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【K-1】卜部弘嵩、原点・空手の技術学び”ラストチャンス”の王座戦に挑む

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2019/03/04(月)UP

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公開練習では得意の蹴り技は”封印”した卜部

 3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナにて開催される『K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~K’FESTA.2』。

 同大会でK-1 WORLD GPフェザー級王座に挑戦する、第2代K-1 WORLD GP スーパー・フェザー級王者・卜部弘嵩(29=K -1 GYM SAGAMI-ONO KREST)が公開練習を行った。

 卜部は今年1月、武尊と共に修行のため渡米した。「テクニック的なもので面白い発見が多くあった」と語る卜部。訪れたジムの中では、伝統派空手出身の元UFC王者リョート・マチダの道場も。「懐かしい気持ちがあった。僕はフルコンタクト空手をやってきたんですが、学ぶものは多かった」という。

鋭い踏み込みから繰り出すパンチ

 卜部は幼少の頃より芦原空手(ケンカ十段として名をはせた故・芦原英幸が創始)を学んだ。当時から抜群のスピードと威力を兼ね備えた足技を駆使し、ジュニアや一般の試合で多く入賞している。

「アメリカで学んだことは踏み込み、足の使い方や間合いなど。あとキックに入ってから右の構えだけで戦ってしまうんですが、空手時代は割と(サウスポーでも)どちらでもやっていたんですよね。臨機応変に使うことが一番。試合で使うか分からないですが、それもいいなと思いました」と、空手時代の身体感覚を思い出すきっかけになったようだ。

 王者・村越優汰(24=湘南格闘クラブ)も蹴り技を得意とするが、卜部は村越に対し「経験したことの無い蹴りを試合当日(村越は)味わうと思う」と自身の優位を確信。「パワーとかスピードとか、そういう変則的な意味ではなく、破壊力。単なる破壊力で、相手を驚かせることができるんじゃないか」と純粋な威力で圧倒するという。

 しかし公開練習で蹴り技は”当日のお楽しみ”とばかりに封印。代わりにキレのある踏み込みからの重いパンチを披露した。

「勝たなきゃ何も始まらない。二階級制覇して次に繋げたい」と言う卜部だが、今回のタイトル戦は胸に大きく期するものがある。

 現在スーパー・フェザー級のベルトは後輩で弟分の武尊が、ライト級では実弟の功也が巻いている。卜部は「昔から、同時に3人が一緒にベルトを巻くタイミングがなくて、やっとここで叶うかな」と言う。

「僕ももう(選手生活)長くない。あと2カ月ちょっとで30歳ですから。こうやってみんなでしっかり勝って、ハッピーに終わるチャンスはラストだと思っています」とこの大会が終わった時、3人でベルトを巻いていたいという夢がある。

 昨年、モデルで女優の高橋ユウと結婚した卜部。「奥さんがはじめてK-1を見に来た試合で、僕はタイトルを失っているんですよ。またタイトルを獲って、チャンピオンになった所をしっかり見せたいですね」と語る。
 大会が終わった時に大切な人たちと笑顔で立っているため、3月10日は覚悟の決戦となる。

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