【修斗】ラスト10秒壮絶殴り合い! 石井逸人が小野島恒太との激闘を制し、新王者に
▼セミファイナル(第8試合) ストロー級5分3R
〇新井 丈(キングダムエルガイツ/和術慧舟會HEARTS/同級世界1位)
TKO 2R2分12秒 ※ドクターストップ
●黒澤亮平(パラエストラ松戸/同級世界3位)
現在5連勝中と波に乗る新井丈と、過去に飛鳥拳のリングネームでストロー級(52.2kg以下)第6代王者に君臨した黒澤亮平(パラエストラ松戸)が激突。
両者は2021年に対戦が噂されながら、新井が当時ノーランカーだった為か実現には至らなかったことが原因となり、SNSなどで「黒澤亮平はチキン」と新井は言い切り、そろそろ試合がしたい、1位かチャンピオンとやりたいと呟く黒澤に対しても「俺から逃げてるようじゃ、無理だろう。ぶん殴り合うのは怖いか?」などと舌戦を繰り広げ注目されていた。その後、新井がランカーの飯野タテオ相手に秒殺KO勝利を挙げ、現在ランキング1位と黒澤本人の要望する状態になった為に対戦が実現した形だ。
黒澤は2013年修斗フライ級新人王を獲得。翌年には修斗王者への登竜門、インフィニティリーグフライ級で優勝。そして2016年には同門で元ONE世界ストロー級王者・内藤のび太が返上した修斗ストロー級のベルトを、名門パラエストラ松戸に奪い返した。
対する新井丈は、頭角を表すまでインフィニティリーグ全敗など海外での試合を含めると9連敗を記録し、一度は折れたかかった心で肉体改造を一から行うなど奮起。現在破竹の5連勝中だ。
1R、新井は強烈なプレスで黒澤を追い回す。黒澤は右を何発もカウンターで当てるが、構わず新井は前へ出て右を返す。黒澤は何回もダブルレッグを仕掛けるが、これを新井はことごとく潰す。カーフキック、ボディストレートを連発する新井。このラウンドは、すべて立ち技の攻防となった。
2R、新井はここでもプレス前回。黒澤は回ってかわしながらカウンターを打っていくが、次第に動くは鈍っていく。さらに勢いを増す新井は、目尻から出血しながらもフックを連打。これが黒澤に何度も当たり、鼻と口から多量の出血。ドクターチェックが入ると試合終了が告げられ、新井のTKO勝利となった。
マイクを握った新井は、「1年間、追っかけていてね、いいパンチで強かったです。いい締めくくりになりました。気持ちのぶつかり合い、これが俺の憧れた格闘技。真剣勝負の中で、気持ちをぶつけ合う。明日の活力になってくれれば。ストロー級、これでみんな試合をしたと思います。チャンピオンでもランカーでもいいけど、正規王者の箕輪(ひろば)選手、持っているベルトの防衛をする気があるのか、SNSでもいいので声明をあげてください」と対戦をぶち上げた。
▼第7試合 バンタム級5分3R
〇藤井伸樹(ALLIANCE/同級世界2位)
判定3-0 ※30-27、30-26、30-25
●齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場/FIGHTFARM)
藤井は長くパンクラスを主戦場に戦い、16年から18年にかけて6連勝をマーク。18年11月に修斗に舞台を移すと、毎回繰り広げられる激戦から“最も戦いたくない男”と称される。前戦は今年1月に小野島恒太と環太平洋バンタム級王座決定戦を争ったが、判定負けを喫した。
対する齋藤は、昨年10月にガッツ天斗に判定勝ち。藤井とは19年9月に一度対戦し、この時は判定負けを喫している。リベンジを狙うとともに、藤井の壁を乗り越えたいところだ。
1R、藤井はプレスをかけるとシングルレッグのフェイントから右フック。齋藤も右パンチを返す。差し合いから、藤井はシングルレッグ。テイクダウンを奪った藤井は、上からパウンド。齋藤はハーフガードでこれを耐える。さらに藤井は、バックに回る展開からチョークを狙いつつ、鉄槌を落としていった。
2R、藤井はプレス。齋藤は右ローキックをヒット。さらに右ストレートを打ちにいくが、藤井はシングルレッグからテイクダウンに成功。上からパウンドを落とす藤井。一度は立ち上がった齋藤だが、再びテイクダウンを許し、鉄槌を落とされる展開となる。ヒールを狙う齋藤だが、これをしのがれてパウンド攻撃を受けた。
3R、齋藤は右カーフキック、アッパーと攻めるが藤井にテイクダウンを許す。齋藤はハーフガード。藤井はパスガードから、齋藤の動きに合わせてバックを奪う。バックからチョーク狙いの藤井。ケージを背にした齋藤が、ここから脱出。最後は打ち合う両者。勝負は判定となり、3-0で藤井が勝者となった。
判定勝ちを収めた藤井は、「タフな相手で、本当は一本を取りたかったんですけど。前回、悔しい思いをして這い上がっていこうと思っていましたが、まだまだ足りないです。次に試合をするときは一本を狙うので、応援をお願いします」と挨拶した。
SASUKEがリング上で挨拶
「6月に行われるROAD TO UFCへの出場が決まりました。ようやく、夢に見た舞台の一歩手前まできました。修斗世界チャンピオンとして、がんばります」
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