【ボクシング】敵地で井上尚弥の対抗王者と戦う、フリーランス・ボクサー中村優也という存在
日本では2017年末から引退状態の井岡一翔(29)が、昨年、諸事情で外国人選手扱い(日本ボクシングコミッション非公認選手)として、海外を拠点とした復帰戦を行ったが、2月9日(土)には、同様に「外国人スタンス」を取った元WBCアジア王者・中村優也(28)が、フィリピンのマニラ郊外にある『ミダスホテル アンド カジノ』で、WBA世界暫定バンタム級王者レイマート・ガバリョ(21=フィリピン)とのノンタイトル10回戦を行う。
日本のプロボクシング界はクラブ制度になっており、マッチメイクやマネージメント、指導を担当するスタッフなどがいる「協会加盟したボクシングジムに所属すること」が、コミッションから条件にされているが、外国では、あくまでそれらが一か所にまとまっているとは限らず、ボクサーが必要な人材を選んで、個々に契約を結ぶことも多い。中村もこうしたスタンスを取りたいとして、フィリピンの選手ライセンスを取得。練習場所は国内でもあくまで自分の都合で選び、マッチメークはSNSを軸に中村自身で行なっている。
フリーランスであることについて「メリットはファイトマネーの手取り率がセルフの分だけ高くなること。デメリットは、自分をプロモートする力がないと何もできないこと」と言う中村は、去年12月、中国・重慶での興行に出場した際、フィリピン人関係者から「井上尚弥(大橋)が正規王者でノニト・ドネア(フィリピン)がスーパー王者のWBA世界バンタム級で、俺は暫定王者をプロモートしている。よかったら、試合をしてみないか?」と誘われたという。井上とドネアの潰し合いも近々行われるとなれば、この大抜擢を断る理由はなかったものの、暫定王者ガバリョも19勝16KO無敗の逸材であり、9勝(7KO)2敗1分の中村にとって、下馬評不利は覚悟しなければならない。
中村は「番狂わせを狙うには初回に最大のチャンスがある。ハイリスク・ハイリターンな戦い方こそが自分にとってベストな選択」と作戦を掲げ、「自分のようなフリーランスなスタンスが日本でも認められる時代が来て欲しい」という夢も語った。
中村は2月3日(日)敵地フィリピンに出発、9日の試合に向けマニー・パッキャオMPジムなどで調整する。
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