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【12月・ベストファイター】さらに飛躍した田丸辰、RISE世界-54kgトーナメント優勝で3階級制覇

 毎月イーファイトのサイト名にちなんで、より良い試合をした選手に贈られる、GOLD’S GYM Presents格闘技月間ベストファイター賞。2023年12月のベストファイターは2023年12月16日(土)に東京・両国国技館で開催された『RISE WORLD SERIES 2023 Final Round』 のRISE WORLD SERIES 2023 -54㎏Tournament 決勝で、クマンドーイ・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー)を判定で下した田丸辰(日本/TRY HARD GYM)に決定した。(2024年1月27日UP)

PROFILE 

田丸辰  Tamaru Toki

2002年2月6日生まれ(21歳)東京都北区出身
身長163cm、階級 スーパーフライ級
RISE WORLD SERIES 2023 -54kg級トーナメント王者
初代RISEフライ級王者
初代RISEスーパーフライ級王者
TRY HARD GYM 所属

 田丸はジュニア時代から数々のアマチュアタイトルを獲り、17年9月にプロデビュー。18年11月の金子梓戦で初代RISEスーパーフライ級王座を奪うと、22年10月に数島大陸を破りRISE初代フライ級王座も獲得し、2階級を制覇。昨年はRISE WORLD SERIES 2023 -54kg級トーナメントに出場して、一回戦でペッシラー・ウォー・ウラチャーをKO、準決勝で大﨑一貴を破り、決勝でクマンドーイからダウンを奪い判定勝利して、-54kg世界トーナメントで優勝した。敵なしの田丸は、今年3月にバンタム級まで階級を上げ、志朗の持つRISE世界王座に挑戦する。

選考理由
1、RISE WORLD SERIES 2023 -54㎏級トーナメント優勝
2、難攻不落のクマンドーイから完封勝利
3、フライ(-51.5kg)、スーパーフライ(-53kg)、-54kgの3階級制覇

選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ

 受賞された田丸選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC–Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。

アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ®

非変性Ⅱ型コラーゲン(UC-Ⅱ®)に、MSMやユニベスティン、キャッツクローを配合したサプリメントです。

マルチビタミン&ミネラル

100%自然素材を使用したビタミン&ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。

アミノ12パウダー

BCAAなど体内で合成できない必須アミノ酸を8種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。

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贈呈:ゴールドジム

ベストファイター記念インタビュー

■連勝街道から失意の底へ、いばら道が始まる

「大会ポスターの扱いが俺だけ極端に小さくて、ナメらているなと思いました。じゃあ、やってやるよという感じでした」

-54㎏級トーナメント、注目が集まっていたのは志朗(中央)と大﨑(右)だった

 田丸辰は、「RISE WORLD SERIES 2023 -54㎏級トーナメント」が始まる前の自分の扱いの低さに、反骨心を抱いていたという。

 田丸は、2019年の鈴木真彦戦まで6戦して全勝、初代RISEスーパーフライ級王座(2018年11月2日、金子梓戦勝利)を獲得し、順風満帆かと思われた。ところが階級上のRISEバンタム級王者の鈴木に初黒星をつけられると、所属ジムをTRY HARD GYMに変えてMASAKING戦は勝利するも、大﨑一貴、政所仁に連敗してしまう。

 さらに22年4月の初代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定トーナメント準決勝で空龍と対戦し、偶然のバッティングで鼻骨を骨折してノーコンテストに。8月に再戦が組まれたものの、今度は空龍が新型コロナウイルスに感染して欠場となり、協議の結果、田丸が決勝へ進んだ。

 相手の病気による決勝進出といった煮え切らない状況の中、22年10月、田丸は数島大陸を破り、初代RISEフライ級王座を獲得し2階級制覇を成し遂げている。

 はたから見れば2階級制覇と順風満帆に見えるが、連敗していた20年から21年は、バッシングが多かったという。田丸は「そこまでアンチのコメントは気にならないんですけど、自分が勝てないことをジムのせいにされることだけは悔しかったですね」と振り返る。

今月14日、ジムの先輩である大雅(中央右)が王座を獲得、田丸(左端)も勝利を喜んだ

 21年に政所に負けた直後、ジムの先輩の大雅から「また一緒に頑張ろう」と声をかけてもらい立ち直ることができたという。大雅も同日の大会で中村寛に負けた直後だったが、互いにここからの復活を誓ったそうだ。

 23年1月はムエタイの強豪クンスックノーイを撃破し、3月には風音を下して完全に復調した田丸は、さらに上の階級となる「RISE WORLD SERIES 2023 -54㎏級トーナメント」にエントリーした。階級上の挑戦は心配されたが、一回戦でムエタイの強豪ペッシラー・ウォー・ウラチャーを左ヒザ蹴りでKOし、最軽量ながらこのトーナメントの台風の目になっていった。

▶︎次ページ:最愛の母が他界し、覚悟を決めて戦った準決勝

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