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【NKB】田村聖が右フック一閃でミドル級T制覇、髙橋亮が強烈左ローでTKO勝利し村田裕俊との決勝戦へ

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2020/02/08(土)UP

村田(右)が接戦で勝利した

▼第11試合 ジャパンシフトランド杯 59kgトーナメント準決勝 3R(延長1R)
●遠藤駿平(WSRフェアテックス三ノ輪/MAライト級王者)
判定0-2  ※28-29、29-29、29-30
○村田裕俊(八王子FSG/NKBフェザー級元王者、現2位)

 遠藤は本トーナメントの一般公募枠で参戦が決まったMAライト級王座のタイトルを持つ強豪。高校時代まで打ち込んだサッカーで鍛えた身体能力を活かし、バネのある左ミドルで試合を決める。1回戦はWBCムエタイ日本統一フェザー級前王者・新人に判定勝利して準決勝に進出した。

 対する村田はNKBを主戦場としてきた生え抜きのファイター。一歩も引かない大激闘派として知られ、後の初代KNOCK OUTライト級王者・森井洋介と真っ向勝負し引き分けた一戦は今も語り草だ。今年4月に約2年半ぶりの白星を上げた矢先に引退表明。1回戦ではテープジュンに引退を懸けた1戦で判定勝利、準決勝に進出した。

 1R、両者はサウスポーに構える。遠藤は右ミドルを中心に攻めていくと、村田は左ミドルを返し、遠い距離からの左の縦ヒジをヒットさせる。中盤以降は遠藤の右ミドルを交わした、村田が左ローをすぐさま返す。

 2R、遠藤が前進して左右のフックを振るっていくと、村田は左右のミドルで対抗する。村田の左ヒジで遠藤が鼻の上からをカットしたため、ドクターチェックが行われる。再開後、出血したため果敢に前に出て攻める遠藤に、落ち着いて村田は左の縦ヒジを随所で当てて組み付く。

 3R、開始から遠藤が積極的に前に出て圧力をかけ、左フックを浅くヒットさせる。村田は距離を取り、遠藤の前進に対してサークリングしてクリーンヒットは奪わせない。終盤になるに従って、遠藤は圧力は強めてガードの上からパンチを振るっていくが、村田はしっかりパンチを見て左ローやミドルを淡々と返していくが消耗が見られるように。序盤Rにジャッジが村田を支持したため、判定で村田が勝利した。


稲葉(右)が接戦を制した

▼第10試合 NKBウェルター級王座決定トーナメント 初戦 3R(延長1R)
○稲葉 裕哉(大塚道場/NKBウェルター級2位)
延長判定2-1  ※10-9、9-10、10-9
●笹谷 淳(TEAM COMRADE/NKBウェルター級3位)
※本戦判定は30-29、28-30、29-29

序盤は稲葉の前進に笹谷(左)はカウンター狙い

 NKBのタイトルをかけて王座決定トーナメントが開催される。稲葉はNKBミドル級2位、笹谷はNKBミドル級3位と上位ランカー同士の対戦となった。

 稲葉は卓越したタフネスを誇り、ガンガン攻める攻撃型スタイルで活躍するファイター。今年でデビューして節目の10年目であり、4年前の王座決定トーナメントでは安田一平に敗れてタイトルを獲得はならなかっただけに、今回念願の王座戴冠なるか。

 対する笹谷はこれまで50戦を超える戦績を誇り、自身の長所を「分析力と骨の固さ」と語った上で、「自分のローもパンチもゴツゴツしていて痛いみたいです。ヒジがぶつかれば切れます。今回は大人のいやらしさで攻略したいと思います」とコメントしている。

 1R、笹谷がサウスポーで左ローや左ミドルを放っていくと、稲葉は強烈な右ローを返す。中盤に笹谷が遠い距離から飛びかかると、組んでの左ヒジを振るっていく。稲葉は豪快なボディフックをヒット。

笹谷にパンチを浴びせる稲葉(右)

 2R、笹谷はステップを踏みながら左ローを放つと、徹底して組んでの左ヒジやヒザ蹴りを連発する。稲葉は右ストレートをヒットさせるが、笹谷の組みに窮屈になりヒジを被弾してしまう場面も。笹谷のヒジにより顔が腫れ上がる。

 3R、稲葉がプレッシャーをかけていき、左右のフックを狙っていくと、笹谷は徹底して組みついて左ヒジを振るっていく。終盤まで組んでの肘や左ローを出し続ける笹原と、距離が離れてのフックをヒットさせる稲葉でジャッジが割れてドロー。延長戦となった。

 延長R、稲葉が前進して左右のフックで攻めていくと、笹谷は組んでコーナーに押し込むと左の強烈なヒジをヒット。中盤以降は稲葉が笹谷に組み付かれると突き放して、ハンマーのようにフックを何度も振るっていく。終盤まで、笹原はセコンドの指示で組みを徹底するが、クリンチ気味になってしまう。稲葉はパンチのクリーンヒットはなかったが、アグレッシブに攻めた。ジャッジは割れたが稲葉が判定勝利で決勝進出を決めた。

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