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【ボクシング】キック女子3冠王・松田玲奈が五輪目指し初の実戦

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2019/09/07(土)UP

ボクシング界期待の篠原光(右)打ち合いを演じた松田玲奈(左)

 2016年10月に東京五輪を目指したボクシング転向を宣言した以降、公式戦デビューの機会にいまだ恵まれないキック3冠王、WBKF世界女子フライ級・元王者の松田玲奈(葛飾クラブ)が、今日、都内の早稲田大学キャンパス内で行われた『第9回早稲田クラブオープンスパーリング大会』の特別マッチ(メインイベント)として、国際大会や小中学校時代の非公式戦も含めて男子以外に負けたことのないボクシング界期待の篠原光(16=日本体育大学桜華高校)と、2分3ラウンドのスパーリングを行った。

試合に挑む松田


 松田は8月31日から9月1日にかけて行われた全日本選手権・東京都予選にエントリーしたが、他に出場者がおらず認定優勝。所属先の山崎将会長は「相手が見つからないのはキック時代からよくあることでしたから」と動揺した様子はいないが、来月16日から20日まで札幌中央体育館で行われる本戦にも、公式戦未経験で参加することになる。

 それを考えても、今回のスパーリングには、勝敗をつけないが試合形式であり、十分な価値があった。

1Rから果敢に攻めた松田だったが、2Rには篠原(左)のペースに


 実戦経験豊富な篠原に対し、初回の松田は格闘技で培った心技体の強さと2年半のボクシング集中期間を発揮して激しく打ち合ったが、2回から篠原が、フットワークのリズムをつかみ、カウンターや連打をもらってしまった。
 スパー後に松田は「出来は30点。練習でやっていることが出せなかったので、どうやったら出せるかを考え直していくのが課題。東京五輪を意識して、その前の全日本選手権への準備を着実に進めていきたい」とコメント。 反省の弁が多かったが、ようやく経験できたボクシングについて「やっぱり楽しかった」と笑みも見せた。一方の篠原は松田について「ルールに慣れていないので、レフェリーから注意をされて戸惑う場面はあったけど、パンチを受けてもまったく戸惑わない。 表情を変えずにどんどん重いパンチを出してくるし、組んだときの力強さと感じた」と語った。
 
 ♢松田玲奈=1994年9月11日東京都出身。

キック時代の松田玲奈


 17歳でキックボクシングを始め才能を開花させ、ジュエルス、シュートボクシング、レベルス、J-GIRLS、蹴拳など様々な格闘技団体に参戦。8戦無敗で挑んだ19歳のとき、J-GIRLSフライ級王者(14年2月)、同年10月に蹴拳女子フライ級王者、15年12月にはWBKF世界女子フライ級王者となったが、その2ヶ月後の試合(16年2月・TKO勝ち)が最後に。8ヶ月後の10月にボクシング転向宣言をした。キック戦績は20戦15勝(5KO)1敗4分。
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