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【ラウェイ】「最も過激なルール」を大幅見直しへ=27日後楽園大会

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2019/02/26(火)UP

ルールミーティングでラウェイ専用オープンフィンガーグローブを試着する中村祥之・審判部長

 2月27日(水)、東京・水道橋の後楽園ホールで18時半から行われるミャンマーの伝統格闘技ラウェイの第11回日本大会「LETHWEI IN JAPAN11 ~一千年の力~」に向け、今日12時から文京区の会場で前日計量とルールミーティング、その後に記者会見が行われた。

 今大会では第1試合で行われる61.5kg契約3分3ラウンドの後藤丈治(22=P’sLAB札幌)対クォン・ドヒョン(韓国)戦のみ、特別開発された『ラウェイ専用オープンフィンガーグローブ』によって競技予定だったが、計量でクォンが体重オーバーのため試合は中止に。今回の試合で、このグローブの使用は見送られることとなった。クォンは前日計量時間に体重調整が間に合わないと判断し、記者会見までの全てのスケジュールに欠席。15時のタイムリミットまで減量に専念することに決めた。しかし結局、1.75kgオーバーで体調も崩していた。他の選手は全員計量をクリアした。

 このグローブについては1年半前からミャンマーにも提案していたというILFJ(国際ラウェイ連盟ジャパン)は「ラウェイ慣れしているミャンマー人以外のケガは、拳がほとんどなので。また、子供の試合で眼の負傷を防ぐためにも広めていきたい」とコメントした。

テーピングを捻ってを紐のように細くして拳に巻くことも禁止された。

 昨年11月に行われた前回大会でラウェイ特有のルール(判定での勝敗がなく、KOか引き分けのみ。1試合で計4度のダウンでKO負けとなる)を利用し、時間稼ぎの意図的なダウンが多発。これをレフェリーが反則として裁ききれなかったことから主催者側は「国際的に認知されるようになったらラウェイが、公平に行われるため」という目的で「3ヶ月かけてルールの解釈を見つめ直した」と発表した。

昨年6月、ラウェイの英雄を左フックでKOした渡慶次

 ラウェイの特徴は「地上最も過激」といわれる自由度の高いルール。グローブなしで戦うことや、頭突き、脊髄攻撃が認められているなどの基本は変わっていない。だが、試合中にロープをつかむことを明確に禁止し、ダウンでもなく、自分から座り込んだ場合は1度目で注意。2度目でダウンカウントを取ることになった。
 またバックハンドブローのような「戦意を持って後ろを向く行為」は認められるが「戦意喪失で背を向けること」に関してはダウン扱い。カウンターを狙って手を出さずに待ち続けることは「反則負け」の対象になることが元々のルールにあることが確認された。それらの改善を総括して、中村祥之・審判部長は「立ち技競技である以上、自分から座る行為を禁止した」と説明している。

クォン以外の全出場選手

 また、石膏で固めたバンデージが使われるなどの危険な反則の防止策として、支給品以外の使用を禁止に。その他、「ワセリンは頭部カット以外、顔以外に塗ってはいけない」として、ワセリンが付着した手で身体を触った場合、拭き取られることもあるなど、細かいルール調整が発表される中、ファイターたちも熱心に質問を投げかけ、価値のあるミーティングとなった。

 日本人出場者である渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)は、今回で4大会連続のメインイベンター。「いま着ている服から付けている指輪までラウェイで知り合えたスポンサーから頂いたもの。自分からもミャンマーに学校を建てるような恩返しをしていきたい」と志しを語る一方で「知り合いだけではなく、身内からも“引き分けが多い”という不満の声が多い」と明かし、「今回は様子見しないで高いガードで突っ込んでいく」と宣言した。

善理俊哉

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