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【DEEP KICK】KING龍蔵、安尾瑠輝がKO勝利で新王者に輝く

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2023/12/17(日)UP

本戦さながらの“本気エキシビションマッチ”でダウンを奪ったTSUBASA

DEEP☆KICK実行委員会
『DEEP☆KICK 68』(4P目)

2023年12月10日(日)泉大津市・テクスピア大阪

▼KING TSUBASA 引退エキシビションマッチ 2分2R
ーKING TSUBASA(ROYAL KINGS)
エキシビションのため勝敗無し
ー塚本望夢(NJKFteamBonds)

パンチを振るう塚本(左)

 今年の3月、DEEP☆KICK-51kg第2代王者に輝いたKING TSUBASA(ROYAL KINGS)が引退を発表、それに伴い引退エキシビションマッチが開催されるとDEEP☆KICK-51kg初代王者の塚本望夢(NJKFteamBonds)が参戦を表明。両選手は昨年8月『RISE WORLD SERIES OSAKA 2022』にて対戦経験があり、その際は塚本が判定勝利を収めている。最後のリングとなるTSUBASAは愛する我が子たちを引き連れ歌手のKUNIMITSUの生歌と共に入場した。

 1R、エキシビションながらも流石は最軽量-51kgの王者同士、速いパンチ・蹴りが交差していく。塚本はさすがの技術でTSUBASAの攻撃をいなしながらポンポンと蹴りにパンチを入れていく。TSUBASAも子供たちの「パパがんばれ!」の声に呼応しながら左右にフックに蹴りでどんどん前に圧をかけていく。1Rが終了するとTSUBASAからの提案でレガースを外し6オンスのグローブに変更し本戦同様のルールで第2Rをと申し出があり、塚本もこれを快諾、得てしてTSUBASA最後のラウンドはTSUBASAvs塚本の本気エキシビション開催となった。

エキシビションマッチを終えた2人

 といってもエキシビション、互いに本気で打ち合う訳ではないだろう。誰もがそう思っていた中、その静寂を打ち破るようにゴングと同時に互いに近い距離でパンチを振り合うと2R開始10秒でTSUBASAがストレートでダウンを奪取し会場からは大きな驚きの声が上がる。塚本はすぐに立ちあがるとギアを入れ直し、お返しにとミドルにボディ・ストレートと強烈な1発1発をTSUBASAに打ち込む。

 TSUBASAもそれを耐えながら左右のフックにストレートを打ち返していく。ラウンド後半には塚本のパンチラッシュで今度は塚本がダウン奪取とエキシビションながらも互いにダウンを獲り合うと、残り時間10秒になると互いに足を止めてノーガードでの打ち合いを披露し終了のゴングと同時にTSUBASAは後ろに倒れ、正に最後のリングで限界まで戦い抜いた姿を見せた。

10カウントゴングを聞くTSUBASA

 試合後、塚本はマイクで「僕が小学校ぐらいの時から一緒に練習とかもさせて貰ってて、去年試合した時も、そして今回引退と聞いた時もビックリしました。現役生活お疲れ様でした!」とエールを送り花束を渡した。その後の引退セレモニーではTSUBASAへの記念動画が流され、DEEP☆KICK実行委員長・林裕人より記念パネルやROYAL KINGS一同からの寄せ書き、花束などが送られた。

 TSUBASAはマイクにて引退セレモニーを開いてくれたこと、対戦してくれた塚本に感謝を述べると「3月のトーナメントは出場前から最後の挑戦、引退を決めていてベルトを獲れてこれで引退と思っていたけど、林代表が引退式を開いてくれるとの事で最後に初代王者の塚本選手にもう1度挑戦したいと思い2Rはガチでやりました。自分は知名度や華もなかったけど、地道に頑張ってきてベルトを獲れた。何よりここまで育ててくれた藤原代表、本当にありがとうございます。最後に、こんな僕に文句言わず最後までついてきてくれた奥さん、本当にありがとう!ありがとうございました!」と代表、そして家族に感謝を述べ、そして引退の10カウントゴングを聞くと、どこかスッキリした表情でリングを後にした。

引退式を終えたTSUBASA(中央)

 紆余曲折のプロ人生、突出した才能や華がなくとも地道にでも努力を続け、諦めずに走り続け最後にDEEP☆KICK-51kgのベルトを掴んだTSUBASA。その背中は確かに、ROYAL KINGSを始めとした若き世代に勇気と感動を与えたはずだ。そしてここから始まるKING TSUBASAの第2の人生、叶うならばTSUBASAの後継者が再びDEEP☆KICKの地に送り込まれることを楽しみに待ちたい。

▶︎次ページは第9試合から第6試合

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