【UFC】テイシェイラ、血だらけのスミスに「すまない、これは仕事なんだ」止めない試合に疑問の声も
2020年5月14日(火)アメリカ・フロリダ州ジャクソンビル『UFCファイトナイト・ジャクソンビル』が行われ、メインイベントのライトヘビー級マッチでグローバー・テイシェイラ(40=ブラジル)がアンソニー・スミス(31=アメリカ)に5R1分4秒TKO勝利を収めた。
この試合中にテイシェイラのかけた言葉が話題となっている。テイシェイラの打撃の猛攻で出血も確認できるスミス。それでもレフェリーは試合を止めない。そのグラウンドでの展開途中にテイシェイラはパウンドを放たずにスミスに謝罪の言葉をかける場面があり、その内容がUFCのSNSや海外ニュースサイトでも報じられた。
テイシェイラ「Sorry,Anthony,It’s part of the job./すまないなアンソニー、これは仕事なんだ」
スミス「What?/なんだ?」
テイシェイラ「Sorry,part of the job./すまない、これは仕事なんだよ」
スミス「Yeah.It is what it is./ああ、仕方ないさ」
これはひとつのスポーツマンシップ、友情物語、と捉える人もいるが、ティシェイラが謝るほど、試合は一方的であり、スミスは弱っていた。CNNは「スミスは折れた歯をレフェリーに渡していた。あれだけ長く続ける理由はあるのか」と疑問を呈し、試合後の会見でUFCのダナ・ホワイト会長も「見るに堪えなかった。4Rで止められたはず」と語るほどだった。ルールの縛りが少ない総合格闘技だからこそ、安全策をより徹底せねばなるまい。
■高いフィニッシュ率、この二人の主な戦歴と今回の試合内容
テイシェイラは2012年からUFCに参戦し、5連勝のあと、UFC同級タイトルマッチに挑むも届かず、現在は3連勝中だ。オールラウンダーだが強烈な打撃を持ち31勝のうち、17のKO勝利、そして9のグラウンドによる一本勝ちがある。
対するスミスは『ライオンハート』の異名を持つほどのアグレッシブファイターで、高いフィニッシュ率を持ち、32勝のうち、18のKO勝利(うち16が1ラウンド)と、12の一本勝ちという勝利のほとんどがフィニッシュだ。18年7月にはPRIDEでも活躍したマウリシオ”ショーグン”を90秒KO勝利。先月5日には自宅に侵入した不審な男を発見、約5分間の激闘を素手素足で行い取り押さえ警察に引き渡したこともニュースとなった。
この試合は1Rからパンチで優勢に攻めるスミス、2Rにはテイシェイラの左目が腫れ上がる。
しかしテイシェイラが3R以降に猛攻。強烈なアッパーをヒットさせると、スミスは顔を押さえて後退、ここでテイシェイラが打撃でたたみかける。テイシェイラの左フックがヒットしケージ際に倒れこむスミス。テイシェイラはバックから途中チョークも狙いながら強烈なパウンド、そしてヒジを叩きこんでいく。スミスがカメ状態で防ぐと再び強烈なパウンド。スミスは目、鼻の他に耳のあたりからも出血が見られる。ラウンド終了後にスミスにドクターの検査があったが続行。
4Rにもテイシェイラのアッパーがヒットし後退するスミス。打撃を返していくがテイシェイラのアッパーの連打に片足タックルを仕掛けながらも倒れ込む。グラウンドで攻めるテイシェイラは打撃を出さず「すまない、これは仕事なんだ」と謝罪、そしてパウンドを連打するテイシェイラ、血が滴り落ち、スミスが折れた歯をレフェリーに渡すシーンも。
5R開始すぐに、スミスがシングルタックルを仕掛けたところ、テイシェイラが潰して上をとりパウンド連打。ここでレフェリーがストップし、テイシェイラのTKO勝利となった。
▼テイシェイラ攻めながら謝罪、マットには血が落ちる
Part of the job ?
You’ll never hear a more honest fight exchange. #UFCJAX pic.twitter.com/EBJgVJmRcx
— UFC (@ufc) May 14, 2020
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