津が意地を見せ手を出しこのラウンドを耐えきる。
しかしインターバル終了直前、すでに根津はまっすぐ立てないほど消耗。3R開始のブザーが鳴った直後に赤コーナーから棄権のバトンが投入され試合終了。倉本が計8回のジャーマンで根津を投げ飛ばし、衝撃の7連勝を飾った。
格上の世界ランカーを撃破した倉本はマイクを握り「勝ったことは僕にとって大きなこと。もっと上を目指して今以上に頑張ります」とさらなる飛躍を宣言。いよいよ王座挑戦が視野に入るか。
▼第9試合 フライ級5分3R
○清水清隆(日本/TRIBE TOKYO M.M.A./同級世界4位)
TKO 1R4分19秒 ※パンチ連打→レフェリーストップ
●ショージン・ミキ(アメリカ・ハワイ/HMC)
清水は元パンクラスフライ級王者。同王座を6度防衛し、2009年より修斗参戦。修斗2階級制覇マモルや第2代修斗世界バンタム級王者BJなどと激闘を繰り広げた。今年5月には扇久保博正が持つ修斗世界フライ級に挑戦するも偶然のバッティングにより試合続行不可となりテクニカル判定負け。10月にはパンクラス興行「Road to ONE CENTURY」に出場、秋葉大樹を1RKOし再起を果たした。
対するミキはハワイのMMAプロモーション「X-1」を主戦場とし、ベラトールでも活躍。今年5月のX-1ではRIZINへの参戦経験もあるカナ・ハヤットをリアネイキドチョークで葬った。7勝の勝ち星全てをフィニッシュ(2KO5S)する高い攻撃力を誇る”完全決着男”だ。
静かな立ち上がりからローを交換した後、清水が飛び込んで左フックを当て始める。ミキから組みつくも首投げでテイクダウンを奪うのは清水。立ち上がりさらに左フックを直撃させるとミキが大きくぐらつき、清水は逃さず連打を浴びせる。鼻血を出し逃げ一辺倒となったミキをさらに追撃する清水。ぐらつきながら成す術ないミキを見たレフェリーは試合をストップし一方的な展開からミキを救出。清水が10月に続く連続KO勝利を収めた。
マイクを握った清水は「やっぱり最高ですね!自分はまだまだあきらめてないですし、狙う首は一つだけ」と、再び扇久保のベルトを狙っていくと高らかに宣言した。
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