2021/07/17（土）UP
（最終更新：2021/07/30 12:39）

真っ向から殴り合いの王者ベラスケス（左）と挑戦者のキールホルツ（右）©️Bellator

Bellator MMA
『Bellator262』
7月17日（土・日本時間）米国コネチカット州モヒガン・サン・アリーナ

▼女子フライ級タイトルマッチ
〇ジュリアナ・ベラスケス（ブラジル/王者）
判定2-1　※48-47×2、47-48
●デニス・キールホルツ（オランダ/挑戦者）
※ベラスケスが初防衛に成功

キック部門のベルトを持つキールホルツの右ハイキック！©️Bellator

　ベラスケスは柔道をベースに持ち、南米選手権優勝の実績を持つ。MMAに転向してからは得意の寝技に加えて打撃でも卓越したボクシング技術を見せ、これまでキャリアは11戦全勝。前戦となった2020年12月大会では同じく11戦全勝だったイリマレイ・マクファーレンを破りフライ級王座を戴冠。今回が初の防衛戦となる。

　対するキールホルツはオランダ出身のファイターでキックボクシングでは50戦以上の戦績を持ち、こちらも寝技・打撃どちらでもフィニッシュできる力を持つ。これまで6勝2敗の戦績で、4連勝でタイトルマッチへとこぎつけた。

リーチ差を活かした王者のジャブがヒットする©️Bellator

　1R、向き合うとかなりの体格差。王者が一回り大きい。互いにじりじりとプレッシャーをかける緊張感のある立ち上がりからキールホルツがパンチの連打で前に出る。ベラスケスはバックステップでこれをかわす。
　オーソドックスのキールホルツはインロー、対してベラスケスはサウスポーから右ジャブ。キールホルツはワンツーを飛ばすがベラスケスの懐は深く届かない。ケージ際になるとキールホルツが飛び込んで左右のフックで顔面を捉える。

　2R、インローを飛ばすベラスケス。長いジャブを突き、キールホルツが前に来るとバックステップでかわす。キールホルツはベラスケスがワンツーに来たタイミングを狙いコンビネーション。
　ベラスケスはリーチ差を活かしたワンツーやジャブを突くと今度はパンチと見せかけてタックル。しかしキールホルツはしっかりと受け止める。ベラスケスが徐々に距離感を掴んでくる。

初防衛成功に歓喜の咆哮をするベラスケス©️Bellator

　3R、互いにインローを混ぜながらワンツーを狙う。パンチの打ち合いになると、手数はキールホルツだがしっかりと当てるのはベラスケス。キールホルツはプレッシャーをかけつつバックブローも飛ばすが届かない。ベラスケスは近距離で連打をまとめるとすぐに離れてキールホルツの反撃を許さない。そしてまたもキールホルツがパンチに来ると絶妙のタイミングでタックルしテイクダウンに成功。

　4R、これまでと同じく自分の距離を保ちながらストレート系のパンチを当てていくベラスケス。キールホルツも左右のパンチを振りながら前進するがベラスケスのバックステップを追いきれない。そして終盤またもベラスケスがタックル。しかし今度はキールホルツが防ぐ。打撃ではベラスケスがペースを握る。

　5R、開始早々キールホルツの右ストレートがヒットしベラスケスがぐらつく。キールホルツはギアを上げてパンチで詰めるがベラスケスもすぐに立て直しこれまでと同じく自分の距離に持ち込む。キールホルツはそれでも飛び込むと今度はテンプルに左フックを当てる。懐へ入ってくるキールホルツにベラスケスは組んでボディへヒザもすぐに離れる。両者5Rになっても動きが落ちないままパンチを出し合い試合終了。

　判定は2－1でベラスケス。打撃での競り合いを制して初防衛＆無敗記録更新に成功した。

▶︎次ページは、ヒョードルをKOしたミトリオンとフォーチュンのヘビー級バトル