【月間ベストファイター・1月】鈴木千裕がタップロンを開始からの猛ラッシュでKO勝利した理由、3月の平本戦とキック&MMA二刀流の夢を語る
”猛ラッシュ!全力KO”タップロン戦のKOシーン動画(KOの約1分前の猛ラッシュから再生されます)
■平本蓮へのリスペクトと自分との違い
鈴木は、3月6日に開催される『RIZIN LANDMARK vol.2』で平本蓮(ルーファスポーツ)と66kg契約MMAルールで対戦する。対戦発表会見では、この試合に対する思いを語っている時に平本から「長げえよ」とディスられて話が遮られた。
この場面で、なぜ言い返さなかったのか聞いてみると「そう言われたので、そうかと思っただけです。イラっとしなかったのかと言われれば、多少なりともあったかも知れませんが、そもそも自分はこれまで対戦してきた全選手に上とか下を感じたことはないです。自分がキック11戦で100戦以上しているタップロンに勝つこともあるわけです。上下関係が成立していれば、その結果はあり得ないわけですよね。逆に言えば、自分が1、2戦しかしていない新人に負ける可能性もある。だから勝負に、上も下もないんです。周囲からは、なんで言い返さなかったとか、スルースキル高いとか言われましたけど」と鈴木は答えた。
平本に対しては、「頭いい選手だなと思っていますし、彼のYouTubeとか見ると面白いなと思っています」とリスペクトしているという。さらに「自分は平本選手のようにはできないので、アホな奴という感じでいいんじゃないですかね。アホなキャラクターも必要じゃないですか」と鈴木。『アホを演じ切れる人が本当に賢い人だ』と指摘すると、「そう言ってもらえるのが一番、嬉しいですね」と口元を緩めた。
■夢はたくさんあります
格闘技以外に抱いていた夢を聞くと「たくさんありました。スタントマン、空手の師範、警察官、料理人、消防士、お笑い芸人……、あと何だろう。そのくらいかな」と声を弾ませた。あまりに夢が多いため飽きっぽい性格なのかと思いきや、「いえ、本気でやろうと考えた夢ばかりです。父親が料理人だったので、調理学校へ通って調理士の資格を取りましたし、弱い人を助けるために警察官になろうと志して柔道を続けて大学へ行こうとしました。でも、ハーフは警察官になれないと知って断念したんです(※厳密には国籍が日本ならば関係ない)。それぞれ、とにかくやってみようと思ったものばかりなんです」という。今の夢は、「もちろんキックとMMAの二刀流を極めることです。誰もやってことがなく難しいことは分かっていますが、だからこそ夢とロマンがあるじゃないですか。可能性がある限り、挑戦していきたいです」と鈴木は嬉しそうに語った。
現実を目の当たりにすることが多い今のご時世、夢が多いなんて、とても幸せなことではないだろうか。鈴木の話を聞いていると、こちらも幸せな気分になってくるから不思議だ。きっと理想のヒーロー像があるとすれば、鈴木のような選手なのかもしれない。
最後に月間MVP受賞について感想を聞くと、「遅いっすよ。これまで何戦してきたと思っているですか。でも、嬉しいです。評価を受けることって、やはり嬉しいですよ」と笑う。賞品として記念の盾とサプリメントが贈られるが、「えっ、記念の盾、嬉しいです。それにサプリメントも! 自分はグルタミン、クレアチニン、BCAAとサプリはたくさん摂っていますので助かりますよ」と、こちらが嬉しくなるような反応を見せてくれた。
KOを狙う鈴木、3月の平本戦と今後の活躍、そして彼の人気が高まることにも期待したい。
(取材/文=松井孝夫、構成・編集=イーファイト編集部)
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