【五輪柔道】濵田尚里が”秒殺”一本勝ちで金メダル、サンボ×柔道で全試合を寝技で一本勝ち
29日(木)、東京オリンピック女子78kg級では五輪初出場で18年の世界選手権優勝の濵田尚里(はまだ・しょうり/30=自衛隊体育学校)が得意の寝技を生かし全試合一本勝ちで優勝、金メダルを獲得した。
濵田は柔道をしながらサンボも学び、14年11月の『世界サンボ選手権大会』で優勝。そのグラウンドテクニックを柔道に生かす。
【動画】”これぞ寝技師”濵田が巴投げから絞め技でタップアウトで一本勝ちを奪った瞬間=準々決勝
決勝の相手はマドレーヌ・マロンガ(フランス)。2019年の世界柔道東京の決勝で、ここ日本武道館で大外返しで一本負けを喫し銀メダルに終わっている。「同じ負け方をしないようにした。寝技を狙っていた」という濵田は試合序盤、大内刈りの相手をかわして上から潰すと帯を取り返し抑え込み。1分9秒、わずか69秒の秒殺一本勝ちとなった。
初戦から濱田の寝技が爆発した。2回戦ではパチュト(ポーランド)の背負いを返して技あり、続けてアームロックしながらの抑え込みで相手は動けず2分32秒の一本勝ち。
続く準々決勝では18年世界選手権で銅メダルのバビンツェワ(ROC=ロシア・オリンピック委員会)に巴投げで技ありを奪うとそのまま送襟絞めで2分38秒のタップアウトの一本勝ち。
準決勝は今年6月の世界選手権で優勝したアンナ=マリア・ヴァーグナー(ドイツ)。現世界女王に濵田の寝技はどこまで通用するかと思われたが、濵田は大内刈りで倒し技有りになずも、そのまま引き手を持ったまま腕十字へ。ヴァーグナーはたまらずタップし、わずか1分23秒、83秒で勝利した。そして決勝は今大会自身最短の69秒の秒殺。一度も延長戦を経験せず、完勝の金メダルとなった。
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