【REBELS×KNOCK OUT】栗秋祥梧、ISKA世界タイトル見据えフェルナンデスと一騎打ちへ
10月6日(日)東京・後楽園ホールで行われる『REBELS.63 × KNOCK OUT』に出場する栗秋祥梧(24=クロスポイント吉祥寺)のインタビューが主催者を通じ届いた。
栗秋と対戦するのはISKAスペイン王者のミケール・フェルナンデス(スペイン/マンバジム)。フェルナンデスは今年8月の『K.O.CLIMAX』で行われた「初代スーパーバンタム級王座決定トーナメント」に参戦。1回戦で栗秋と同門の小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)と対戦し、敗れはしたものの小笠原から鼻血を出させる奮闘で大いに苦しめた。
栗秋はその時の試合を見て「瑛作さんのパンチをボコボコに喰らっているのに倒れなかった」とそのタフネスさを評価。さらに15戦13勝の好成績の上、12勝をKOで飾っている攻撃力も「KO率が高い」と警戒している。
栗秋は今回の試合を「また打ち合いをすることが望まれているんだろうな」と語る。栗秋が所属するジムの会長でありREBELSのプロモーターでもある山口元気クロスポイント会長は「栗秋には『これは厳しいかな?』という相手を当てるようにしています。相手を見て『これは楽に勝てる」と思うと絶対に練習で手を抜くから(笑い)」と、栗秋の悪癖を見抜いた上でタフな相手をぶつけるという。
栗秋もそれは理解しており、上京後の対戦相手は古谷野一樹、八神剣太、KING強介といずれもREBELSチャンピオン勢。それらの強豪と勝ち負けはあるものの互角以上の戦いを展開すると、今年6月にはジュニア24冠の天才・安本晴翔(橋本道場)とマッチメイク。REBELS-MUAYTHAIのベルトを争う一戦が行われたが、自慢の強打をほぼ完封され敗北した。
3Rにはヒジで安本の目尻カットに成功、その勢いの左フックを直撃させグラつかせたが、倒しきれないままドクターチェックが入り再開。この一連の流れで「俺のパンチで倒れねえし、ストップもされなかったし」と自信を無くし、気持ちが折れてしまったという。
今振り返ると安本戦の敗因は「継続して手数を出していくことから逃げた」ことと栗秋は分析する。「倒す力は確実についてきているんですけど、やっぱり疲れてしまうので、そこから逃げていたことを安本選手と戦って改めて思いました」と自分に欠けていたのはスタミナと実感。
現在はスタミナ不足を克服すべく、山口代表が指導する「ジュニア強化クラス」に参加。「ジュニアでこんなにきつい練習?」と思うほどの練習をこなし、基礎から叩きなおされているという。
続いて8月のジョー・テッペンジム戦の直前には右足の肉離れに左足首負傷と足に大ダメージ。那須川天心のトレーナーも務めるというジョーと負傷した状態のまま試合に臨むことに。「連敗したらREBELSに出す顔がない」と人知れず引退の覚悟を決めて臨んだ試合は、入場前に日菜太からかけられた「自分の気持ちを見せてこい」の一言に背中を押されて乗り越えられたと語る。結果はダウンを奪った上にヒジのカットでTKO勝ち。栗秋が恐怖を乗り越え一つ壁を超えた瞬間だった。
欠点だったスタミナ不足克服に臨み、精神力で引退の危機も乗り切った栗秋の次の目標はISKAの世界タイトル。
フェルナンデスはISKAスペイン王座を保持しているだけでなく、ISAKインターコンチネンタルタイトルマッチで栗秋を破ったアントニオ・オルデンに勝利したこともある。世界を知るフェルナンデスを撃破した暁には栗秋もまた世界クラスの選手であることの証明になる。
「瑛作さんもISKAの世界タイトルを持ってるし、僕も狙ってるんで、フェルナンデス選手に勝って次はISKAの世界タイトルマッチをやりたいです」と世界タイトルを見据え負けられない一戦に挑む。
♢選手データ
・栗秋祥梧 1995年4月23日、大分県出身(24歳)
身長169cm フェザー級(57kg) 構え:右
戦績54戦36勝(18KO)15敗3分。
タイトル:元ISSHINキック フライ級王者
・ミケール・フェルナンデス
1991年9月18日生、 スペイン出身(28歳)
身長174cm スーパーバンタム級(55.5kg) 構え:右
戦績:15戦13勝(12KO) 2敗
タイトル:現ISKAスペインムエタイフェザー級王座(スペイン国内王座)、元WMFムエタイバンタム級王座、元WAKOヨーロッパムエタイバンタム級(55㎏)王座
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